レッツゴーメッツ。
Let's go Mets! Let's Go Mets! と球場内の応援はこんな感じである。
何を隠そう、日本では草野球チームの一員でもある。さてさて、メッツ。
ビール好きとしてはアメリカの球団であるミルウォーキーブリュワーズを応援したい。マスコットに実際の犬が居たり、ビア樽の怪人が居たりと何とも、狙いが成績とかけ離れている弱そうなチームである。ウィキペディアによると実際勝ったことがないようである。そこは今度応援しよう。今日のメッツ戦はイチローのいるマイアミマリーンズ。
球場は遠いなあ。遠いのである。私の家はブルックリン。マンハッタンを抜け、クイーンズまで行く。所要時間は1時間半程。遠い…。
駅のそばに近づくと、テンションの上がりまくっている観客が沢山。
メッツ―!!とか、レッツゴーメッツ!と叫んでいたりする。アメリカってこういうところが本当に好き。楽しくて楽しくて堪らないので我慢できない感じ。
私も元来テンションがあがると、世界の中心じゃなくても叫ぶタチである。テンションが上がる。いや、まだ叫ばないよ。メッツよく知らないし。そしてビールを購入。バーよりも高いそのビール。1000円、映画館と野球場のビールが高額なのは世界共通であった。
あれ?ビールで並んでいる間に、もう点が入ってる。まだ1回表な…筈。早くない?
そして席に着く。何故かその日はぼこぼこに打たれる。マリーンズ、守備も打席も絶好調。そして、メッツ。ピッチャー交代。7人?8人?もう数えきれないよ…。
そして、まだまだ寒い。最初、観客席でビールを売っていたおっさんも(日本のようにかわいいお姉ちゃんがビールの売り子ではない。全部おっさんである。)ホットチョコレートあるよ!と叫ぶ始末。
美味しいフライドポテトも冷えに冷えている。
日本にいる時に映画で見た。観客席を映してキスをしたりするやつ。これ、目の前で見るとやっぱり感動しちゃう、絵文字を表示させて同じ顔をさせたり、また合間にはちびっこレースなど、観客サービスは素晴らしいのである。暖かい日に行きたいなあ。
最初レッツゴーメッツと叫んでいた観客も、6点差が開いたころはすっかり悲しい顔をして、ごっそりと球場を去っていった。そりゃあそうだよなあ。
最終的に10点と言う点差をつけられて負けたんだもの。
あまりの圧勝ぷりに、8回の表でなんと、恐らく出るはずのなかった、イチローが出てきた。ファンサービスであろうか。
冷蔵庫並みに寒いし、メッツ負けてるし、ともう帰りたくなってきたその時、横の子供が、”イチロー!!!(イチにアクセント。)”
とさけんだのだ。
そして、イチロー(イチにアクセント)。やってくれる。いらないよこんな点差なのにというのに、ヒット、そしてホームイン。
ぐぬぬ。やはりできる漢であった。
守備も完璧だ。
8回裏、2アウト1塁3塁。
ホームランになりそうな、クリーンヒットしたそのライトの玉をイチローが華麗にジャンプし、取る。
この時のメッツファンの悲しそうな顔ったら…。
そしてメッツファンはまた帰り始めた。もう、ガラガラである。
だが、この日は週末。花火が上がる予定だ。ホームの客はしょんぼりしているが、花火はきれい。テンションが上がり、叫ぶ。やっと叫ぶことができた。にやり。
そんなメッツ第一回目。
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