ロードオブザ・チーズステーキ
まだ、NYを齧ってもいない段階の癖に、生意気にもたまには足を延ばそうと思い立ち、フィリーという愛称で呼ばれているフィラデルフィアへ。
因みにPhiladelphia(フィラデルフィア)→Philly(フィリー) である。余り日本ではこういった略称は聞かない。沖縄をナワーとでも呼ぶイメージであろうか。
意外や意外、NYからは近くバスでも電車でも行ける。電車は60ドル前後、バスは15ドル前後。
所要時間は約2時間である。
「何したい?」
と聞かれるといつも困る。そして今回もまた聞かれる。
見た目は違うと信じたいが、私の中身は赤提灯でハムカツをいや、マカロニサラダをアテにホッピーを呑みながらクダを巻いている筋金入りのオッさんである。
「ぶらぶらしたい」 か
「地元のバーでダラダラ呑みたい」
答えはいつもこの二つしかないからである。
えっと〜えっと〜。
そうだ!ローカルグルメという手段があった。
そしてチーズステーキへと辿り着く。
でもまずは、、、腹ごなしにミュージアムに。
アメリカの奴隷の歴史と市民権を得た後の内容が展示されている。
入って、目が点となる。
何と日本語のビデオが流れているではないか。
目の前には、ポシェットを下げたオバちゃんの群れだ。
はは〜ん、金で旅行会社と提携していやがるな?さては。
海外に来てまで日本語のビデオを見るなんて、、情緒とか海外って関係ないのかな?もはや。なら日本のハワイと名高い熱海にでも行けばいいじゃないか!
なぞ想いを馳せて、いざチーズステーキ。
うむ。並んでいる。長蛇の列である。
目当てのところに行きオーダーをする。
「オニオン入りでチーズはリアルなやつで!」
アメリカに来て知ったのだが、アメリカにはチーズもどきというものがあり、これが結構人気である。
ホットドッグのパンにソテーされた薄切り牛肉がぎっちり挟んである。
ンまい!!!
ンまいのである。
チープな見た目に隠されたほとばしる牛肉の旨味。作りたてのホカホカ感も気分を高揚させる。
一緒に地ビールも飲んだことだ、腹ごなしに街ブラをする。近所よりも治安がいいんじゃないか?と思える街並み。とても綺麗である。
ふと不動産の看板を見つける。
マンション購入価格3000万円。
成る程。フリーランスならこれもありかもと思ったこの気持ちは、翌日知人の言葉により一瞬で打ち消される。
「うん、フィリーは確かに綺麗なんだけど、中心を抜けると売人の家ばっかりなんだよ。私そこで週2回仕事してるから知ってる」
ともあれ、チーズステーキは絶品という話。
(写真は全部後で)
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