水漏れと優しさと日本の台所文化
最近、4年以上住んでいる賃貸の自宅のシンクで水漏れがあり、
・下の階にお住まいの方に被害はないか
・キッチンが使えないので自炊と洗い物が難しい
・工事と賠償を請求されるのではないか
・火災保険で賄える事件か
などなど経験したことない生活イベントに脳内では色んな可能性を広げて事後分析をしていました。心配ながらマンションの管理会社に電話をしたところ、とても親切に、ご丁寧にご対応いただき、翌日には駆けつけてくださって、パイプの接続部の設計に欠陥があったのと、再発防止のために再工事をされると教えていただきました。設計欠陥だったとしても、劣化だったとしても、災いが起きた時に何方かがご一緒に事件を考えていただけるだけで心強くなりましたし、そういう風に一緒に問題を解決していただけることにホッと優しさを感じました。
日本の台所における珍しい文化
韓国出身の私が日本の台所で感じた文化の違いを並べてみました。
キッチンのシンクが狭い
日本の都内や首都圏の一人暮らしくらいのサイズの部屋ですとまな板を平に置くスペースがないくらいのシンクが設置されていることが多く、外国人の私が初めて日本に来た時は結構驚きのポイントでした。学生の頃、遊びに行った友達のおうちも壁側に設置されているミニキッチンのタイプのキッチンがあって、ホテルなどに置かれているミニサイズの冷蔵庫が入ってたりしていました。
生ゴミを分別しないという便利さ
韓国では生ゴミを捨てる際には一般ごみ・燃えるゴミと分別して捨てなければいけない上に、生ゴミの種類においても捨て方に注意をしなければいけません。例えば、貝殻や卵などの生ゴミは一般ゴミとして捨てなければいけないとか、生ゴミのついているプラスチックはしっかり洗って、食べ物の汚れまで拭き取らないとプラスチックゴミとして捨てられないとかのルールがあります。生ゴミの場合でも規定の従量制の袋に入れるかマンションの管理事務所で合算して捨てるような捨て方をしているので、マンションの場合は生ゴミの悪臭が集まるゴミ収集所に行く回数を減らすために水分を絞って出すか、生ゴミを砕いて出すことが最近は増えているようです。このような面倒なルールを設けているのは、生ゴミを家畜の飼料や肥料として使うような目的があるからだそうです。日本の場合は燃えるゴミの日にまとめて出せるので、捨て方がとても簡単で便利だと感じられます。
オーブンレンジではなくトースターが流行る
日本でもオーブンもトースターもあるおうちが多いと思いますが、家電量販店でのトースターの種類はオーブンレンジの種類よりも多く、横型のトースター(食パンを縦に入れないタイプ)が流行っていますよね。韓国ではトースターのみの機能を持ったものを買うというのは日本でバルミューダーが流行る前はなかなかない発想で、どちらかというと家庭用オーブン兼電子レンジの製品が多く販売されていました。きっと食パンの一番美味しい焼き方を追求した日本の高い美食文化がバルミューダーのトースター・アラジンのトースターを産み、機能性のみを追求していた韓国もそのような日本の感性に魅了されていると思います。
水道管直結の浄水器よりも小型フィルター浄水器かペットボトル
韓国で自宅で飲水を出すのは上水の水道管に直結している浄水器のタイプが多いかと思います。レンタルしてメンテを行いながら使うことも多く、日本でペットボトルのお水を箱で購入するとか、10L以上のドラムサイズのプラスチックボトルの水をウォーターサーバーに付け替えなくて良いです。青森出身の友達はやっぱり東京のお水はまずいと言いながら、なんで日本でペットボトルのお水を買うのか彼も納得したとのことでした。日本でペットボトルのお水を買われるのはきっと地震にも備えてだと思っていて、私はお水にうるさい方ではないですが水道管でフィルターされたお水よりも富士山付近の綺麗な天然水の方が良質のミネラルなどが取れるのかなとも思ったりします。
きっとご家庭によりけりで様々なキッチンの姿があると思いますが、私が学生時代から10年間お邪魔したお家のキッチンはこのような日本のキッチンでした。