![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/92446803/rectangle_large_type_2_d7f7bc123b0ab1d8b5e3b8a16f7c4006.jpeg?width=1200)
古河電工FITELnet F220 を設定する
20年以上、ルータは YAMAHA か CISCO しか使ったことがないが、機器更新のタイミングで古河電工 FITELnet F220 を導入することにした。
他にも、富士通Si-Rシリーズも検討したが、Si-Rシリーズはユーザも多くてどこかで触れる機会があるかもしれないので、よりレアそうな FITELnet を選んだ。
ちなみに、富士通はもともと「富士通信機工業」という社名で、これは「富士電機製造」(現富士電機)の電話部門が分離して子会社化したものだ。そしてその富士電機製造は、「古河電気工業」(古河電工の社名)とドイツ・ジーメンス社の合弁で作った子会社なので、系譜としては富士通は、古河電工の孫に当たる。
いまは別の資本(ノジマ傘下)になってしまったニフティは元は富士通の子会社なので、古河電工からみたらひ孫になる。
YAMAHA、CISCO と並んでユーザが多いのは NECプラットフォームズ(旧NECアクセステクニカ)。UNIVERGE IXシリーズは拠点用として定番中の定番。価格とスペックで拠点用ルータを選ぶと、この 3社のどれか、もしくは富士通を加えた 4社になると思う。
本当はスペック的に HUAWEI の AR6100シリーズを使いたかったが、供給に難があって入手できなかったのであきらめた。(2022年は半導体不足で、中国でもこの手のルータは入手難なのは同じ状況らしい)
F220 の設定を始める
![](https://assets.st-note.com/img/1669868852593-6CfftfjS45.jpg?width=1200)
さて、日本中の拠点で使われている四天王や世界中で使われている CISCO と違って、古河電工FITELnet を使っている人は少数派だ。ウェブで情報を探そうにもユーザは見当たらない。このさき、設定はすべてマニュアルを読み解きつつ行っていく必要がある。
まず、デフォルトの状態だと LAN1(interface Port-channel 1)には IPv4 が静的に設定されていて、192.168.1.1/24 が割り当てられている。DHCPv4 も動いており、192.168.1.2~254 が配布される。
LAN2(interface Port-channel 2)では DHCPv4 client が動作しているので、どちらかを使えば Ethetnet 経由で telnet でログインできる。
telnet でアクセスするときユーザ名は operator、パスワードは設定されていない。ftp の場合はユーザ名同じ、パスワードは admin123 になっている。
ファームウェアのバージョンアップ
show version コマンドでファームウェアのバージョンを確認する。
![](https://assets.st-note.com/img/1690873818699-8WYDdUZ0OE.jpg?width=1200)
原稿を書いている次点で最新版は Version 01.10 なので、これはちょっと古いファームウェアが入っている状態。
ファームウェアはウェブから無料で誰でもダウンロードできる。
デフォルトで ftpサーバが動いているので、ftpクライアントを使って送り込む。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/92359407/picture_pc_ef87ee0d6e28156c1a8a6ea5600bf305.gif?width=1200)
ftp はユーザ名 operator、パスワード admin123。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/92359475/picture_pc_bcf64b8d8de5de6ff1ae42c39dfe0aba.gif?width=1200)
ファームウェアのファイル(F220_V011000.FRM)を drive直下に置く。
FITELnet で特権ユーザ(YAMAHA RTシリーズで言うところの administratorモード)になるには、enableコマンドを使う。パスワードは設定されていない。
![](https://assets.st-note.com/img/1690874154527-hFYy0HHzJD.jpg?width=1200)
ファームウェアの展開は extract-firmwareコマンドを使う。引数はファイル名。
FITELnet ではファームウェアが present-side(いま起動しているファームウェア、表)と、other-side(裏) の 2バージョンに置くことができ、resetコマンドの引数で other-side を指定することで起動に使うファームウェアを裏表、入れ替えることができる。
設定のお作法
設定のお作法としては、enableコマンドで特権モードになる、configure terminalコマンドで設定を変える、endコマンドで設定状態を抜ける、saveコマンドで設定を保存する、commitコマンドで反映させる、という形だ。
ちなみに、saveコマンドを省略して commitコマンドを実行すると、一時的に設定が反映された状態になる。そのまま resetコマンドで再起動すると、最後の設定は反映されない。
![](https://assets.st-note.com/img/1690874167391-PDz5ZQaXSN.jpg?width=1200)
これは telnet で terminal にログイン、LAN1(interface Port-channel 1)に静的に IPv4アドレスを設定する、という簡単な作業を行う様子。commitコマンドを実行すると設定が反映されるので、ネットワークが変わるときなどは、terminal から抜けてしまうので再度ログインする必要がある。
パスワードの変更
デフォルトだと、telnet のログインも特権ユーザへの移行も、パスワードが設定されていない。パスワードの設定は、passwordコマンドで行う。
telnet 用のパスワードの設定は、password login (平文パスワード、最大30文字)、特権ユーザ用のパスワードの設定は、password enable (平文パスワード、最大30文字)で行える。