高校野球女子選抜VSイチロー選抜KOBE CHIBEN 2023
2023年11月21日。高校野球女子選抜VSイチロー選抜KOBE CHIBENの試合を観戦してきました。
神戸にあるほっともっとフィールド(旧グリーンスタジアム)で元々イチローさんのシーズンオフの時に練習を手伝っていたメンバーで、イチローさんが智弁和歌山の応援に感銘を受けたのをきっかけに教職員のチームと対戦するために2018年に草野球チームを結成したのがKOBE CHIBENの始まり。
2020年から高校女子選抜と試合を行うようになり今回で3回目の開催です。
2022年からは同じく現役を引退された松坂選手も加わりました。
この試合はエキシビジョンの試合だけどイチローさんらしくとにかく全てが手加減無しの真剣勝負⚾️
でもやっぱりそこは真剣勝負だからこそ面白いと思う。(話を聞くかぎり、たぶん少しでもチームで手を抜いていると怒られてしまうのでは?という雰囲気の厳しさを感じます…。)
余談ですが、イチロー選手に興味を持ったのは2016年頃のマーリンズ時代と割と遅めだったため、これまでイチロー選手の現役時代をもっと見ていたかったと何度も思った。それでも数年間だけでも現役時代を見られたのは幸せなことだったと思う。
それにしても、勝手ながら引退したらイチローはイチローを演じるのをやめて鈴木一朗に戻るのかなと思っていた。おそらく引退会見での多くの記者の方が思っていたことと同じようなことを思っていたのだと思う。何度も繰り返し見たけど考え方が違い過ぎて正直よく分からなかった。
“これから何をするのだろう?”
“引退してもトレーニングを続けるなんてできるのだろうか?”
“草野球を極める野球選手になりたいとはどういうことなのか?”
ちなみに、草野球をやりたいと最初は軟式で練習していたけど、いつの間にか硬式の方がやっぱり面白いとなり草野球ではなくなったそうです。
また、楽しくやろうと作ったチームだったけど楽しくやるだけでは足りなくなってきて、このチームで磨いていきたいと思うようになってしまったと最近もお話されていました。
現役の時から思っていたことだけど、普段はあまり野球を見ない自分もすごいなぁと魅せられてしまうぐらいにイチローさんの野球に対する姿勢はあらゆることが美しいなと思う。
打撃練習(ホームラン)、遠投、背面キャッチ、打撃、盗塁、走塁、レーザービーム、そして現在も最後までコントロールの乱れないピッチングなど挙げたらキリがありません。
そして何より私自身、ありきたりな言葉ではなくちゃんと自分の言葉で考えて発言されるところも好きでファンになったのですが、どれもご自身の努力によって裏付けされた言葉だからこそ響くのだと思う。
話は戻りますが、この試合でのイチロー選手のポジションは現役の時の野手とは違いピッチャー。
高校生の時にピッチャーをしていたイチロー選手だけど、現役の時は投げていなかったのにもかかわらず最速138km/hで9回116球を完投されたことに感銘を受けました。しかも球速も去年より4km/h上がったとのこと。
個人的には現役引退試合の時からこの数年の試合でも見られなかったヒットを初めて生で見ることができたのも嬉しかった。
この日は4打数2安打だったけど、ヒットを打ったからといって満足せずに見逃し三振で現役時代と同じような厳しい表情を見せていたのも印象的だった。
引退してさえも年齢を言い訳にせずトレーニングを重ねて未だ野球が上手くなりたいと思って野球に向き合う姿はただただすごいとしか思えません。
現役を引退された後の雑誌numberでの今回の試合のTV解説をされていた石田雄太さんのインタビュー記事(KOBE CHIBENの練習に関する記事)と同じことを感じました。
“現役を引退したはずのイチローだが、そこにいたのは紛れもなく現役の時と変わらないイチローだった”
引退後も毎日トレーニングを継続しているというイチローさんが、この時ばかりは現役の時のイチローのままで居続けてくれることが何より嬉しい。
この試合を続けることでイチローさんのアスリートとしての挑戦が見られるのはもちろん嬉しいし、女子高校野球の発展にもなったらみんながハッピーで嬉しい。
試合後のインタビューで「また鍛えます」と何度も繰り返されていたイチローさん。
その言葉の度に周りから「すごいな…」という感嘆の声が上がり、場内が盛り上がったのは言うまでもありません。
2024年の目標として「もっと足も速くなりたいし、肩も強くなりたい。51歳のイチローの方が50歳の時より動けるよね、ということを証明したい。」とお話をされていたイチローさん。なんだかいまだに高みを目指されていてただすごいなと思うばかりですが、これからもご活動とご活躍を楽しみにしています。
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