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プロモデラーとプロライターの違い

先日ツイッターで国谷さんが凄い海外モデラをみつけて動画のアドレスとともにアップされながら、「簡単お手軽ばっかり考えている自分が居た堪れない」とツイートされてるのを見て、何をゆうとろうかこの人は……と思いつい噛み付いてしまいました。簡単って簡単に云いますけどその簡単、本当に簡単ですか、と。それはさておき、ふとそこで改めて考え直してみました。それこそ国谷さんは日本の誇るペインターですが、誌面などではいかに簡単な塗装でブラッシュアップできるかを教示されています。これは、模型誌サイドが「簡単にブラッシュアップ出来る塗装方法を考えて(ハウツーにして)欲しい」と云う依頼があるので、国谷さんは考えて方法を提示しているわけです。これは私が模型誌側から依頼を受ける時も同じです。こういう特集や記事を欲しい、ので受けて考えて書くわけですね。

これは料理人と料理研究家の違いに似ているなとその時思いました。料理人は、料理そのものを顧客に提供する仕事です。料理=作品になる訳ですね。一方の料理研究家は、料理のレシピを顧客に提供するのが仕事になる訳です。いかに簡単に、いかに美味しく「顧客が作れる」かを考えて示しているわけです。プロモデラーはその成果物が売りものに対して、プロライターはその技法そのものが売りものになる訳です。それは簡単だったり本格だったり様々ですが、こうするとこうなるよと提示するのが本質の部分だったりするわけで、国谷さんが感じていた「居た堪れなさ」は本来質の違うものを比べているのです。ただ、気持ちはよく分かります。まさに「居た堪れない」感じなんでしょうね。

プロモデラーもプロライターも、ともに提案に応えられるところがプロであり、かつ、売るもの(こと)が違うんですよね。あとこの場合は提案元が違うだけで、成果物が実は近いところにあるので、居た堪れなさが生まれてしまうのだと思いました。
(今回の写真は全く関係性のない写真です)


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