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【展覧会レポ】フェルメールと17世紀オランダ絵画展:宮城県美術館【美術館紹介あり】
宮城県美術館へ「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」を見に行ってきました(去年の話です。ちょっと投稿が遅くなりましたが…)。
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いったのが会期末だったので結構混んでたけど、空いているところから見るいつもの遊撃手方式でそれほどストレスなく鑑賞できました。
展示の感想
例によって(多分そうだろうと思ってたけど)フェルメールは「窓辺で手紙を読む女」の一点のみ。その代わり、ヤン・ステーンやガブリエル・メツーなどの、同時代オランダ周辺の一線級の画家の絵が揃っていて見ごたえがあった。
「窓辺で手紙を読む女」、前にゴローちゃん(山田五郎氏)がYouTubeで言ってた通り、キューピッドがいない方が好きだなってわたしも思っちゃった…🙄 キューピッドの絵がでかすぎて存在感ありすぎるんよ…
思うに、この絵をかつて所有していた人も、同じように思って、塗りつぶしちゃったんじゃないかしらん。
「画家の仕上げた状態に戻す」が修復の基本理念であることは承知しているけれど、これまで長らく受容されてきた姿を改変しても完成当時の姿に戻すのがよかったのかどうか、議論は尽くされているんだろうけれど疑問に思う。。 いくら科学的調査で、塗りつぶされたのは少なくとも画家の死後だろうということが分かったとしても、多分あの絵はキューピッドがいない状態の方が長かったのではないか…?
他作品だと、エマニエル・デ・ウィッテ「アムステルダムの旧教会内部」が良かった。
柔らかな昼下がりらしき光の差し込む静かな聖堂内で、市民や旅人が思い思いに休憩したり静かに語らいあったりしている。堂の扉は開け放たれ、扉の外にはうんと小さく中庭の噴水のようなものが描かれ、更にその奥にも扉があり、その先はクリーム色の光で塗りつぶされている。
柔らかな光の満ちた空間の、静かで、安らかな空気に吸い寄せられて、ずいぶん見入ってしまった。
フェルメールといい、ハマスホイといい、結局のところわたしは、「静かな室内」「無人か、動きのない少数の人影」「穏やかな光」で構成されてる作品に、まるで蛾のように引き寄せられているということらしい。。
せっかくなので宮城県美術館の紹介も
正統派モダン建築家の前川國男の手になる歴史ある建造物。レンガといえば前川さんよね。。
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一時期は老朽化による取り壊しの話もあったけど、なんとかなったはず。
地元新聞の記事では、「宮城県民はあまり文化芸術に関心がない」なんて言われていたけど、こんな著名な建築家の作品がせっかく県内にあるんだから大事にしてほしい。わたしなんか隣県からわざわざ遠征してるんだぞ🙄
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入口付近にはカフェレストランもある。食事はちょっとお高め。休日の昼下がりは鑑賞帰りのマダムたちの女子会だらけ。
光がいっぱい入る中庭に面したテラスがあるので、いつかここで優雅にアフタヌーンティーをキメてやろうと思ってるんだけど、未だに実現せず。
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いつも混んでる表のカフェもいいけど、実は裏庭に面した方にもひっそりとカフェがある。
こちらはコーヒーメインで、静かな雰囲気。展示の感想をゆっくり考えたり、感想をしっとりと連れと語り合うのによさそう。ほどよい落ち着き。
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常設展もけっこうなボリュームがあるし、その気になれば一日ゆっくり過ごせる場所。来るたびにもう少しゆったりとこの美術館で過ごしたいと思っているけど、街から離れた場所にあるので来るだけでもけっこう大変なので、帰り足も考えるとなかなか実現しないのであった🙄