人種のサラダボウル
NZでの工場勤務が間もなく終わろうとしている。
私の働いている場所はアジア圏南アメリカ圏パシフィックアイランド圏アフリカ圏、そして地元民となかなかバラエティ豊か。
それぞれの特性が見えてきたのでまとめておく。
まずはアジアの効率性重視っぷりが目立つ。
南アメリカは良くも悪くもとにかく気楽。慌てない動じない深く考えない。
パシフィックは言われた通り真面目に働く。時間でバシッと帰る。働きながら踊る。
アフリカは陽気でマイペース。人の好き嫌いがはっきりしてる。アジア人にちゃんと働けと言われてケンカになってた。(これは個人の問題か?)
ニュージー地元の民は意外にも(失礼)真面目。よく働いて時間で帰る。ただ無理しない。疲れたら仕事休む。
少ない人数での評価ゆえ、個人の影響をかなり受けている。その点はご了承願いたい。
一度、数人のアジア人が他の同僚達があまりにも働かないとのことで、上司に抗議したことがあった。驚くことに上司は「ここはNZだ、君たちもそんなこと言わずにもっと気楽に働いていいんだよ」と、まともに話を聞いてくれなかったようだ。気楽に働くのはもちろんいいけど、お金をいただいて働いている以上、やるべきことはしっかりするべきだと私は思う(一緒に抗議をするほどのパッションはないが)。
かく言う私も、今日はいつもより1時間早くかーえろ、みたいなことをしてる。楽になれることは本当に簡単。無理しないのはいいと思うけど、怠惰になってはいけないよね。
多文化の中で働く経験は、自分の中の当たり前が、どれほど当たり前ではないか気づかせてくれる。ハイコンテクスト文化のなかで育った私としては、なにか相手が言う前から意図を汲み取り行動しようとするが、まあことごとく失敗する。読み取ったはずのものが、相手の意図と違うのだ。なんていうか、日本人ならこう考えるよね、ってことが180度というか390度くらい違う。一周より回っちゃってもうどの辺にいるかわからない。
人の気持ちを読み取ることには多少自信があったのに、がっくりだ。働きだした序盤は、それでも先読みして行動するように頑張ってみたけど、リーダー的な方のイメージ通りじゃないとすんごい怒られる。首に痣のようなキスマークをたまにつけて踊りながら働くリーダーの頭の中を読み取ることは不可能に近いと判断し、途中から諦めて直接確認をしてから動くようにした。
日本人はまじめで礼儀正しい。おまけに時間に律儀。時には私生活より仕事を優先させ、ひどい時には働きすぎて死ぬ。日本人のこういった特性は世界的にも有名である。日本人であることに誇りを持っているけども、やっぱり頑張りすぎだと思う。かといってNZの方がいいとは一概に言えないけど。
働く時はまじめに、プライベートな時間はしっかり確保してリラックス、ライフワークバランスをきっちりする。どんな状況の中でも自分に幸せを与えることを忘れてはいけない。
日本と同じ島国ながら、多彩な文化の刺激を受けられる、それが多民族国家ニュージーランドの魅力だ。