おしごと
先日話したお仕事を始めてから、2週間と少しが過ぎた。ちなみに、ただひたすらに様々な商品を計量して袋に詰めたり、瓶に詰めたりするパッキングのお仕事だ。
NZにきて10か月、看護師を退職してからだともう1年と3か月も経っている。看護師時代は通勤前に、あ~~今日はどこ担当かな、乗り越えられるだろうか、と内臓がざわついて不安になることがよくあった。そこでの神経すり減らし経験によって獲得した臆さない精神のおかげで、今回は、よっしゃいくか、って感じで通勤できた。
初日、とりあえず指定された時間に会社に到着。休憩スペースのような場所で待つが、30分すぎても誰も来ない。休憩に来たおじさんたちが、私の横で私の知らない言語で楽しそうに会話していた。めっちゃアウェイ。
30秒に1回時計をみていたら、正面に座っていたエチオピアのおじさんが声をかけてくれた。状況を説明したら、おいおい何をやっているんだ、自分で奥に行って偉い人に話しかけなさいと私を連れて行ってくれた。
そんなこんなでようやくマネージャーさんと出会え、オリエンテーションを受けた。注意事項を聞いていた時のこと。体調が悪いときは来ないで電話で連絡してね(はいはい、そうだよね)、もし作業中に咳やくしゃみがでたら腕で覆ってね(うん、感染予防な)、作業場の床に唾を吐かないでね(・・・うん?)。そんな人いるの?外ならわかるけど室内で唾吐くの?半笑いで聞いてみたが、残念ながら実際たまにいるらしい。
オリエンテーション後、作業用のユニフォームをもらい(あなたちっちゃいからね、ほれ、とXSサイズ。日本ではあまり体験したことないサイズである。)作業に加わった。働いている人たちは、NZ市民の若者から中年世代、ワーキングホリデーVISAを使ってる各国の20代、といった感じ。シニアスタッフが我ら新人バイトに指示をだしてくれる。
単純作業なのでそんなに難しいことはないが、同じバイトの中でも自分で考えて働く人と単純に言われたことのみをやる人に分かれる。これにはすさまじい差があり、作業効率が驚くほど違う。初めは文化的な違い(私の中では、アジア人は効率重視でせかせか、南米人は大らかでゆったりしたイメージ)もあるのか?と感じていたが、同じお国の人でも、いわゆるできる人もいれば、すんごい怠け者もいるので、ただの個人差のようだ。
怠け者に限らず時間に関しての考え方は皆かなり大らか。勤務時間についてマネージャーと相談した時のこと、朝、始業時間に間に合うバスがないというと1時間遅く開始してよいと言ってくれ、暗くなってからは怖いから帰りたくないというと早めに上がれるように調整してくれた。しかも多少の遅刻はバス自体が時間通りに動いていないことも多いので仕方ないみたいな感じ。かなり柔軟な対応で有難いが、柔軟すぎて驚いた。さらに、終業時間五分前に、もう時間だよ、帰りなと言ってくれる。えっまだ終わってない!!と私はなるが、おつかれい!って皆去っていく。ライフワークバランスが徹底されている、、、のか?
面白いなと感じたのは同僚の関係性。みんなすぐフレンドになる。おはよう、マイフレンド。また、お礼をいう時など語尾に相手の名前を付ける。ありがとう、○○!みたいな。名前を呼ばれると仲間になった気がして嬉しいけど、名前を覚えることが苦手な私にとってはつらかった。ありがとう・・・!!!(名前なんだっけ?)
ある日のこと、シニアスタッフがバイト君に注意をした。「You said YEAH,YEAH. You should say YES.」おお、「はいはい、じゃなく、はい!」世界共通の注意!!驚くべきはバイト君の反応。しょぼんとするかと思いきや、「Oh,YEAH, Okay darling.」ダーリン!!シニアスタッフのおばちゃまに向かってダーリン!しかも言われた相手「You called me "darling"? hehe」まんざらじゃなさそう!!むしろ嬉しそう!
怒られたりすることもあるけれど、皆からっとしていてあと腐れがない。その点はいいところだなと思う。まだまだ始まったばかりだけど、一緒に過ごす時間が長くなってくるにつれ、関係性がどろどろしたりするのだろうか?
今後も、環境の違いを楽しみながら働いてゆきたい。