高校生たちの熱いダンスバトルが今年も開幕。大会開催に寄せる想いを聞いてみた
高校生たちが熱いダンスバトルを繰り広げる大会――それが、「高校生ダンスバトル選手権」。
今年で第9回となる大会には、アンバサダーに7ORDERが就任し、豪華審査員もその名を連ねます。
2024年のパリオリンピックでも話題となり、今や、パフォーマンスには欠かせない要素となった「ダンス」に高校生活を捧げる学生たちの熱い戦いが、今年もまもなく地区予選を開始しようとしています。
今回は、そんな「高校生ダンスバトル選手権」を立ち上げたダンスチャンネル中嶋さん・佐々木さんに、大会にかける思いや、これまでの大会を振り返ってのお話をしていただきました。
目指したのは、「高校生だけの、ダンサー本位の大会」
―今回で第9回となる高校生ダンスバトル選手権。どのような経緯や思いで大会が誕生したのでしょうか。
中嶋さん「2014年のダンスチャンネル開局当初から、ダンススタジオ対抗のダンスバトル番組を制作していました。キッズを2名以上入れる5対5のバトルです。その番組を続ける中で、高校生になるとバトルから遠ざかるという話を聞きました。ストリートダンスの世界では、中学生までがキッズカテゴリーで、高校生になるとシニア、つまり大人と同じカテゴリーになるため、よほど自信が無い限りいきなり大人と同じステージに立って戦えないということでした。そこで、『それならば高校生だけの大会を作ろう』と、年に一度の番組として立ち上げたのが『高校生ダンスバトル選手権』の始まりです」
―なるほど、「キッズ」と「大人」のちょうどはざまにあるのが高校生なのですね。
中嶋さん「そうなんです。2017年に開催された第1回大会は、東京の小さなスタジオで予選を行い、決勝はBSスカパー!の『高校生RAP選手権』の前座として仙台で行いました。ファイナリスト8名のうち3名は、その後、プロダンスリーグDリーグに所属、1名は、日本最大級のダンスバトル大会のプロデューサーになるなど、みんなダンス界の中心で牽引する存在になっています」
―「高校生ダンスバトル選手権」出の方がたくさん活躍されているのですね!毎年大会を開催するにあたりこだわっている点はございますか。
中嶋さん「開催にあたっては、ダンスバトル番組を制作していたこともありスムーズに進められたのですが、当初はダンスバトル自体の認知度が低かったこともあり、どれだけの人がエントリーしてくれるかと毎年気を揉んでいました。次回も出場したいと思ってもらえるダンサー本位の大会になるようにだけは気を配っていました」
大会アンバサダー・7ORDERや審査員など、豪華な顔ぶれも
―昨年度までの大会や、ここまでの予選を振り返ってみていかがでしょうか。
佐々木さん「『高校ダンスバトル選手権』は、はじめ東京のみで開催された大会でしたが、全国的に規模が大きくなっていっていることに感動しております。大会公式テーマ曲の誕生なども経て、第9回となる今年は公式アンバサダーに『7ORDER』の皆さまが就任されました。出場者の中には、卒業後にプロのダンサーやアーティスト、日本代表になられた方も多数いらっしゃり、誇らしく思います」
―佐々木さんも大会を見届ける中で、多くの出場者たちとコミュニケーションを取られていたと思います。
佐々木さん「そうですね。これまでたくさんの出場者と関わる中で、『人生で初めてダンスバトルの大会に出る』『同郷の相手と一戦を交えられて嬉しい』など直接出場者からの声を聞き、一人ひとりがさまざまな思いを持って参加されていることを知りました。バトル後には、出場者が悔しさや嬉しさで涙を流す姿にはいつも心を打たれます。
また、毎年世代交代が発生し、先輩・後輩でチームを組んだり、先輩の雪辱を果たすために出場したりなど、高校生たちの絆を感じられる点も見どころのひとつです。
来場者の中にはダンス大会自体を初めてご覧になる方もいらっしゃり、高校生たちのレベルの高さに驚かれるとともに、”生”でダンスを見る楽しさに感動し興奮されている姿は印象的です」
―審査員も豪華なみなさんが揃っていらっしゃいます。審査員を選定されるにあたっての思いはございましたか?
中嶋さん「『ダンス愛』がある人が選定の一番のポイントですが、一線で活躍しているダンサーの皆さんは、全員『ダンス愛』の固まりですので、正直、その心配は無用です。1点、あえて付け加えるならば『高校を卒業しても生涯ダンスを続けてもらえるように愛のあるコメントを』とお願いしますが、それも杞憂です。毎回、審査員の方には教えてもらうことばかりです」
「ダンスバトル文化」の魅力を知る入口にもなる「高校生ダンスバトル選手権」
―ご自身のお話もお伺いできればと思いますが、佐々木さんはどのようなきっかけでダンスに興味を持たれましたのでしょうか?
佐々木さん「私自身は、アイドルやダンスボーカルグループを見たことがある程度で、ストリートダンスの知識は全くありませんでした。担当になってから、全国規模のキッズダンス大会があったり、日本人が世界大会で優勝していたりしていることを知り、日本のダンス人口は思っていた以上に多かったこと、レベルが高いことに驚きました。“ストリートダンス”についてはテレビで過去に見ていたブレイクダンスのイメージが特に強かったですが、さまざまなジャンルがあることにも興味を持ち、とても魅力的な世界だと感じています。
初めて生で観た”ダンス大会”はキッズダンス大会でした。ステージ上で輝くキッズたちはとても大人びて見え圧倒されましたが、ステージを降りた途端、年齢相応の子供らしさを感じた経験はギャップが大きく衝撃的だったのを覚えています」
―最後に、来場者・視聴者、そしてスカパー!note読者の皆さんへ、メッセージをお願いします!
佐々木さん「第9回高校ダンスバトル選手権は、関東・関西・中部・九州の4地区で予選を行い、神奈川のCLUB CITTA'で高校日本一の座をかけた決勝大会を行います。カテゴリーは、高校生の年齢なら誰もが出場できる1on1と高校ダンス部・同好会限定の3on3の2つ。“音楽にのって自由に踊る”そんなダンスの楽しさを体感するとともに、かけがえのない高校時代のダンスの発表の場として、日本中のダンス仲間と絆を深めあう場として、今年度も高校生のダンスバトルシーンを盛り上げるべく、そのステージをご用意します。
担当者もはじめは、”ダンスバトル”という文化があることを知りませんでした。ダンスでバトル?どのように勝敗をつけるのか?その場で音楽を聞いて即興で踊るなんてできるのか?疑問だらけでした。しかし、いまや音楽にダンスがはまった時の快感や、同じ音楽でもダンスのジャンルが異なる者同士のバトルのおもしろさなどに魅了されています。
パリオリンピックでダンスバトルを知った方も、公式アンバサダー『7ORDER』きっかけでもダンスバトルに興味を持っていただけたら嬉しいです。
“未来のスター”や”推し”が見つかるかもしれません!会場ではもちろん、番組を通してでも、高校生たちの熱量を感じてください」
―大会への、そしてダンスをする高校生たちへの熱い思いが伝わってきました!お話ありがとうございました!
※写真はすべて、第8回大会のものです。
第9回高校生ダンスバトル選手権
主催:ダンスチャンネル、メ~テレ、朝日新聞社、スカイA
後援:スポーツ庁
CSダンスチャンネルほかで2025年3月から放送予定