初めての家出

小学５年の時ですが初めて、家を出てやると思ったことがありました。

お母さんに何かで怒られたんだと思います。

僕は何処へとも知らず家を飛び出していました。もう帰らないと固く決意して。

僕はふてくされて田んぼ道を歩いてました。１０分くらい歩いたところで少し休憩をしました。

そこに、田んぼに水を引き込むホースがありました。ポンプで使うような幅広５cmくらいある水色のやつです。

そのホースの先に長い塩ビの管がつながってました。

僕はその塩ビの管を足を使って動かしたり、てこの原理で上にあげたりして遊んでました。

しばらくしたら遠くから「なにやってるんだーーーっ！！！！」とおじさんに怒鳴られてしまいました。「おまえ、どこの子だーーーーー！！！」

遠くから怒鳴っていたので、僕はそそくさと逃げてしまいましたが「今日は怒られる日なんだなー」と更に落ち込んでしまいました。

とぼとぼと歩いていると、犬を散歩してる人とすれ違いました。その瞬間「ワンワンワンワン！！！！」といきなり犬に吠えられてしまいました。

僕はいきなりすぎて、ちびってしまいそうなくらい驚いてしまいました。

「ちぇっ！」

なんだか踏んだり蹴ったりです。

そして驚いてよろめいた瞬間、道端のドブに落ちてしまいました。

もうギャグ漫画のような流れです・・・ってドブに落ちたのは嘘です笑

僕の家出の固い決心は、怒られ吠えられでもろくも崩れてしまいました。意志は昔から弱いものでした。

とぼとぼと来た道を戻っていき、家に帰りました。とても遠い道を歩いた気分でした。

といっても学校の通学路よりも短い距離でしたが。

FIN