水が自然に染み込むように、組織風土を変えていく
2021年も残りわずか。
年末には色々なアワードが発表されますが、私の部署でも先日、今年の優れたサービスパーソンを讃える、MVP表彰式がありました。
施設ごとに所属スタッフ全員が優れたサービスついて投票を行い、年間で最も票を獲得したスタッフが「サービスMVP」となります。
サービスのシーンは売上等の数字では測れない、思いやりあふれた考動があります。ひとり一人が日々行っているサービスこそが、品質をつくっているという価値を認めて、自分たちの仕事に誇りや自信を持ってもらうことを目的に始まったこの取り組みも、今年で5回目になりました。
そして運営側としては、
“会社のバリューを「涵養」させる” 機会としてアワードを活用しています。
「浸透」ではなく、「涵養*(かんよう)」というところがポイント。
*涵養…水が自然に染み込むように、無理をせずゆっくりと養い育てること。
当社ではこの「涵養」という言葉をよく使っています。
2年前に会社の企業理念が改定された際に、会社のビジョンと考動とを結びつけるため、新たに「バリュー」(3つの価値観)がつくられました。
現場で働くスタッフひとりひとりにも、このバリューに親しんでもらえないか?
上から下に教え込むではなく、ただ言葉を聞いたことがあるで終わらせず、バリューを体現し活躍する状態がイメージできたり、チーム内のふだんの会話でも使われるといいな。
そんな想いで、無理をせずゆっくり「バリュー涵養」に取り組んでいます。
そこで、チームごとに、終礼でバリューをテーマに振り返りする、「〇〇さんに送るならどんなバリュー?」といったワークショップをしてみるなど、それぞれのペースで、チームごとのバリュー涵養を行っています。
また、冒頭にご紹介した、サービスMVPの投票では、投票基準を「お客様対応におけるバリュー発揮している人」としています。
誰かに投票するときに「あの人の素敵なサービスは~~というバリューにふさわしいな」と考えることを通して、バリューが身近なものと気づき、自分もバリューに共感して、私もそうありたいと気持ちにしみこんでいくのです。
サントリーグループなので、天然水が育まれる森に例えてみますね。
天然水(理念)と、森(組織風土)の関係において、
まず、柔らかい土がある豊かな森でないと水がたっぷり涵養されなくて(受け入れる側の心)、
急斜面や石だらけ・粘土質で詰まった土では、いくら雨が降っても溜まらず流れてしまいます(風土・障壁)、
ゲリラ豪雨のようにたくさん降っても、その後に乾燥が続けば涵養されません(施策)。
受入れる側の土壌を豊かにしながら、相手のペースに合わせて適度に雨が降ればよい森が育まれます。
そんな組織にいるスタッフにとって、「気づいたらバリューに共感していた」というナチュラルな反応が私達のバリュー涵養の目指すところなのです。
チームの価値観を浸透ではなく、「涵養」してミンナハレ!
以下ご紹介です≫≫
そのほかにも、私たちの取り組みを、掲載いただきました。
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