2023年2月12日 手記No.1

 今まで日記はノートに書いていたのだけれど、文字数制限やペンにこだわってしまって書かない日が多かったのでPC版で日記を継続することにした。過去の日記を写して、移行することもあるので過去の日付が今日より後にくるかもしれない。

 明日は、リヒター『ぼくたちもそこにいた』『若い兵士のとき』を返却しなければならない。だが、『若い兵士のとき』はまだ100ページ以上も残っていて焦る。傷痍軍人記章、銃床…知らない言葉もあるから調べつつ、時折、少年たちのみた戦争風景がどんなだったか目を閉じて想像していたら、1時間で20ページしか進んでいないこともざらにある。司書さんが取り寄せてくれた本だから、頑張って読み切る。
 午前中は図書館に行って、漫画『東京ヒゴロ』の感想文最終稿を仕上げた。ほとんど仕上がったけれど、明日掲載前にもう一度確認する。誤字脱字、日本語のてにをは、文体や姿勢崩れなどがないかをよく確かめるのは、内容よりも大事だと私は思う。本文の中では「演出」の話をしているのだが、日本語の基本的文法が正しく書かれているかは「演出」の第一歩であり、内容は適切な文法にこそ立ち上がってくる。疎かにして良いものではない。そしてふと思い立って、何人かに「感想文書いたから読んで」というメッセージを送った。感想文は、noteに投稿するだけであとは誰かの目に止まってくれればいいなと思っていたが、書き上がりそうになると耐えられなかった。誰かに読んでほしいなと思った。評価が欲しいというより、この人の目にはどう映るか知りたいなと思って、メッセージを送った。
 私は、自信がない、考えすぎだと指摘されることがままある。だが、私の長所は、自分のことを全然信じていないところだ。ある人々から見える自分の像の方が信じられると本気で思っている。だから、読んで欲しいと思ったのだろう。

 今日は、銭湯でのぼせて胃液を吐いたけど、そのあとたえこさんのお家でご飯をご馳走になった。胃液を吐いても、友達がいればまあなんとかなるっぽいね こりゃ。職場の愚痴で笑えて、楽しい時間だった。でもやっぱり、たえこちゃんは私が此処に永くいないことを悟っているのがたまに瞳の奥に揺らぐ。から、さみしい。

 今からまた『若い兵士のとき』を読む。やはり歴史に深く根付いた小説の存在感、フィクション感が同居するあの感じ、敵わなんなあ。  




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