来ちゃいましたね!
コロナ騒動の最中5月半ば、私は相模原市の藤野に引っ越すことになった。
横浜本牧もコロナで人々の不安が渦巻きギスギスしていた。
騒動の中、都会生活に別れを告げて、都心から1時間半の田舎「藤野」へと向かった。
電車にはあまり人が乗っていない、コロナ自粛で静かだった。
八王子を過ぎて高尾まで来た。
急にゆるく解かれた空気感。。。
時間の粒が見えそうな透明感。
和む〜〜。
長野行きの電車が来た。人が乗ってない。
旅っぽい感じでもっと和んできた。
コロナってなんだっけ?
今までの苦しさが何だったのか、なんだか無縁の世界に足を踏み入れたような、映画の1シーンの主人公のような感じになった。
藤野駅に着いたら不動産屋さんのミスターMに電話することになっていた。
私「今着きました!」
ミスターM「着きましたか〜。今、Tさんと障子貼ってるんですよ。
駅までお迎えに行きますから待ってて下さいね。」
なんだかホンワカしてしあわせそうだなぁ〜。
声のバイブレーションに癒された。
ミスターMが迎えに来てくれた。
車に乗ると、ミスターMはニコニコして
「来ちゃいましたね。」と言った。
私もしあわせ感が伝染して
「はい、来ちゃいました!」と嬉しくなった。
駅から車で十数分の山の上まで、景色を堪能しながら新しい住処へと向かった。
この家に住むのか〜、家を見上げた。
初めてちゃんと見る家。
コロナで内見する時間がなかった。
一度来て外観だけ見て、「ここだ、移住先は。」と体内磁石が止まった。
その後、部屋の写真と間取りをメールで見て即決した。
ドキドキ。。
引っ越し屋さんは先に着いて荷物を入れてくれている。
どんな家なんだろう?
家に入って。。。びっくり!!
あらぁ〜。。。超、い い 。。。
今まで住んだ家の中で一番ステキ。
2×4のアメリカンタイプの家だった!
柱が太くて天井も高めでしっかりした造りの家だ。
与えられたんだなぁ。
一生懸命乗り越えてきたから、こうやって願いが叶うようになっていたんだね。本気で生きてきてよかった。自分えらいぞ、よくやったね。
「次、ここでやるんだよ。」どこからともなく声が聞こえた。
ありがとう、神さま。ありがとう、お母さん。
あぁ、人生って面白い、次の瞬間何が起こるかわからない。
恩師の言葉、「人生は死ぬ気で生きなければ生きられない。」
本当だ、と思った。
それにしても、「来ちゃいましたね」とは?
やっぱり藤野は、他と違う何かがあるのかな?
これから何が待っているのか楽しみだな〜。