6月1日0時をまわった深夜のメルフォお返事(2020.6.2)

 以前、作家の半藤一利さんだったと思うけれども「自分の小説をもっと読み返しなさい」とおっしゃっていた。当時、私は大学生で、自分の小説を何度も読み返すのは当たり前のことだった。大学生だったからできたことでもあろう。講義と講義の間に時間があった。バスを待つ時間、電車に揺られる時間があった。私は好きな本と同じように、またwebにアップされた尊敬すべき方々の小説を印刷したものと同じように、自分の書いた小説を、テキスト形式から印刷された文字間も行間もみっちり詰まった小説を繰り返し読んでいた。自分がどんな小説を書いたか、タイトルと内容と描写が常に自分の中の手に取りだしやすい場所にあった。

 と、過去形で喋っているということは、現在は全く異なる状態だということだ。

 SBRの小説を読み返し、当時、自覚はなかったかもしれないけれど、真摯であることと自由であることは矛盾せず、熱意に忠実に小説を書いていたんだということに打たれている。

 以下、メルフォお返事です。

2020.6.1 0:12にジャイジョニの感想をメールフォームでくださった方へ

初めまして、春鮫と申します。
Pixivから個人サイトまで足をお運びいただきありがとうございます。
新しいHTMLにも対応できず古い状態のまま、ほとんど自分用のアーカイヴとして残していたサイトですが、今「残してて良かったー!」と万歳しております。
ほとんど稼働のないメールフォームを受信しましたので開けて見るまで不安半分でドキドキしていました。開くとジャイジョニの文字が目に入り、たくさん読んでいただいたと知って、もう嬉しくて嬉しくて、夜更かしして、挙げていただいたタイトルを自分でも読み返してしまいました。
ご感想、本当にありがとうございます。あの頃、一ヶ月かけてじっくりとSBRを読み、旅の終わりの余韻のまま、また、もっとこの旅を楽しみたいという熱のまま書いていたことが記憶の底から浮かび上がるように思い出されてきました。もっと楽しい日々が続いたら。でもジャイロとジョニィに穏やかすぎる安寧では物足りない、あの冒険的な時間を、道のりを、また味わえたら……。そんな夢を一緒に味わい楽しんでいただけて、お言葉として届けていただけたこと、とても光栄です。
現パロ、原作沿いだけでなく、癖のある「サクロサンクト~」まで読んでいただき、ありがとうございます。指輪を外すシーンを褒めていただけて物凄く嬉しいです。あのシーンは作中一の肝となるシーンでしたので…。
仕事で自分の日常の時間も忘れそうになっていたのですが、ご感想ととても嬉しいお言葉をいただき、読み返すたびに生き返っております。ありがとうございます。
この頃は暑くなってきました。こちらはそろそろ梅雨入りをしそうです。コロナ禍により見たことのない未来、見知らぬ夏がやってきますが、どうぞお身体を大切に、どこかへ出かけたくなった時はまたジャイロとジョニィの日々を一緒に楽しんでいただければ幸いです。

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