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はじめての海外ひとり旅②〜着いてないのに帰りたい〜

10月28日午後11時、エディハド航空 関西空港発アブダビ経由イスタンブール行きの機内で、私は配られたラップサンドを貪りながら、ひとりこの旅の不安と闘っていた。

まずは移動。公共交通機関の切符の買い、乗り降りする駅名を間違えず、無事宿に辿りつけるか、それが何より心配の種だった。複数人だと一緒に行く相棒と協力して移動することができるけれど、一人旅は移動や行き先の全てを自分で判断していかなければならない。そのミッションを遂行せねばというプレッシャー。

あとは、単純に人の目が気になっていた。周りは家族連れやカップルや友達なんかが楽しそ〜に談笑しながら、空の旅を楽しんでいる。そんなご団欒の皆様と自分を比べてしまい、目の大きい西洋人のマダムにあの小娘ひとりだわ〜とかジト目でみられてるんじゃないか???とかあらぬことを考えてしまい、元々狭い座席で、さらに肩身の狭い思いをしていた。

「……着いてないのに帰りたい……」

自分が行きたいと言い出し、航空券を買ってぎゃーぎゃー言われつつも強行突破で飛行機に乗ってここまで来たのに、帰りたいなど意味不明で自分勝手な言葉が脳裏に浮かんだ。

そんなこんなで不安がピークに達した時、

「なにをそこまで不安がってるのだ???」

と同時に思った。不安感MAXになったせいか糸がプツンと切れたかのように、これ以上不安がっても仕方なくね??と悟りが開けたのだった。
これは私の心の反応ではなく、私の脳がうじうじした不安をど〜〜にか忘却させようと、
「その不安は目には見えないものダヨー、だからそんなに考えたって仕方ないのダヨー」と指令を出したような感覚だった。

そこからというものの、面白いくらい今までとは打って変わって冷静になり、私はアブダビ空港のトランジットを無事に済ませ、翌朝6時30分ごろ、無事トルコのイスタンブール空港に到着した。

ようこそ!イスタンブール!

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