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『Wilderness world』MVへの興奮~Nogizaka46, Assemble~

本日1月13日に解禁された『Wilderness world』のMV。アプリゲーム『荒野行動』のテーマソングとして起用されており、そちらのCMなどで音源は既にオネアー済みであった。

そのMVが堪らなくて!私はテンションが上がった!

かたや街を見下ろすホテルに、かたや雨の中の電話ボックスに、かたや古びたゲームセンターに、かたや豪華絢爛な屋敷に、一人一人がバラバラの場所でバラバラの服装、活動をしているところに"とある連絡"が舞い込むや、武器を手に取り仕事を遂行、シブヤ・シティに全員集合。

この!普段は単独で行動したり、"普通"の生活を送っていたりと、それぞれが独立した世界にいる中で、全員が同じ場に揃い踏みした瞬間湧き出る、この高揚感たるや。

つい最近MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)を完結編『アベンジャーズ / エンドゲーム』まで観たばかりの人間には興奮せざるを得ませんでした(後日談『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』はこれから)。

要はこう、「揃った感」がとにかく格好良かった。熱かった。

単に全員バラバラの場所にいるだけでなく、その雰囲気と言うか質感と言うか、存在している世界観そのものがメンバーによって異なるようでさえあった(それこそ、それぞれが「違う映像作品の登場人物」であるような)。

それが文字通りユニヴァースすると言うか、個々の物語の中にいた彼女達が、同じ使命の下に一堂に会した場が『Wilderness world』であるのだ。

それぞれが「来た」と感じ取るあの瞬間、まさしくスマホに届いたその連絡が、異なる生活を送っていた彼女達を繋ぐ。バラバラの線が一点に重なった感覚、その「集う」のエモさは、まさしくアベンジャーズのような奇跡めいたアトモスフィアに満ち満ちている。


おそらく、のちに全員が集まるシブヤ・シティを見下ろしているであろう飛鳥ちゃん。無防備に眠る姿、淡々と武器の準備をする姿がむしろ場数を踏んだプロフェッショナルの雰囲気を醸していて良い。

電話ボックスで受話器を手に取る美月の姿は、赤い傘というアイテムの存在感といい恋愛映画のワンシーンのようだし、闇に包まれた雨の中というシチュエーションは『ブレードランナー』めいたハードボイルドさも感じさせる。

ビビットな空間でビビットな服装に身を包み、古臭いシューティングゲームに興じる与田ちゃんは、本人の幼い印象とボマーであること(爆炎を背負って笑顔!)も相まって、愉快犯的な"ヤバさ"を孕んでいるようにしか見えない。

黒いドレスに身を包む生ちゃんはボンドガールそのもの。いつしか「清楚」どころか「高貴」な雰囲気さえ持つようになった彼女は、煌びやかな階段を降りていく佇まいが美しすぎるし、それがまた映像中では語られていないスパイとして生きるまでのバックボーンさえ感じ取らせる。

(追記)

このMVを撮影された東市篤憲監督のツイートです。全然007じゃなかった!雑に書いてごめんなさい!

他にも、普段は普通の女子高生として生活するれんたん・あやめちゃん。快晴の空と風になびく髪の爽やかさで(意図的に)殺伐とした雰囲気を廃した賀喜ちゃん。

かずみん・レイちゃんの先輩が後輩を指導する様子は違う角度で奥行きを持たせる。

蜷川実花のようなジャンキーな空間にいる堀ちゃんは、ナイフを「これが一番手っ取り早い」なんて言いながら持っていそうだ。

赤文字系らしい私服×寂びれたATM×ショットガンという全てが噛み合わないガジェットにまみれたまっちゅんは、「だからこそ」成立するあの世界の住人。パトライトらしき明滅も、そこで起きている事件の存在を匂わせる。

ボウガンという特殊な武器を構える梅、それを選んだ理由が明確にあるのだろうと何故だか納得させてくれる雰囲気を持つ。

そして天才ハッカー・さくらちゃん。首に掛けたヘッドフォンと咥えっぱなしのキャンディと言うアイテムが、より「らしさ」を引き立てる。10歳にしてタイムトラベルの理論を確立したという彼女こそが、それぞれに指示を与える司令塔であり、電子戦を受け持つ役割も担い、そしておそらく全員がシブヤ・シティに揃うための技術を提供している。

そしてシブヤ・シティに全員が揃う。

特に与田ちゃんの原色ばりばりな服装や、生ちゃんのドレス、またその中に紛れる制服姿のJK二人がそうだが、メンバーが並んだ際に絶妙に統一感がない。

だがそれが良い。

彼女達は本来同じ世界にいないのだ。

しかしそれが同じ場に「揃った」。そのエモさ。

それぞれが独立した物語を持ちながらも、『Wilderness world』という同じ使命の下に集った。

乃木坂46が得意とするしなやかな動きを軽快なビートに合わせて舞い、複雑にフォーメーションを変えながらダンスが鮮やかに揃うと、ビジュアルの統一感のなさがむしろ心地よく感じるくらいに「ここにいる全員は一つのチームなのだ」と思わせてくれる。

最後に押されるエンターキー。

それを合図に、メンバー達はスポーティな衣装に身を包み、シブヤ・シティはサイバネティックなネオンの光を放ち、それを反射する路面も含めて、一つに溶け合った世界となる。

「彼女達が揃った時」に共鳴して放たれるエネルギーの強さ、世界さえ塗り変えてしまうそのパワーを視覚的に表現した……と言えるかもしれない。

<僕ならここにいる>というラストフレーズも、それぞれがいたベッドの上やゲームセンター、電話ボックスではなく、全員が揃ったサイバー・シブヤ・シティで宣言されるのがまた良い。

全員が揃った時にこそ、彼女達は「いる」のだ。

「それぞれが強い個性・特化した能力を持ち、普段は個々に違う場所で活動するが、全員が揃った時に放つチームとしての凄み」、これがMVから感じ取れるものだが、それは同時に乃木坂46そのものでもあるように思う。

そもそもは『荒野行動』のゲーム性を(おそらく)落とし込んでのものだろうが、それにしたって、このMVを観た瞬間「乃木坂ってスゲエな!」という感想が自然と湧いてきた。

揃った時のパワーと同時に、個々が背負う物語の大きさもまた実感した。

もはや彼女達は「全員揃ってこそ」でも無いのだ。それこそグループを旅立つ選択をしたメンバーも既に多くいる。

だが彼女達は「集う」。時が過ぎると離れていく。そして必要な時、また「集う」。

<皆ここからいなくなっても><たとえ一人になったとしても>というサビの歌詞が耳に残るが、その実、全員がここにいる。そんな言葉を吐きながらも、誰も逃げ去ろうとはしない。

結果的にだが、ある意味"今の乃木坂46"を宣言したMVになったように思えるじゃないか。

エモいじゃないか。

まとめ

結局何が言いたいのかよくわからない感じで終わってしまいましたが、まとめるなら多分「アベンジャーズ、最高~!」です。

シブヤ・シティという書き方には触れないでください。「ノリ」ないし「趣味」としか説明できないからです。

『荒野行動』に関しては申し訳ないけど全く詳しくないので、あまり書かないようにしましたが的外れな事があったらすみません。

あと武器の扱いに関しては割愛。そういうリアリティライン。

それと上で書き忘れてましたが、曲が単純に良い!

軽快なビートとエレクトロなサウンドに乗せて、シンコペーションなメロディを落ち着いたテンションで大人っぽく歌う感じ。ダンスも難易度低くない細かい動きを多用しつつ、時にセクシーなラインを見せるそれは飛鳥センター曲ならでは。最高です。

あ、以上。




明日飲むコーヒーを少し良いやつにしたい。良かったら↓。