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山下美月・梅澤美波・久保史緒里に対して抱く、ゆずれない願い
『僕は僕を好きになる』フロントメンバーである、山下美月ちゃん、梅澤美波ちゃん、久保史緒里ちゃんの3期生三人(以下、敬称略)。
『しあわせの保護色』と共にグループの中心人物であった白石麻衣ちゃんが送り出され、また『ジコチューで行こう!』『SingOut!』等で先頭に立っていた齋藤飛鳥ちゃんがその席を空け、現在は彼女達三人がそこに立っている。
乃木坂46の新世代を象徴する楽曲『僕僕』の先頭に、この3人が、そして山下が立つことに全くもって異論はない。むしろ大手を振るって賛成したい。「待ってました!」ってなもんである。
それどころか、9thバスラを控えた時期に(huluにて)配信されたドキュメンタリー番組『僕たちは居場所を探して』を観てしまったら、いよいよこの三人をこれでもかと応援したいし、乃木坂メンバーとしての行く末をいつまでも見届けたくなる。その先の彼女達の「変化」は、きっと今後の乃木坂46を更におもしろくするに違いない。
(感想ツイートまとめ)
補足的に記したいが、この3人は何を隠そうセーラー戦士である。2018年にWチーム制で公演された乃木坂46版 ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』のTeam MOONに山下が、Team STARに梅澤が、そして2019年の再演版に久保が参加した。山下・久保に至っては主演の月野うさぎ/セーラームーン役であった。
あのミュージカルは本当に良かった! もう、その想いはここに書ききれないくらい。1年経っても2年経ってもまだ語りたい。それこそhuluでの配信が先日始まったが、本当に今なお色褪せない。
乃木坂的ストーリーしかり、セーラームーンという大看板しかり、非常に意義のある作品だったが、内容の良さ、メンバーの芝居の良さはもちろんのこと、個人的には「2.5次元舞台」の面白さを改めてひしひしと感じた。
(再演版の感想)
2.5次元舞台の、漫画(アニメ)原作の作品を実の俳優が演じるその構造は、賛否分かれることもままあるが、しかしその制約があるからこその挑戦・実現の面白さは他のコンテンツでは体験できないほどだと強く思う。
仮に再現性が低かったとしても、むしろそれはそれで楽しみじろ。もちろん再現性が高ければ高いだけテンションは上がり放題だ。舞台『仮面ライダー斬月』の変身シーンは、映像とスクリーン(そして照明の明暗)を巧みに使った、非常に見応えのある"再現性の高い"ものだった。
乃木坂46版『セーラームーン』もまた、現代の技術と舞台演出ノウハウが最大限に絡み合う極上の観劇体験を提供してくれた(映像&早着替えの融合した変身シーンがやはり良い)、素晴らしい2.5次元舞台であった。
で。
そんな感じで、2.5次元舞台に対してテンションが上がったところで、改めて山下・梅澤・久保の3人について考えてみる。
この3人がこの3人としてまとまることが出来るこの機会に、何が出来るか考えてみる。
そうだ!
ミュージカル『魔法騎士レイアース』をやろう。
『魔法騎士レイアース』とは、CLAMP(※4人のメンバーによる漫画家チーム)作の漫画を原作として、アニメ化、OVA化、さらにゲーム化もした人気作品である。
CLAMPの代表的な作品は『カードキャプターさくら』や『XXXHOLiC』辺りが挙げられるだろうか。もちろん、このほか数多くの作品を手掛けている。
いずれもアニメ化などメディアミックスの機会も多く、また『コードギアス 反逆のルルーシュ』では、原作者でこそないがキャラクターデザイン原案を担当していたそう。
そんな中の『レイアース』。原作漫画は続編の『~2』含め91年- 96年連載、アニメは94年-95年に放送された(上掲載動画は公式YouTube無料配信の1話)。概略はWikipediaの当該ページ「あらすじ」から抜粋してしまおう。
1993年、東京タワーでの社会科見学中、中学2年生の3人の少女・獅堂光、龍咲海、鳳凰寺風は偶然出会った。窓の外、眩い光の中に浮かび上がる謎の少女の幻影を見た3人は、その直後異世界「セフィーロ」に召喚される。そこで出会った導師クレフの導きを受けて、3人は「魔法騎士(マジックナイト)」としてセフィーロを救う旅に出ることに。
(魔法騎士レイアース- Wikipedia より)
つまりは、個性に富んだ3人の女の子を主軸とした「異世界転生もの」である。
漫画アニメ共に『美少女戦士セーラームーン』と時期が重なるが、『レイアース』もまた当時増えつつあった「戦う女の子もの」の一つ。後述するが、彼女達は自ら剣を振るって怪物と戦う。
正直、年代的に見ても、当時漫画は読んでなければアニメ本放送を観ていた記憶も無いのだが、しかし何故かメインキャラ3人はよく見覚えがあるし、オープニング曲「ゆずれない願い」も何やら耳馴染みがある。だから何だかんだで触れていたんだろう、『魔法騎士レイアース』。
(現在は電子書籍にて原作漫画を履修済みである)
そんな形で、「昔から大好きな作品!」というより「なんかずっと印象に残っていた作品」なのだが、ともかく今回はこの作品を取り上げたい。
2.5次元舞台という文化の進化が加速してきている今、そして乃木坂46という舞台出演に少なからず力の入っているグループが存在している今、やろう。観たいのだ、山下・梅澤・久保によるミュージカル『魔法騎士レイアース』が!
貼りつけた画を見ていただくと、メインキャラ三人が長い剣を手にしていることがわかると思う。このカラーも揃ったそれぞれの剣が3人の基本装備である。
何が期待できるかと言うと、殺陣である。乃木坂舞台では意外とやっていない、剣を用いた殺陣。『セーラームーン』では徒手空拳の格闘シーンはいくらかあったが、やはり殺陣と言ったら長物を振り回さなくては!
(舞台『ザンビ』RED/BLUEのクライマックスは剣を振るうシーンもあったが、終盤にしか見れなかったので少々物足りなかった)
武器を手にした舞台と言えば、けやき坂46(現・日向坂46)の舞台『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』も思い出される。
あちらは登場キャラクターが多く舞台上を動くのに制限があったり、原作アプリゲームのカットイン演出再現を優先したりと、それはそれで非常に見応えがあって超楽しかったが、しかしキンキンキンキン!と振り回す程ではなかった。
言うて『レイアース』も剣をひたすら鍔競り合うバトルはそんなに無いのだが(敵はそんなに武器を使わない、そして主要3人は剣のほか炎や水といった属性魔法も使う)、そこは見栄を優先する方向で。殺陣の成立具合はさておき、しかし可憐な少女がケレン味溢れるサイズの剣を構えるその姿は、見栄えがしてならないはずだ。それが観たい。意外と今まで見れていないのだ、それが観たい。
ともかく、山下・梅澤・久保が凛々しく「剣を構える姿」「それを用いて戦う姿」これが観たい。
『セーラームーン』での映像技術を鑑みれば、魔法を纏った剣を振るう様を舞台上で再現することも今や可能なはず。今こそ造り上げられるはずだ。乃木坂46版『魔法騎士レイアース』!
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剣がどうだとアイテムから注目してしまったが、そもそも山下・梅澤・久保の3人は『レイアース』主要キャラ3人との親和性がかなり高いように思う。
既に伝わっているかもしれないが、それぞれ演じるのは、山下が主人公・獅堂 光(赤い子)、梅澤が龍咲 海(青い子)、久保が鳳凰寺 風(緑の子)で間違いない。
またその性格も絶妙である。以下で詳しく解説するが、類型的でもあり、しかしだからこそ魅力的でもあり……きっと3人が演じたとしても"ハマる"だろう。
それこそ『セーラームーン』や、山下・梅澤で言えば映画『映像研には手を出すな!』など2次元キャラクターを演じた経験のある彼女達だが、それらとも重なるような、また違うような、いずれにしても経験値を積んできた彼女達ならばきっと乗りこなせるはずだ。『魔法騎士レイアース』。
ここからは個々のキャラについて、そしてそれを演じるメンバーについて取り上げよう。
獅堂 光は、いかにも主人公らしい主人公だ。とりわけ『ドラゴンボール』の孫悟空、『ONE PIECE』のモンキー・D・ルフィのような、無邪気で純粋、子どもっぽく好奇心旺盛、警戒心が無く、走り出したら止まらず、勇敢で、困っている人を見過ごせない、時には自分が身体を張ってでも人を守ることが出来る。そんなキャラクターだ。属性が炎であるのも何とも象徴的である。
少年のような快活な風貌がまさに現れている性格をしているが、なかなかどうして、山下は合うんじゃないか。
山下は映像作品にしても舞台作品にしても出演経験の多い方であるが、個人的には『映像研』の水崎ツバメ役が特にハマっていたように思う。と言うより、最も自由にやっていたように見えた。三番手のポジション故か、1期生・飛鳥ちゃんが先頭にいたためか、山下は水崎氏をプレッシャーなく軽やかに楽しんでいたように見えたのだ。
光は主人公であり、仮に舞台化するならば座長の役割になってしまう。だがしかし、光と言うキャラクターは、突っ走っては周りに諫められ、しかしその純粋な心が周りを動かす人である。
ある意味、中心でありながら一番自由だ。
周囲を自分がついつい振り回してしまう、そして結局引っ張ってしまう。そんな振る舞いの山下美月、観てみたいじゃないか。
見た目の話で言うと、すっかりショートカットが定着した山下だが、光はボリュームのあるショートに後ろだけ長い三つ編みを垂らした髪型をしている。赤髪も含め強烈であるが、山下ならばそれに負けないはずである。
むしろ光はその表情こそ魅力的だ。彼女のキラキラとした満面の笑顔が山下に与えられてしまったら、もう最高と言うほかない。
龍咲 海はツンケンとしたお嬢様キャラである。アニメ『セーラームーン』における火野レイちゃんのような、怒りんぼというかツッコミ役であるが、深い愛情もまた携えている。彼女のような人がこそ、自由奔放な光を支えられるのだ。
もうね、梅でしょう。海ちゃんは梅ちゃんでしょう。
ミュージカル『セーラームーン』において木野まこと という、大きな体格が災いし孤立し、またそれと裏腹な乙女心を擁した少女を演じた彼女は、他にないくらい役と本人のシンクロを感じたが、きっと『レイアース』の海ちゃんも梅には似合うはず。
上述したように一見するとツンとしたお嬢様である海ちゃんだが、その実、両親のため優等生でいる……がしかしそれはプレッシャーではなく、注がれた愛情に応えるために全身全霊でいるという、誰よりも真っ直ぐな子なのだ。
そして、同年齢でありながらあまりに無邪気で妹のように思えてしまう光に対して、厳しくも愛情でもって接する。
情熱と母性で仲間を包み込む存在である海ちゃん。間違いなく、これ、梅でしょう。
そして綺麗な長髪にヘアバンドのコーディネートは梅澤お姉さんにも似合うでしかない。『~保護色』MVのみなみちゃんのヘアバンドは最高だったし、『ぐらんぶる』の与田ちゃん演じる古手川千紗のヘアバンドも最高だったし、かりんちゃんが私服でよく着けていたヘアバンドも最高だった。そんなばっかのヘアバンダーから見ても、その目に狂いはないと断言できる。さあ付けてくれ、ヘアバンド。
逆に、見た目の話から入ろう。鳳凰寺 風ちゃんのふんわり内巻きカチューシャ金髪ボブは、久保ちゃんにも合わないはずがない。
舞台『三人姉妹』でのイリーナの、毛先が揃った短いヘアスタイルは超!だった。そして『セーラームーン』でのフィクション色が強い月野うさぎの姿に身を包んでも、超! 彼女のビジュアルは全くもって負けていなかった。そんな元来の美貌を久保ちゃんは持ち合わせている。
(追記・4/9)
【お知らせ】4月19日より、公式サイトでのチケット先行販売を行います。詳細はこちらで発表いたしますので、公式Twitterアカウントのフォローをお願いします!https://t.co/n2JJK0TfaV#夜は短し歩けよ乙女 #ナるべくカノジョのメにとまる #乙女と緋鯉のアップ pic.twitter.com/CmZ15KmLfx
— 舞台【夜は短し歩けよ乙女】公式 (@NakameOperation) April 8, 2021
ボブに関しては完全に証明されたも同然。
あと大きめメガネに至っては触れる必要がないくらい絶対に合うだろう。プライベートでもあんな感じのを使っているそうだし、いつぞやのアラレちゃんコスプレも超!だったからだ。
風ちゃんの性格は「ですわ」口調で落ち着いた雰囲気を纏うお嬢様。海ちゃんもお嬢様感があるが、あちらは財閥・政治家二世の通うエリート校、一方で風ちゃんは伝統ある名門女子校、といった棲み分けである。
そんな、おっとりした彼女であるが、その内面は強かで頭の回転が速い。異世界で出会ったアクが強い相手に対しても、笑顔を崩さず対等にネゴシエーションするのは風ちゃんの役割だ。
勇敢だが抜けているところがありまだまだ子どもな光、根は優しくて凛としているが感情的になりがちな海ちゃんを、後ろから支える冷静な風ちゃん。
久保ちゃんがこれまで演じたことのないキャラであるように思う。だがむしろ似合いそうだ。似ているような、全然似ていないような、役者とキャラクターが絶妙なバランスで釣り合いそう。故に、彼女が演じるのが非常に楽しみだ。実現するとしたら、ね。
そしてロボ。『レイアース』には実はロボが登場する。「伝説の魔神」と呼ばれ、ただの機械ではないが、しかしスパロボに参戦するくらいにはロボであり、それが物語後半、光・海・風のそれぞれに一体ずつ与えられる。
仮に舞台化した時、ロボはどう再現できるだろうか。それも『セーラームーン』にヒントがある。
喋る猫のキャラクターであるルナは、乃木坂46版ミュージカルにおいて「操演」と言われるマリオネットを用いて演じる方法が取られた。黒子のような衣装を纏った演者さんが、声を当てながらリアルタイムで舞台上で動かしたのだ。
これ、実は『セーラームーン』以前に例があった。
2017年に公演された舞台『デジモンアドベンチャーtri.』にて、人間である主要人物8人のパートナーとして二頭身の「デジタルモンスター」が出演したのだが、それがルナ同様に操演によって演じられた。
そして「デジモン」は戦う姿に進化する。恐竜や猛獣のようになったり、最終的には巨人と言えるほどのサイズになるのだが、舞台『デジアドtri.』においては、人間を超えるサイズのマリオネットを複数人で動かす方法を取ったのち、上半身だけで舞台を占めるほどの大きな模型を舞台上に設置、その肩に乗って役者が演技をした。
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と言うわけでこれでいこう。三体の魔神はさすがに用意できないかもしれない。ならば主人公・光の操る炎神レイアースだけでも用意していただき、クライマックスに登場してほしい。
そこにもし映像投影による炎が上がったりしようものなら、感涙するほかない。
ちなみに物語上では、魔神は当初巨大な龍や鳥の姿で登場して試練を与え、彼女達を認めた時に本来の魔神の姿を見せる。もし舞台上で映像の龍や鳥が映し出され、そしてその映像が晴れた時、魔神がそこにいたら……。それだ。それでいこう。『魔法騎士レイアース』。
もう乃木坂の話を全然していない事に気付いたので、最後に歌の話をしよう。求めるのは舞台ではなくミュージカルである。やはり歌が欲しい。特にアニメ作品が基であるミュージカルならば、当時の主題歌が聴きたい。
『セーラームーン』の時にキャスト全員によって歌われた「ムーンライト伝説」や、卒業メンバー・生駒里奈ちゃんが出演したミュージカル『魔法先生ネギま!』で歌われた「ハッピー☆マテリアル」にはやはりテンションが上がった。
だから『レイアース』でもオープニングテーマ「ゆずれない願い」を歌ってほしい。山下・梅澤・久保の三人に。
歌に関しては、彼女達は織り込み済みだろう。『僕僕』Dメロは三人のどのパートもがあまりにも良い。もちろん『セーラームーン』でも彼女達は歌ってきた。
それこそ『セーラームーン』のことを鑑みれば、ミュージカル上演においてオリジナルの楽曲が作成されることも容易に想像できる。ミュージカル『魔法騎士レイアース』のオリジナル曲……想像するだけでウゥッとなる。きっと三人それぞれのソロ曲&全員で歌う曲が作られるはずだ。なんだオイ、楽しみだな!
まとめ
ここまで書いておいてなんだが、あくまで妄想の話です。いくらなんでもこの夢が叶うことはないだろう。『魔法騎士レイアース』は有名かつ今なお人気な作品でこそあるが、とは言え令和にもなって乃木坂さん使って舞台化することは、さすがに考えにくい。
だがしかし、だからこそ願おうじゃないか。言うだけならば自由。例え自分一人だけが望むものだとしても、その未来を目指すだけならば誰にだって出来ることだ。
止まらない未来を目指して
ゆずれない願いを抱き締めて
色褪せない心の地図
光にかざそう
なにこの締め方?
以上。
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