乃木坂46版 ミュージカル『セーラームーンバース』という夢を見ていた
先日、久保史緒里ちゃんが主演を(中村壱太郎さんと両名で)務める舞台『夜は短し歩けよ乙女』を観てきまして。
そちらの話は別途語るとして(Twitterにもう書いてあるとして)、久保ちゃんの舞台出演は実に1年半ぶりだそうで、つまり、乃木坂46版ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』以来であると。
セラミュ過激派、相変わらず今なおセラミュの話がしたい訳です。同じくセーラー戦士である渡辺みり愛ちゃん、伊藤純奈ちゃんも卒業を控えており、改めて語るべきタイミングであるなと。
そして色々考えていった結果、セラミュを語るとかではなく、密かに夢見ていた3チーム15人の戦士が揃う『セーラームーンバース』のプロット、ないし、あらすじが出来上がりました。
叶うことのない儚い夢として、ここに記しておきます。一応、2021年6月現在でこそ実施し得る内容にまとめたつもりです。
では以下からどうぞ。
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月野うさぎ(久保史緒里)は木野まこと(伊藤純奈)と街を散策していた。休日に集まった2人は、うさぎが地場衛(石井美絵子)のために初めての手料理に挑戦するにあたり、料理が得意なまことに協力を仰いで買い物に出ていた。するとそこに次々と怪物が現れ、街の人々を襲い始める。
すぐにセーラームーン、セーラージュピターに変身して怪物に立ち向かう2人。怪物を順に倒していくが、そこに突如、エオンと名乗る存在が現れる。一見すると美青年のような風貌であるエオンは、幻術を用いてその姿を10、20と増やしては2人を惑わす。
さなか、セーラージュピターが隙を突かれて攻撃を受け、意識を失う。エオンが懐から取り出した結晶が光を放つと、まこと(純奈)の身体が結晶に吸い込まれてしまう。彼はその場から姿を消し、うさぎ(久保)は一人取り残される。
水野亜美(向井葉月)、火野レイ(早川聖来)、愛野美奈子(田村真佑)、ルナ(松本美里)が集い、状況をうさぎ(久保)から伝い聞く。ルナによると、エオンは本来、多元世界=パラレルワールドを監督する存在であり、世界のほころびが生じた時にそれを修復する役割を担っていると言う。
しかしエオンは、何故か破壊活動に動き出している。それぞれの世界間を行き来できる彼がこのような行動に出た今、危険な存在にほかならない。まことを攫った理由も不明。ルナを含めた5人は対抗策を練る。その時、「まこちゃんを探す方法ならあるかもしれない」と亜美。
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場面は、再びエオンがセーラー戦士達と戦う様子に移る。そこにいたのは水野亜美(渡辺みり愛)、火野レイ(寺田蘭世)、木野まこと(梅澤美波)。エオンは多元世界を渡り、うさぎ(久保)達とは異なる別の世界のセーラー戦士達と相対していた。
彼は結晶を手にしており、その中には月野うさぎ(井上小百合)と愛野美奈子(中田花奈)の姿が。結晶の光を浴びせられようとしたまこと(梅澤)を庇い、2人が代わりに閉じ込められてしまっていた。
エオンは不満げに顔を歪め、忽然と姿を消す。彼を見失った3人は変身を解除、まこと(梅澤)は自分のために仲間が攫われてしまったことを嘆き、レイ(寺田)が彼女を励ます。亜美(渡辺)は「奴の狙いはまこちゃんだったはずなのに、何故立ち去ったのかしら」と一人呟く……。
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意識を失っていたまこと(純奈)が目を覚ますと、そこは壁に囲まれた牢獄のような場所。閉ざされた檻の向こうにエオンが現れる。エオンが手にしていた結晶の中には木野まこと(能條愛未)の姿が。別世界のジュピターがまた一人捕らえられていた。
自分と同じでありながら異なる存在を前に、動揺するまこと(純奈)。エオンは姿を消し、再度現れた時には結晶の中身が空になっていた。その結晶は一度使用して相手を捕らえると、外に出す処理をしない限り再利用できないものだった。元いたまこと(能條)は遠くの檻に閉じ込められた。うさぎ(井上)と美奈子(中田)もまた同様だった。
「間もなく準備が完了する。それまでは、そこで大人しくしているんだな」エオンはそう言い残して立ち去る。まこと(純奈)は悔しさを滲ませながら檻に拳を叩き込むが、びくともしなかった。
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「亜美ちゃん、上手くいきそう?」
おろおろと声を掛けるのは月野うさぎ(山下美月)であった。水野亜美(伊藤理々杏)がポケコンを操作し、プログラムを組んでいる。この世界にも現れたエオンによって、まこと(能條)が攫われ、残されたセーラー戦士達は彼女を連れ戻すための方法を探っていた。
火野レイ(高山一実)の強力な霊感を以てしても後を追う事が出来ない。亜美(理々杏)は、IQ300を誇る持前の高い頭脳を駆使し、エオンがパラレルワールド間を移動した際の残留エナジーを利用する装置を開発していた。手始めに、別世界の自分達と連絡を取る機能を完成させる。それは変身ペンのプラネットパワーを辿ることで交信先を特定することが出来る。
愛野美奈子(樋口日奈)が率先して受話器を取る。彼女の声に反応し、「聞こえる。繋がってるわ!」との返答が。それは別世界の美奈子(田村)だった。そちらの亜美(向井)もまた別世界のパワーを辿る装置を用意し、発信された電波を受け取ることに成功していたのだった。
異なる世界を挟んで、連絡を取るセーラー戦士達。どちらも、まことがエオンによって連れ去られたことを伝え合う。亜美(理々杏)が、他の世界も同じ状況にあるかもしれないと告げる。しかし、彼女が開発した連絡ツールは、受信側の準備が整わないと使用できない代物だった。
頭を抱える一同。一度連絡を切って各々のチームで更に方法を模索するべきか、と話が進んだその時、「装置の出力を上げて!」と声が重なる。それは、うさぎ(山下)と、うさぎ(久保)が同時に上げたものだった。
彼女達が言うには「他の世界の亜美ちゃんがきっとなんとかしてくれる」。その時に連絡を確実に受け取れるよう、装置のパワーを最大限にすることを、2人は同時に提案したのだった。仲間達は互いに頷き、それぞれの世界の亜美が装置のメモリを上げる。
その時、突如うさぎ(山下)や亜美(理々杏)達の前に現れたのは、別世界からやってきた亜美(渡辺)、レイ(寺田)、まこと(梅澤)。
そちらの世界の亜美(渡辺)が、エオンが一度開いた道を辿ることで、世界間の移動を可能にする装置を開発していたのだった。行き先を定めるには、装置で検知できるパワーだけでは足りず身動きが取れなかったが、突如発信された強いパワーを追って無事に行き着いたと言う。
亜美(渡辺)が言うには、「エオンは、まこと(梅澤)を手に入れるためにまた私達の前に現れるはず」とのこと。その言葉に賛同し、11人は亜美(渡辺)達のいた世界に集まることを決める。連絡を繋いだままだった亜美(向井)の装置と連携して再び世界間を移動し、彼女達とも合流を果たす。
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パラレルワールドを超えて一堂に会したセーラー戦士達。
レイ(高山)が「違う世界の自分に会うなんて、夢みたい」、レイ(寺田)が「同じ顔が3人も……本当に本物? なんだか信じられない」、レイ(早川)が「こんなことある訳ない……ウソウソ、きっと幻覚よ」と、同じ人物でありながら三者三様の反応を見せる。
一方で、うさぎ(山下)と、うさぎ(久保)は「えーっ!? 私こんなに子どもっぽくないもん!」「こっちだって、そんなバカみたいなのと一緒にされたくないですよ~!」ウマが合わないのか、いがみあう。
「さっきはあんなに息ぴったりだったのに……」美奈子(田村)が苦笑する。当の美奈子達は意気投合。「まこちゃんがいなくなった時はどうなることかと思ったけど、今は心強いわ」と美奈子(樋口)。美奈子(田村)は「そうね。全員で力を合わせて、絶対皆を取り戻そう」と意気込む。
その中で一人、密かに気を落としているまこと(梅澤)。唯一エオンの魔の手を逃れたジュピターであったが、別世界の戦士達の状況を目の当たりにし、自分だけが助かったことへの後悔を募らせていく。
3人の亜美がこの世界のルナ(松本)と共に話し合って立てた作戦を、戦士達は伝い聞く。それぞれが開発した装置を組み合わせれば、攫われた皆の元へ行くことが出来る。しかし、それは敵の本拠地である為、大勢で行くべきではない。誰か一人だけが潜入するのが得策だと言う。
そこで、まこと(梅澤)が名乗りを挙げる。しかし、装置を扱える自分が行くべきだと亜美(渡辺)。攫われた仲間を探すには、装置を手にして行く必要がある。そうなると、世界を移動してしまった後は連絡を取る手段がなくなる。ならば亜美(渡辺)が行かざるを得ないと言う。
「仲間が2人もいなくなって辛いのは私も同じ。だからお願い、私に任せて」と亜美(渡辺)。彼女に懇願され、まこと(梅澤)も受け入れざるを得なかった。3人の亜美が開発した装置を繋げることで、変身ペンのパワーを起点にパラレルワールドを行き来する装置が遂に完成する。亜美(渡辺)は10人に見送られ、攫われた仲間の元へと旅立った。
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単身敵陣に乗り込むことに成功した亜美(渡辺)。パワーを感知した装置の示す先に向かうと、自分が知るのとは似て非なる、まこと(純奈)と邂逅する。彼女が閉じ込められていた檻は外からの衝撃に弱く、シャイン・アクア・イリュージョンによって破壊され、まこと(純奈)は脱出に成功する。
ぎこちなく初対面の挨拶を交わす2人だったが、エオンの目論見を伝え合い、まずは捕らえられているセーラー戦士を解放できるよう力を合わせることに決める。時に、エオンに操られている怪物が襲い掛かるが、まこと(純奈)が咄嗟に亜美(渡辺)を庇い、負傷する。「これくらい平気だって」まこと(純奈)は言う。2人は亜美(渡辺)の装置を駆使して慎重に進む。
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その頃、エオンが怪物を引き連れて10人の前に現れた。最後のジュピターの身を捕らえようと襲い来る。立ち向かうセーラー戦士達。戦闘を開始するが、エオンはまたしても幻術によって分裂して本体の居場所を隠し、戦士達を惑わせる。
苦境にさらされながらも、別世界の戦士達同士が連携する。2人の亜美が手を取り合って『マーキュリー・アクア・ミスト』を、3人のレイが同時に印を結んだ『ファイヤー・ソウル』を、2人の美奈子が息を合わせた『ヴィーナス・ラブ・ミー・チェーン』を繰り出して、敵に立ち向かう。しかしそれでも多勢に無勢であり、次第に追い詰められる。
まこと(梅澤)は、自分を庇った仲間が攫われ、助けに行くのも仲間任せになってしまったことで、無力さを痛感していた。自身がエオンの標的であることを利用して、捨て身の行動に出ようとする。命を代償にした攻撃をすれば、本体を探すまでもなく全てをまとめて一掃することができる。
そんなまこと(梅澤)の行動を咄嗟に止めたのは2人のうさぎ。「同じ世界のまことじゃないのにどうして」と、まこと(梅澤)が言う。うさぎ(山下)と、うさぎ(久保)は「そんなこと関係ないよ」「だって、まこちゃんはまこちゃんだから」そう返す。互いに視線を交わした2人は、まこと(梅澤)の肩を抱き「貴方を守った私が望んでいるのは、もう一度貴方と逢うこと」だと励ます。
その時、2人のうさぎが身に着けた胸のコンパクトに秘められた、幻の銀水晶が同時に輝く。ルナ(松本)曰く「本来一つしか存在しない銀水晶が、同じ場所に二つ揃ったことで共鳴したんだわ」。銀水晶のエネルギーが増していく。
うさぎ(山下)、うさぎ(久保)、そしてまこと(梅澤)は、増大した銀水晶の力に乗せて、それぞれが必殺技を放つ。そのパワーが融合し、『ムーン&ジュピター・トワイライト・サンダー!』3人が叫ぶと、激しい光が辺りを包む。
光が晴れた時、多くいた怪物は全て姿を消しており、エオンもまた地に身を伏していた。野望が打ち砕かれたエオンは、意気消沈してその真意を語り始める。
多元世界を監督するエオン。ある時彼の元に飛来した結晶に触れると、中から恐ろしい魔物・ビュトスが姿を現した。ビュトスは多元世界を丸ごと消滅させる力を持つと言う。その力を恐れたエオンは従うそぶりを見せながら、密かに魔物を消滅させる作戦を立てた。
ビュトスを消滅させるべく、彼の補助の為と偽りながら、エオンは強力な破壊兵器を産み出した。それを起動させるには強い電力が必要であった。それ故に、世界を渡って雷のセーラー戦士を集めていたのだった。
うさぎ(久保)が「そう言ってくれればよかったのに」と寂しそうに呟く。エオンは当初は力ずくで集めようと、セーラー戦士達を襲っては、そこにいるセーラージュピターを攫おうとしていた。しかし戦士達の潜在能力を自らの身を以て目の当たりにし、その強さを知ったエオン。「どうか、私に力を貸してくれ」彼は心を改めて10人に協力を仰ぐ……。
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本拠地内を探っていた亜美(渡辺)とまこと(純奈)。辿り着いた場所は大きく開けた部屋で、そこに破壊兵器が鎮座していた。それはエオンが3人のジュピターを集めて起動させようとしていたものだった。
兵器の仕様を調べた亜美(渡辺)から電力をエネルギーに変換すると聞いて、「だったら、いっちょ私が」と袖を捲くるまこと(純奈)だったが、彼女一人だけでは力が足りなかった。3人分のジュピターの力が必要だと痛感する。
しかし、そうさせない為に亜美(渡辺)がこの場に来たのだった。他の方法を探る2人。捕らえられている戦士達を見つけ出そうと合意する。まこと(純奈)と同様、どこかの檻に閉じ込められているはずだった。パワーをもう一度辿ろうと、装置を起動させる亜美(渡辺)。
「貴様らが探しているのはこの者達か」
その声に2人が顔を上げると、そこには巨大な結晶柱が。その中には、うさぎ(井上)、美奈子(中田)、まこと(能條)の姿があった。声の主は魔物・ビュトス。既に2人の動向は知られていたのだった。結晶柱の中の戦士達に、こちらの声は届かない。
ビュトスの振るった一撃に、亜美(渡辺)とまこと(純奈)は為す術なく倒される。立ち上がることもままならない2人。「エオンは都合の良いものを作ってくれた。その為には貴様を利用させてもらう」ビュトスにはエオンの策も見透かされていた。結晶柱の光がまこと(純奈)に向けて放たれる。
すると、突然まこと(純奈)の身体が跳ね除けられ、亜美(渡辺)がその光を浴びた。「さっき助けてくれたでしょ……ううん、お返しってわけじゃないの。今なら2人の気持ちもわかるかな」亜美(渡辺)は、結晶柱に閉じ込められたうさぎ(井上)と美奈子(中田)を見上げる。
亜美(渡辺)の身体が結晶柱に吸い込まれていく。まこと(純奈)は亜美(渡辺)に向かって手を伸ばす。
「そうはさせない」エオンの声。同時に強い衝撃が走り、結晶柱が砕け散る。飛び出した亜美(渡辺)の身体をまこと(純奈)が受け止めた。振り返ると、そこには10人のセーラー戦士の姿が。彼女達はエオンの力でここに揃って辿り着き、力を合わせた必殺技によって、壊れないはずの結晶柱を破壊したのだった。
まこと(梅澤)が「助けに来たんだ……全員で、力を合わせて!」と叫ぶ。別世界の自分の頼もしい姿を見たまこと(純奈)は、嬉しそうに顔をほころばせる。亜美(渡辺)と共に仲間の下へ駆け寄る。
解放されたうさぎ(井上)、美奈子(中田)、まこと(能條)も合流し、15人のセーラー戦士たちが揃う。
3人のセーラームーンが並ぶ。
「私は皆の為なら何だって出来る……どんなことも頑張れる。それが、私達だから! そうでしょ、まこちゃん?」と、うさぎ(井上)。
「皆がいるから私はここにいる。皆、ありがとう、大好き!」と、うさぎ(久保)。
「いつもくだらない話をして、一緒に笑って……皆と笑っていられる毎日が何より楽しいの。だから早く帰ろう!」と、うさぎ(山下)。
『魔物・ビュトス、覚悟しなさい! 月に代わって……お仕置きよ!』
3人の声が重なると同時に、幻の銀水晶が輝く。その光はとめどなく広がり、一帯を包み込む。ルナ(松本)が「皆今よ!共鳴し合う、銀水晶に向けて技を放って!」と叫ぶ。
『セーラー・ユニバース・アタック!』
15人のセーラー戦士達の力が合わさり、3つの銀水晶の中央に集まった強大な光が放たれ、ビュトスの身体を貫く。ビュトスは恨み言を言いながら身体を崩壊させ、完全に消え去った。
突如エオンが膝を折る。彼はビュトスによって支配された際、生命力を奪い取られていた。ビュトスが消えた今、エオンもまた消滅の運命にあった。「これでいい」とエオン。
「私が消えても世界はきっと大丈夫だ。君達がいるから」セーラー戦士達に看取られて、塵となって消えたエオン。その時、戦士達の身体に異変が起きる。この空間は彼の力で維持されていた為、エオンが消えると同時に、戦士達はそれぞれ元いた世界に強く引き戻されようとしていた。
ルナ(松本)がまこと(梅澤)の肩に乗り、「皆、衝撃に備えて!強制的な世界の移動は負担がかなり大きいわ!」と叫ぶ。記憶を失うか、昏睡して目覚めないこともあると言う。戦士達は身を支え合えるよう、世界を同じくする5人ずつに固まろうと互いに駆け寄る。
そのさなか、亜美(渡辺)とまこと(純奈)が視線を合わせる。2人は最後に言葉を交わした。
「まこちゃん……これでお別れ、だね」
「寂しいこと言うなよ。そっちの私によろしくな」
「うん……私も、そっちの世界でも頭が固くて大変だと思うけど」
「後で伝えとくよ。あっちの亜美は自覚してるぞ、ってね。……じゃ、またな」
「またいつか、必ず……」
大きな衝撃が走り、同時に全員の意識が遠のいていく。次の瞬間、エオンの本拠地からは15人のセーラー戦士達の姿は無くなっていた。その場は轟音と共に崩壊していった……。
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「おッはよー!みんな!」
うさぎが亜美、レイ、まこと、美奈子に向かって叫ぶ。休日に集まった5人は、うさぎが初めての手料理に挑戦するにあたり、料理が得意なまことをはじめ皆に協力を仰いで買い物に出ていた。
レイが「それにしても、いきなり呼び出されて驚いたわ。まこちゃんと2人で約束していたんじゃないの?」と口を尖らせる。まこと以外の3人は朝になって突然うさぎに呼び出されたのだった。亜美と美奈子も苦笑しながら同意する。
うさぎは顎に手を当てて悩ましげに唸る。「なーんか突然閃いちゃったんだよね。変な夢を見た気もするし……何かを忘れてるような気もするし……皆知らなァい?」彼女の言い分に4人は呆れ気味に返しながら、買い物へと向かう。
店内を回っていると、同じ商品を取ろうとした、まことと亜美の手が触れる。
「あれ、亜美ちゃん……そういえば」
「まこちゃん、なんだか……」
ふと、2人は互いに何か言いかけるが、その先が出てこない。顔を見合わせたまま、揃って首をかしげる。
「亜美ちゃーん、まこちゃーん! 早く早くーぅ!」うさぎに呼ばれ、亜美とまことは3人を追い掛ける。
2人は言葉を交わす。
「さっきの続き……思い出したらまた言うよ」
「そうね、きっとすぐに思い出せるわ」
fin