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「さいごに何食べたい?」(noteリスペクト)

(タイトルの挿絵は私が描いているイラストで、以下で公開中です。サツマイモ天ぷらのイメージです)。

くま様企画「さいごに何食べたい?」に参加致します。人生最期の日に何を食べたいかという企画でございまして、最近あまり文章系の記事を書いていないこともあり、参加させていただこうと思ったのでした。

人生最期に食べたい食べ物、それは・・・

揚げたてのサツマイモ天ぷら でございます。

内陸で育った私は、田舎者でした。そして自分の母は花嫁修業として料理教室に行っていたにもかかわらず、料理がとても下手でした。なぜ下手かというと、レシピを見ないで作るのです。なので、「これは食べ物か?」みたいな料理が出来上がること多々。例えば食パン丸ごと練ったモノが入っているハンバーグとか。皮がフライパンにまるごと置き去りにされた餃子とか。

そんな無双クッキングマイロードを華麗にひた走る母でしたが、唯一天ぷらだけは得意でした。

なぜかというと、「嫁」という立場でやってきた母は田舎の集まりにしょっちゅう駆り出されて、しょっちゅう天ぷら揚げ要員担当でした。よそ様の口に入る料理は、鍛えられたのですね。天ぷらと野菜の煮物だけは、母の十八番(おはこ)となりました。

ですので、私にとっての母の味というと、天ぷらなのです。しかもサツマイモ天が一番上手でした。

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サツマイモの揚げたての天ぷらに、塩と天つゆを添えて。

まず塩でしゃこっ!という食感と塩で引き立てられたサツマイモの甘さ

お次に天つゆでカラッと揚がった衣をつゆに少しだけ浸し、しゃこじゅわっ!という食感に、つゆだくサツマイモ

あああ、書いているだけで、食べたくなるのです。

特に最近スーパーでは以前のように、カラッとした天ぷらが手に入りづらく、たまーに外食で天ぷらそば(私の場合、予算を考慮して天かすまみれのたぬきそば)を頂くのみになってしまいました。そして自宅で、揚げ物はやりません。天ぷら鍋も、残りの油を入れる容器もありません。

美味しいなあと思うものは自分で作るいつものご飯なのですけれど、いつかこの世界から旅立ってゆくときに食べたいものは、小さい頃から食べていて美味しかった和食で、しかもサツマイモの天ぷらという。決して高価な食べ物ではないのですけれど、誰が揚げるんだ?という手間のかかるお料理だったりするのです。

・・・とここまで書いてみて、人生の最期を考えてみると、自分が生きてきた中でやっぱり原風景となるような場面を想像しておりました。くま様は「人生会議」(アドバンスド・ケア・プランニング)についてふれられていらっしゃいまして、なかなか普段意識するのが難しい話題でも、食べ物なら気軽に考えられるという、いいアイデアだと思いました。

くま様、企画に参加させて頂きまして、ありがとうございました。

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はるかぜるりい
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