【まとめ】『オニールの成長株発掘法』企業価値よりも株価が割安な銘柄を探そう #3
『オニールの成長株発掘法』(ウィリアム・オニール)を読了しました。
CAN-SLIM法: 成長株を見つけるための7つの原則
C(Current Earnings): 現在の収益が前年同期比で大幅に増加していること。
A(Annual Earnings): 年間収益が過去数年間で増加していること。
N(New Product, Service, or Management): 新製品やサービス、または新しい経営陣があること。
S(Supply and Demand): 株式の供給と需要のバランス。株価が上昇していること。
L(Leader or Laggard): 業界のリーダーであること。
I(Institutional Sponsorship): 機関投資家による支援があること。
M(Market Direction): 市場全体の方向性が上昇トレンドであること。
チャートパターン分析: 「カップ・ウィズ・ハンドル」などのチャートパターンを用いて、株価の動きを分析。。
高く買ってさらに高く売る: 「安く買って高く売る」ではなく、「高く買ってさらに高く売る」。成長株がさらに成長する可能性が高いことが前提。
歴史的データの活用: 1880年から2008年までの大きく成長した銘柄のチャートを分析し、成功パターンを学ぶ。
市場の状況に応じた戦略: 市場全体が上昇している時期に特に効果的。下落トレンドでは注意が必要。
業績分析:
過去の業績や今後の業績予想を確認。特に、売上高や純利益の成長率が重要。
営業キャッシュフローや投資キャッシュフローをチェックし、企業の資金運用状況を評価。営業キャッシュフローがプラスであることは、事業が順調であることを示す。
企業の本源的価値の評価:
株価が本源的価値よりも割安である銘柄を探す。企業の財務データを基にしたバリュエーションを行う。
アルファ(超過収益)のある銘柄を見つけ、それが解消されるカタリストを想定する。
市場の動向と業界の位置づけ:
市場全体のトレンドや業界内での企業の位置づけを確認。業界のリーダーであることは、成長株としてのポテンシャルを示す一つの指標。
決算情報の活用:
決算発表後のサプライズ要素を活用し、そのサプライズが持続可能かどうかを分析。潜在的な成長株を効率的に発掘。
株式の需給バランス:
発行株式数や自社株買いなど、株式の需給バランスを考慮。発行株式数が少ない場合、需給バランスが良好で株価上昇の可能性が高まる。
オニールが提唱するCAN-SLIM法の具体性とその理論的裏付けに感銘を受けました。これまで漠然と感じていた成長株の選び方に、明確な基準と手順が与えられたことで、自信を持って投資判断ができるようになりました。
特に、企業の収益成長や新製品の導入といった要素を重視するアプローチは、実際の投資において非常に役立つと感じました。また、チャートパターンの分析についても、これまでの知識を深めることができました。カップ・ウィズ・ハンドルなどの具体的なパターンを学ぶことで、株価の動きをより正確に予測し、売買のタイミングを見極める力がついたと感じています。
ただし、一方で、オニールの手法が市場全体の上昇トレンドに依存する部分があるため、下落相場では注意が必要だと感じました。この点については、自分自身の市場観と組み合わせて、柔軟に対応していく必要があると考えています。