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「ATMで誰も取り残さない」 セブン銀行のイノベーションの秘訣に迫る【株式会社セブン銀行】
皆さんこんにちは!
今週も過去配信のHello New Projectから、まだ知られていない大企業の新規事業やスタートアップのお話をお伺いしていきます。
「Hello New Project」#ハロニューは、応援・共感する企業に友達を紹介するコラボレーションSNS「Spready」上のプロジェクトを題材に、これから生まれようとしている新規事業や新サービスをゲストともに掘り下げていく番組です。
今回ご紹介する第9回・第10回は「大企業が生み出す新規事業」をテーマに株式会社セブン銀行の山方大輝さんをお迎えし、セブン銀行のイノベーションの秘訣についてお伺いいたします。
#009 株式会社セブン銀行のイノベーションの秘訣に迫る
https://propo.fm/hellonewproject/9
#010 セブンラボが考える大企業のスタートアップ連携の姿勢
https://propo.fm/hellonewproject/10
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本日は株式会社セブン銀行の山方大輝さんをゲストにお迎えしています。
(聞き手:Spready柳川/DJ TOMO)
和歌山県出身。2014年 SMBC日興証券(株)に新卒入社。2016年9月までリテールセールス(個人向け営業)に従事。その後、同社の投資情報部にて個人投資家向けの金融市場(株式、金利、為替、経済等)のリサーチ業務を担当後、2020年9月からセブン銀行のセブンラボで働かれています。
DJ TOMO:山方さんは金融業界で様々なご経験をされているかと思うのですが、なぜセブン銀行/セブンラボで働くことになったのか、きっかけを教えて下さい。
山方:(金融業界出身ということもあり)もともと「何ができるかわからないが、新しい金融サービスを作ってみたい」という思いが自分の中にありました。そんな時にたまたまセブン銀行のインターンシップがあることを知り、それに参加し今の上司に出会い、採用していただいたという経緯です。
DJ TOMO:インターンシップではどういうことをされましたか?
山方:その時は中途採用向けにセブン銀行の新規事業を考えてみようといった半日のワークショップをやりました。
柳川:社会人を集めてインターンシップを行う会社って珍しいですね。
山方:そうなんです。たまたまなのですが、リクルートさんがサンカクを利用してセブン銀行のセブンラボとして募集をかけていて、そこにたまたま参加した、という経緯があります。
柳川:そのインターンシップがめちゃめちゃ採用につながっているわけですね。
山方:そうなんです。これもまた後日談があり、入社して早々に2回目のサンカクに参加させていただいたんですが、今度は採用される側から、採用する側としての参加となりました。
DJ TOMO:早い!スピード感がすごいですね。
セブン銀行の第二創業期の足掛けとしてスタートした
「セブンラボ」
DJ TOMO:山方さんはセブン銀行さんでどんなことをされているのか、会社についてや事業について、お伺いしていければと思います。今、セブンラボでの山方さんのミッションを教えてください。
山方:まずは、セブン銀行におけるセブンラボの位置づけをお伝えしようと思います。現在のところ、新規事業開発は、「セブンラボ」と「戦略事業部」という部署と2部共同で開発にあたっているのですが、現状明確な線引きはしておらず、戦略事業部が「確度の高い案件の収益化を目指す立ち位置」だとすると、セブンラボはラボという名前の通り、オープンイノベーションや社外との協業を模索する中でも「実験的で確度がやや低い・チャレンジングな案件に取り組む」という位置づけで新規事業の開発をしています。
その中で、現在私は1月からセブン銀行でアクセラレータープログラムを主催させていただいておりまして、その事務局をさせていただいています。
柳川:そもそも「セブンラボ」って名前がかっこいいですよね。
一同:(笑)
山方:実はそこも惹かれました。かっこいい名前だなと思って。
柳川:ラボという名前がついているので、色々新規事業する前のオープンイノベーションやアクセラレータープログラムから取り組んでいることが、名前にも反映されているようですね。
山方:はい、そうですね。元々数年前に立ち上げた時というのは、一応社内の中で「(セブン銀行は)第二創業期だよね」という認識があり、これまではATMの手数料でご飯を食べてきたような会社なんですけど、もちろん本業は磨きながらも新しいことはやっていかないといけないよね、ということで、当時は社内の変わったおじさんたちが集まって、セブンラボができました。今はちょうど第二世代にあたるメンバーです。
柳川:会社としても、新規事業の部署だから、ということ以外にも、新しいことをして若返っていこうよ、というようなフェーズでいらっしゃるんですね。セブンラボでは色々なスタートアップと連携されているイメージがあるのですが、そいういう目標があったりするんですか?
山方:基本的に、部署のスタンスとして「PDCAは回さない」ので、具体的な目標はないです。
柳川:それはすごい(笑)
山方:今セブンラボの上長をしている者が、元々コネクションを持っていたり、戦略的にいろんなところに顔を出していったということもあり、その流れに元々いたセブンラボのメンバーも乗っかっていくように、自分たちで足繁く色々なところでネットワークを作っていくことで、今の連携に至っていると思います。
柳川:「PDCAを回さない」と掲げていることが面白いですね。特にスタートアップだと、PDCAを回すサイクルが命みたいなところがあるのですが、PDCAを回さない理由はあるのですか?
山方:イノベーションには再現性がないと思いますし、大体予定通りにいくことはなく、10個出して1個当たればいい方なので、とにかくやりきる必要はあるのですが、あまりプランに拘らず、新規事業を作ることが目的なので、PDCAを回す目的はないのかなと思います。
柳川:メンバーからしたらめっちゃやりやすそうな、その思い切りを掲げてくれてること自体から働きやすさを感じますね。
DJ TOMO:すごく感じますね。確かにずっと動き続けていかなきゃいけないような、何か成果が出ないといけない、PDCA回して結果を出さなきゃいけないというよりは、その新規事業をやりきるということが明確にし示されているのがいいですね。
山方:やりたいことがある人にとってはすごく働きやすい環境だと思います。
ATMを「未来のイノベーションを皆んなが使うことができるプラットフォーム」にしていきたい
DJ TOMO:どんどん立ち上がる新規事業のアイデアはどこから発想が生まれているのでしょうか?
山方:正直、セブンラボも上長や役員を入れてもメンバーは5人くらいなので、今やっているアクセラレータープログラムの事務局をやりながら、メンターもやっています。社外への募集と並行して社員からも案件募集しアクセラしていく、ということが同時並行で行われています。
柳川:「やりたいことがある人じゃないと」と先ほどおっしゃっていましたが、山方さん個人でもセブンラボ全体でも、金融業界をこうしよう、セブン銀行のアセットを使ってこんなこと目指している、ことはありますか?
山方:会社の目標を自分で噛み砕くと、という話になるのですが、会社として掲げているのは、「現状を伸ばしながら多角化しよう」ということを目標に掲げています。現状というのは、ATMですね。
元々お金を引き出す機械として生まれたのですが、今はお金を引き出す以外の機能をどのどんつけていきたいと思っています。最近よく「〇〇PAY」がでてきて、皆さんも当たり前のように使われていると思うのですが、若い人は普通にクレジットカードや銀行口座を紐付けて決済をしていると思います。でも私たちにとって簡単なことが、おじいちゃんおばあちゃんにとってはすごくハードルが高いんです。
ある時、あるペイメント事業者さんが、「30%還元キャンペーン」をやったときに、とある地方で「高齢者の方がセブン銀行のATMに行列を成していた」ことがありました。セブン銀行ATMの新しい機器だと、アプリを使いこなせなくても、ペイメントサービスに入金できるのです。
当社としては、「ATMで誰も取り残さない」ことを実現して行きたいなと思っています。なので、ただのお金をおろす機械ではなく、色々なビジネスパートナーさんと「未来のイノベーションを皆んなが使うことができるプラットフォーム」にしていきたいと思っています。
柳川:へ〜!いま「ATMで誰も取り残さない」に鳥肌が立ちました。まさにATMは高齢者の方も使ったことがあり馴染みのあるものなので、アプリを操作するよりも簡単で、そういうところから新しいイノベーションと融合していく入り口となることができそうですね。
山方:まさにそうですね。将来的には、今は役所にいかなければできないことをATMやコンビニのプリンターを活用して利用できるようになれば、もっとできることを増やしていくとみんなが便利に生活できるようになる。そういった文脈でATMの役割を変えて行きたいなと思っています。
柳川:素晴らしいですね。既に金融の枠を超えて社会のインフラとなっていそうですね。
DJ TOMO:確かにATMって生活圏内で見かけます。都心にいるからよく見かけるのかもしれませんが、全国のカバー率としてはどうなんでしょう?
山方:全国だと、おかげさまで2万5千台のATMを置かせていただいています。今まではセブンイレブンの店舗内に出店と合わせて展開していっていたのですが、セブンイレブンがかなりの範囲を網羅してしまったので、出店ペースはゆるやかになってしまいます。なので、今は駅ナカとか、そういうところに少しずつ増やしていっています。
柳川:地下鉄の駅にもありますよね。
山方:そうなんです。私よく池袋駅を利用するのですが、さりげなく通用口に設置してあったりします。
柳川:めちゃくちゃ便利だなと思います。待ち合わせの駅に行って、「あ、お金下さなきゃ」みたいなときに、改札出てすぐの所にあるので、よく利用させていただいています。
DJ TOMO:確かに駅の近くだと、電子マネーや定期にチャージできたりしますよね。
山方:都内の方しかピンとこないかもしれないですが、4世代目のATMを各地に置かせていただいています。まさにカメラもBluetoothも付いていて、Suicaや本人確認書類を読み込めるエリアをつけていたり、マイナンバーカードを読み込めたりします。なので、認証のところでご一緒できることがあるかもしれないですし。実際に色んなところで利用していただくことができるなと改めて思いましたね。
DJ TOMO:気づかないうちに端末自体も新しくなっているんですね。
山方:そうなんです4-5年おきに新しいモデルを考えています。
柳川:技術も進化しているし、私たちの身の回りのものも、例えばマイナンバーカードが出てきたり。それをATMに取り入れていくとか、世の中が変わるたびにATMを更新していくってスピード感がいいですね。
山方:とはいえやはり機械なので、4−5年先を予想しながら作らなくてはいけないこともあります。紹介できても全国に置けるのは5−6年後とかになってしまうんです。なので、使うかわからないけども必要そうな機能はいっぱい入れていこうとう目線で作っていたりもします。
DJ TOMO:未来を予想したけど実際使えてないな、みたいな機能もあるってことですね。
山方:もちろんあります。使う用途はあれど諸所事情があり使えてないものもあり、でもそこからスタートアップの方に相談させていただいて、何か使えないかとアクセラで相談させていただくきっかけにもなっています。
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気になる続きはこちらから🔽
▼株式会社セブン銀行 Spready上のプロジェクト
https://spready.jp/projects/846
https://spready.jp/projects/952
https://spready.jp/projects/1002
「Spready」上に掲載されているプロジェクトを紹介するコーナー
「HOT PROJECT」では以下をご紹介しています。
▼株式会社コーセー
外食産業をDXするスタートアップのインサイドセールス立上げ期。 IS経験者とディスカッションしたい!
https://spready.jp/projects/950
メイクのプロが提案する「3品で自分らしいメイク」を楽しむ新規事業を検討中。モニターさん・パートナーさんを探しています!
https://spready.jp/projects/941
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是非Spreadyも使ってみてくださいね。
それではまた次回👋