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スペイン・ポルトガルの植民地政策【世界史○✕Pt5】

   今回はこちらの問題!

「スペインはカルカッタをアジアの貿易の根拠地とした」○か✕か?

















 正解は✕です!

スペインはフィリピンとメキシコ太平洋岸のアカプルコを結んで、マニラを根拠地としたアジア貿易を展開しました。これを通例アカプルコ貿易と呼びます。

インドのカルカッタを占領したのはスペインではなくイギリスです。

ヨーロッパ各国の植民地政策は地名が多く出てきて整理しにくいですよね。以下で16〜17世紀の主な植民地政策をまとめてみるので参考にしてください。




1505 セイロン島…ポルトガル
1510 ゴア(インド西岸)…ポルトガル
1511 マラッカ…ポルトガル
1521 メキシコ…スペイン コルテスによりアステカ帝国滅亡
1533 ペルー…スペイン ピサロによりインカ帝国滅亡1557 マカオ…ポルトガル
1571 マニラ…スペイン
1600 ヴァージニア…イギリス
1608 ケベック…フランス
1619 バタヴィア(現ジャカルタ)…オランダ
1620 ニューイングランド…イギリス
1624 ゼーランディア城(台湾)…オランダ
1626 ニューアムステルダム…オランダ
1639 マドラス(インド西岸)…イギリス
1641 マラッカ…イギリス ポルトガル領を占拠
1652 ケープ植民地…オランダ
1655 ジャマイカ…イギリス
1661 ポンベイ(インド西岸)…イギリス ポルトガルより譲渡
1664 ニューヨーク…イギリス オランダ領ニューアムステルダムを占拠
1673 シャンデルナゴル(インド東岸)…フランス
1674 ポンディシェリ(インド東岸)…フランス
1682 ルイジアナ…フランス
1690 カルカッタ…インド

【ポルトガル】
まず最初に植民地政策に乗り出すのはインド航路を開拓したポルトガルです。ゴアなどを占拠してアジア貿易の根拠地を獲得し、香辛料貿易を独占していたムスリム商人たちと競合しつつ、マラッカ、モルッカ諸島を占領していきます。1557年にはマカオに居住権を得て、対中貿易を行います。このように他のヨーロッパ諸国よりも早くに市場拡大に取り組んだポルトガルでしたが、総じてアジア貿易が王室の独占事業として行われたこともあり、国内産業は発展せず、他国に出し抜かれていきます。

【スペイン】
ポルトガルにやや遅れてアジアに進出し、メキシコ、フィリピンを結ぶアカプルコ貿易を完成させます。フェリペ2世の時代にポトシ銀山の銀によって最盛期を迎えますが、1588年のアマルダ海戦を始めとするイギリス、オランダの追撃によって衰退していきます。

【オランダ】
16世紀後半にスペインから独立し、1602年には東インド会社を設立してアジア進出を始めます。スペイン・ポルトガルに対抗するため協力することもあったイギリスを1623年のアンボイナ事件において東南アジアから締め出しましたが、17世紀半ばの3回に渡る英蘭戦争によりイギリスの優位が確定します。


【イギリス・フランス】
この2国の植民地政策に関しては今回だけでは書ききれなそうなので、又の機会に…

今後も不定期ですが記事を更新していきますので、世界史に興味のある方はフォローなど是非よろしくおねがいします!

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