初乗り運賃が10円だった頃
復元駅舎がありました
東急電鉄では昭和26年から初乗り運賃が10円で、昭和41年の改定で20円になりました。東急電車とバスの博物館には、高津駅旧駅舎が復元されており「普通運賃表」を見ると初乗り運賃は10円と表示されています。
復元駅舎の外観からして、私にとっては子供時代を思い出させる懐かしい光景なんですが、ガラス窓から中を覗くと、これまたスゴイです。
なんの説明も無く、無造作に当時の遺物というべきか、名前も示されずに道具類が並べてありまして出札口の奥の机の上に、おむすび型の黒い器械が乗っています。行き先を告げると厚紙の硬券という切符を、その器械の上と下を隔てる隙間にスルッと滑らせて、その日の日付を印字してから、乗客に渡すのでした。
なにせエアコンが無かったから団扇を常備してあって、客の前でも堂々と団扇を煽いでましたねぇ。
出された切符を持って、改札口へまわると、風呂桶みたいな中に一人ずつ駅員さんが入っていて、パチンと切符に鋏を入れてもらってから、ホームへ移りました。鋏で開ける穴のカタチが駅ごとに違っているので、その切符を買った駅と、改札を通った駅が同じかどうか、あとで判るようにしてあったということです。
そういうことを、ちゃんとパネルで解説して欲しいんだけどなぁ。