スポーツにおけるCSR(Coaches Social Responsibility)
SCI事務局の横田です。少しずつ暖かい日も増えてきて、春のような陽気も垣間見えるようになりましたね。花粉症持ちの方(私を含む)には、大変な季節ではありますが・・・
先日、2021年2月4日に第8回目のダブル・ゴール・コーチングセミナーを実施しました!
今回のテーマは「ルール・スポーツマンシップの大切さと指導の影響」でしたが、曖昧にとらえられがちの「スポーツマンシップ」の概念について、歴史や具体的な事例を用いながら参加者の皆さんと学びを深めることが出来ました
セミナーの様子は後日改めて記事にいたしますのでお待ちください!
さて、2021年からスポーツ・コーチング・イニシアチブとして広めていきたい概念としてスポーツコーチとしてのCSRがあります。
Coaches Social Responsibility (コーチの社会的責任)とは?
Coaches Social Responsibility (コーチの社会的責任)というものがあります。略してCSR、というと企業にお勤めの方であればピンとくるかもしれませんが、語源はCorporate Social Responsibility(企業の社会的責任)から来ています。
企業経営の原則には利潤の追求がありますが、個別の企業が利潤だけを追い求めて環境汚染や社会規範を逸脱することが無いよう、各企業には地球市民の一員として、責任ある行動をとることが求められます。
【参考】CSRとは? https://bizhint.jp/keyword/136985
企業が「利益」と「社会的責任」を同時に追うというのは、まさに私たちがスポーツ教育において推進するダブル・ゴールという概念にピッタリ当てはまるものでもあるのではないでしょうか。
スポーツ(試合)だけではなく人生での勝利を追い求めるというのは、「コーチとしての社会的責任を果たす」ということと同義と捉えることができます。
子どもたちがスポーツを続けていく過程では、何人もの指導者と出会うことになります。
それぞれの指導者は、前の指導者から引き継いだバトン(子ども)を、また次の指導者へと受け渡していくことになるわけですが、目の前の勝利だけを追い求める指導者は、時に自身の名声のために子どもを酷使したり、全員に十分な出場機会を与えなかったりと、子どもたちの可能性を狭めてしまうことがあります。
また、自発性よりも、指導者の強制的な命令・指導に従うことを求められてきた子どもたちが、スポーツを生涯にわたって楽しむための素養や、社会で活躍する際に必要な創造力などを身に着けることは難しいと言わざるを得ません。
指導者の仕事は、家庭や社会から子どもたちを預かり、少しでも人間的な成長を後押ししたうえで、次のステージへと送り出していくことにあります。
しかし、残念ながら日本ではまだまだ指導者によるハラスメントの事例も相次いでおり、このような状態では、コーチたちが社会的責任を果たしているとはいえません。
SCIでは、ダブル・ゴール・コーチングを学ぶための環境はもちろんのこと、現場で指導にあたる指導者の方たちが競技、年齢、経験といった枠を超えて交流し、学びあうコミュニティづくりも推進していきます。
全ての指導者が、同じ社会ビジョンを共有し、一人一人の子どもの可能性を最大化するために、それぞれの役割を全うする。
そのような世界の実現を目指して行動していきます!
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