サッカーキャリア弱者の戦略
サッカーキャリアのサポートに欠かせないこと
予備校の先生でもないのに、サッカーキャリアの後押しとして、受験したことのない専門性の高い大学の推薦入試をどうやってサポートしたのか?
あれこれ考えずに、まずは、いちばん大切なことを明確にすること。
今回の相談のケースでは【推薦で声をかけて頂いた大学に合格すること】です。
1ヶ月という限られた期間で何ができるか?
いちばん大切なこと【推薦で声をかけて頂いた大学に合格すること】のために具体的に何ができるか?を考えます。
どんなサポート内容でもある程度共通してくるのは、「分析と展望」「選択と集中」という視点ですね。
進学校では当たり前にやっていること
進学校で、当たり前にやっていること。それは情報収集です。受験した生徒たちの声を収集して、情報がストックされています。進学校でない場合、進学実績の少ない学校の場合、集められている情報が極端に少なくなります。
合格するためには、方向性を導き出す必要があったので、情報収集をしました。
過去に受験した方もいたようですが、受験者が極端に少なくて質の高い情報は見込めません。
ちなみに、私が高校生の時、自分の高校から受験実績ゼロの青山学院大学へ推薦入試で入りたいと先生に相談したら、学校の方針として進路指導を拒否されたという心ない対応をされた経験がありました。
質の高い情報は相手から集める
サッカーでもそうですが、いちばん質の高い情報は相手が持っています。試合をする前に、相手チームの試合を分析して戦い方の方向性を導きだしますよね。必ず、相手チームの戦い方に「答え」と「問いかけ」があります。
推薦入試もサッカーのゲームと基本は同じです。
相手が持っている「答え」と「問いかけ」をみつける
●文武両道の考え方を持つ大学
●推薦入試の過去の問題をみる
これによって「問いかけ」は、「専門性の高い題材」が出されるということが簡単に導きだせました。
1)「専門的な視点」を踏まえた一定の答えを書いたり(小論文)、話したり(面接)できるようにしておくこと。
2)大学が提供する専門性と受験者の学びたいことが一致していること。
3)大学での学びを生かして、将来どうなりたいかという本人の展望を表現できること。
この3つが1ヶ月で実現できれば、合格圏内に入るのではないかと考えました。少なからず、ボーダーラインだったとした場合でも、「どっちの学生を入学させたいか?」あるいは「こっちの学生は落とせないな」と思ってもらえることを表現する必要があると考えました。
相手の情報を読み解けば、対応力は上がる
相手チームのサッカーの試合のVTRなどを見返して、戦い方などを確認することがあると思います。そこには、「相手チームのポジショニング」「ストロングポイントとウィークポイント」が顕著にあらわれるので、結果、「自チームの突破口となる戦い方」につながるヒントが見えてきます。
この考え方は、100%推薦入試対策にもスライドして当てはめることができるのです。
大学案内を読めば、「大学では何が学べて」「世の中のどんな課題に対して」「どんなチカラを身につけることが可能か」という答えが書いてあります。そのことをひとつひとつ伝えて、そこに焦点を絞って当日までに、戦い方とコンディションをしっかりと落とし込んでおいてもらいました。
サッカーの本質を捉えれば、応用できる
サッカーでは、事前に戦略、戦術をロジカルに考え、言葉や思考として落とし込んだりしますよね。
しかしながら、ピッチで起こるあらゆる不確実性、偶然性のある局面と向き合った時に、いかに「アレンジできるチカラがあるか?」「動きながら相手の予想を超えたアクションにつなげられるか?」が重要になります。
「戦術」をピッチの上で行うひとつの方法と捉えているか、本質的に捉えて応用発展できるあり方として捉えるかによって、【「思考」「表現」「行動」の量と質】は大きく変わっていきます。
★戦術を言葉で理解すること。
★やってみようとすること。
★試合中の不確実性、偶然性のある局面の中でアレンジすること。
★やったことをフィードバックすること。
この4つのポイントを意識していると、ビジネスでも、受験でも、引退後の就職でも、スクール事業などの自分の仕事を展開する時でも、能力のベースとして活かされます。