ジャイキリは実践できるの?
ジャイアントキリングを実践って、そもそもどういうことなのって思う人もいますよね。
だって、番狂わせってそんなにしょっちゅうできるのかなって思うし。
それは自分でもちょっとだけ思う(笑)
番狂わせって、そもそもどういうこと?
って考えたんですよね。そもそも、「番狂わせ」って思うのは、たとえば、サッカーといえば、「あぁ、知ってる!」と聞いたことのある強豪高校が、全国の都道府県にありますよね。
絶対、その強豪校が県大会を勝ち抜いて全国へ進む・・・そんなふうに考えている人数が多いってだけですよね。そういう人からみたら、番狂わせに見える。「番狂わせ=周囲の評価」という要素もあるってこと。
サッカーには・・・絶対も、100%も、ありえない。
サッカー以外にも、100%の確率ってなかなかない。
そうなんですよ。強豪高校、常勝チームが勝つっていうのは、100%じゃない。そこに、サッカーの不確実性、偶然性のおもしろさ、難しさがあるのではないのかなって思うんです。
子どもの頃になりたかった仕事をする人は◯%
幼い頃に「将来◯◯になりたい」といってなれる割合というのは極めて少ない。
たとえば、高校を卒業してJリーガーになれる人の割合は、0.04%。
サッカーを始めた幼い頃に「僕の夢はJリーガーになることです」と卒業文集や作文に書く人もいたことでしょう。そういう人も含めて、高校生でサッカーをやっている人のうち、2,500人に1人の割合でJリーガーになれる人がいるというのが現実です。
ほかの職業をみても、小さい頃になりたかった職業に就く人は2%くらいと言われています。
大人になるまでのあいだに、興味がほかのことに向いたり、夢に描いていた仕事とは違う職業に就いたり、会社員になったりする人の方が多い。
そう考えてみると、人生って・・・
結構、不確実で、偶然がかさなるものです。
たとえば、私が体操競技の選手として、オリンピックを目指していた時。
中学3年生ではじめて全日本選手権大会に出場しました。それまで、試合成功率90%くらいで競技をしてきたのに、その試合に限って規定演技、自由演技各4種目、計8種目のうち、6種目を失敗したんですよ。
あとにも、先にも、そんなに失敗した試合は、その時だけでした。国内最高峰の大会でいつもより緊張したんですね…きっと。
(逆ジャイアントキリング状態)
それでも、人生って何が起こるかわからないものです。
その全日本は世界選手権大会の国内選考をかねていましたけど、絶望的。
8種目のうち、6種目を失敗して、たまたま得意な床運動6位入賞。それ以外にいいところなし。もう完全に諦めていました。
だって、今までそんなに失敗したことなかったから。
世界選手権出場資格を満たす上位36人が次の選考会へ残れることになっていたのですが、な、な、なんと、36人目で予選通過。こんなこともあるんだと一度は諦めた世界への道にもう一度。。。。希望を持ちました。
ビリ通過だけど。
それでも、人生って何が起こるかわからないものです・・・
せっかくビリでも通過したのに、あろうことか国内選考会の1週間前に、ひざをケガして手術。人生で一番絶好の時期に世界への扉が開きかけたのに、よりによってはじめての手術ってなんなんだよ…
一度でも、諦めてから希望を持ったあとに、また絶望。もう泣くに泣けなかった。
ほんとに、人生って何が起こるかわからないものです・・・・
リハビリのさなか、国体出場選手を決める県大会がありました。予選に出場できないのに、特別推薦という枠を作っていただいて、国体代表に補欠で選ばれました。まだ、ひざがようやく80度くらい曲がるようになったかなという頃でした。
ほんと、人生って何が起こるかわからないものです・・・
ジャイアントキリングも、キャリアハイも・・・
リハビリ中に国体出場がきまったのですが、国体は手術から5ヶ月後でした。手術後、5ヶ月目という状況での初出場、初全国制覇。周囲の人たちや関係者の予想に反して、完全な番狂わせでの優勝。
これが、おそらく私が経験したはじめての『ジャイキリ』
この5ヶ月間に何をしたのか?
この5ヶ月間に起きたこと、行なったことから、『ジャイアントキリング実践学』のベースが生まれました。(まったく違うタイトルですが、本にもなりました)
そこから、人生の重要なこと、やったことのないこと、壮大なこと(自分のキャパからすると)を実現させていくときに、まわりの人から見ると「番狂わせ」であっても、実現に向けて、意識的に行なっているいくつかのことがハッキリとありました。
ところで・・・
サッカーをどうしてはじめたのですか?
と聞くと「お兄ちゃんがはじめて楽しそうだったから」「いちばん仲の良い友だちがはじめたから」と答えるJリーガーの方って、そこそこの人数いるんです。
こういうはじまり方も、不確実で、偶然的な要素が、かなり高い!
お兄ちゃんが野球をやって楽しそうだったら野球だったかもしれないし、それは水泳だったかもしれないし、バスケットだったかもしれない。
そう。何かをはじめるとき。明確にこれをやろうってはじめた人ばかりではない。あなたがこれまでのサッカーキャリアをかさねていく中で、「オレよりウマかったのにな」って思っていた人でプロにならずに辞めた人。プロになったけど、キャリアを思うように積み重ねられなかった人もいたことと思います。
サッカーと人生に共通すること
サッカーは、監督の目指すスタイルがあって、ビジョンがあって、戦略や戦術がある。明確にそういったことを思い描き、個々の選手もチームのビジョン、戦略や戦術を理解し、ピッチでそれを実現させるために動いていますよね。
人生だって同じなんですよね。将来目指す方向性があって、そのために何を身につけたらいいのか、どんな学校に入るか、どんな学びをするのか、それを実現するために、受験したり、就活したり。
サッカーでも、人生でも、考えぬいたビジョン、戦略、戦術があったとしても、やってみると思ったように動けない。やりながら軌道修正する。
それで100%対応できるかというと、絶対とは言えません。
そんな状態にあっても、できるだけイメージに沿ったプロセスで、成果を上げたいと臨み、動く。
そういう中、あらゆる条件のもとで不確実性、偶然性、瞬時に目まぐるしく変わる状況を好転させようと、動きながら考える。考えながら動く。
ここnoteに、これから書いていこうとしている考え方、あり方、行動のしかたで、不確実性、偶然性を味方につけ、想定の先をゆく成果を上げていくことができる要素を「ジャイアントキリング実践学」として、ひとつひとつ具体的にお伝えしていきます。
変化が早く、何が起きるかわからない時代において
「ジャイアントキリング実践学」では、あなたがサッカーで身につけてきた質の高いポータブルスキル(サッカー以外にも活かせて何にでも対応、応用できる能力)を次のステージに向かって、活かしやすくしていくための具体策をご紹介していきます。