意識を高く、基準を高く。高いレベルで活躍する選手になるために。【小檜サッカー塾コーチ 小檜宏晃さん】-YouTube文字起こし-
海外でのプロ経験もある小檜宏晃さんにインタビュー。
ご自身が運営するサッカースクールについてお伺いしました。
YouTube動画の文字起こしになりますが、動画の中ではカットされた質問もありますので是非合わせてご覧ください。
―まずはお名前と現在の活動内容を教えてください
「小檜宏晃です。厚木市で活動している、小檜サッカー塾というスクールのコーチをやっています」
―選手経歴は
「小学生が東京のフレンドリークラブ、中学校がFC東京U-15。
僕達の時は深川しかなくて。二学年下から小平(むさし)が出来ました。
高校が成立学園で大学が法政大学です。
そこから小学校の時のOBが集まって社会人チームを作るということで一回サラリーマンを挟んでそこに所属しました。そこからさらに群馬にあるtonan前橋。
そのあとにConistonFCというオーストラリアにあるクラブでプロ契約しました」
―対戦相手で印象深い選手は
「対戦相手で一番印象深かった選手は乾貴士選手(現清水エスパルス)ですね。
高校時代、僕が高校1年生の時に選手権に出させてもらったんですけど、その年明けに全国大会に出たチームだけが集まる大会に出場して、予選で野洲高校と一緒になりました。その時に対戦して、ちょっと度肝を抜かれた選手の一人です。
あとは、名波浩さん(現日本代表コーチ)とか、フッキ選手(ブラジル代表)。僕が高校の時、ヴェルディに練習参加して一緒にボール回しした時になんだこいつは!と思わされた内の一人です」
―チームメイトでプロになった選手
「大津祐樹(元日本代表)。舞行龍ジェームズ、鈴木孝司(共に現アルビレックス新潟)といった所が一緒にプレーしてプロになった選手です」
―オーストラリアでプロ契約に至った経緯
「元々僕が大学4年生の夏に半月板の方を怪我してしまって、そこからプロサッカー選手の道は諦めまして。
サラリーマンとして3年間務めたんですけども、フレンドリークラブというチームが社会人チームを作るという事で。
その当時社長の方に連絡があって、ちょっと一緒にやらないかってところで出会った人が筧田心さんという方でした。
その方がプロサッカー選手だったりエージェントの方だったりとか、横の繋がりとか顔が利く方で。
その方から、日本のエージェントの人を紹介して頂いてトライアウトという形で、オーストラリアのプロ契約をさせていただいたという形になります」
―プロ生活で思い入れのあるシーンは
「同じリーグの天王山と言いますか、無敗同士で迎えたラスト2節というところで先制されちゃいまして。その試合での同点ゴールのシーンですね。
WIN newsというオーストラリアの地域ニュースにも載ったんですけど、クロスからバックステップを踏みながらヘディングでシュート。
同点ゴールを決めたっていうのがすごい印象的で。チームメイトもそうだし、僕もそう。
チーム一丸となって見てる方、応援されてる方、ファンの方と一緒に喜んで頂いたのですごく印象深いです」
小檜 宏晃(@h.kohinoki.jp) • Instagram写真と動画
―スクールのコンセプトを教えてください
「僕のスクール自体はオフェンスに特化しているスクールになっているので、ドリブルとかパスとかシュートはもちろんですが、そもそもオフェンスの考え方、オフェンス目線の心理だったりとか、そういうところを指導していけたらと思っています。」
―ご自身の指導歴は
「僕は高校一年生の時に選手権の方出させて頂いたんですけど、選手権なんでテレビに映ったことで元々所属していたフレンドリークラブから連絡がありまして。ちょっと顔出してくれよってところから指導歴が始まりました。
元々現役の時に教えるっていうところ、アドバイスするのがすごい好きで、子供たちに自分の持ってる考え方とかテクニックとかを教えられたらと思っていたので。
その後は大学四年生の夏に怪我したので、その後指導者っていう形でちょっと携わさせてもらったりとか。
プロ引退してからは、はやぶさイレブンという厚木市のチームがあるんですけどでそこでプレーしながら2年目から指導者っていう形でジュニアユースだったりスクールだったところに携わらせて頂いて。
そこから相模原のFC vinculoというチーム。
今現在はFC厚木MELLIZOというチームでジュニアユースのコーチをしています」
―スクールを通じて何を身に付けさせるか
「ボールタッチだったりとか、瞬時の判断だったりとか、そもそも相手がいるスポーツなので。
1人で自主練習しようがこのスクールに来ようが、このスクールを通じて1人で練習をする、自主練をするってなったとしても、こういう考え方・心理があるよねっていうのをイメージさせる。
それがまず1番最初に身に付けさせるものだと僕は思っていて。
駆け引きだったりとか、1番最後にヤメ際だったりっていうところの楽しさを知ってもらう為に、まずは第1段階として身につけさたいと思っています」
―指導するにあたり気を付けている事
「1番気を付けているのは選手のメンタルの所です。
やるのは僕じゃなくて。僕はアドバイスしかできなくて、やるのは本人なので。
どうモチベーションだったり、メンタリティだったり、どうやったらうまくなるのかを植え付けさせる。
まずは気持ちの部分で成長速度は変わるし、成長幅も変わるという所が1番気にしている所です」
―日本と海外の選手の違いをどう感じるか
「本当、気持ちの所だと思いますね。球際一つにしろ勝負事一つにしろ、やっぱり貪欲さの大きさが全然違うと思います。
今日本だと小学校の運動会すら順位をつけなくなったりというところも含めて、日常から勝負事に慣れてない、負けてもいいやっていう感覚が日本には結構あるかなと思います」
―選手自身が意識すべきマインド
「まず基準をどこに置くかと僕は思っています。
基本的に基準って多分自分基準で考えると思うんですけど。
やはりうまくなる人って自分より上手い人を基準に、向上心持ちながら、高めを持ちながらやると思います。
まずはそこの基準っていう所を自分よりうまい人と比べて今何をすべきか、どういう行動をすべきか、どういう考えを持つってところがポイントになると思います」
―ご自身が学生時代どうサッカーと向き合ってきたか
「僕がプロサッカー選手を目指したきっかけは、小学校4年生の時。
僕は葛飾区出身なんですけどその葛飾選抜っていうのに選ばれたのがプロを目指したきっかけです。
じゃあプロサッカー選手になる為に何をしなきゃいけないかという所で自分より年上の人とやっているので、どうしてもやっぱり負けてしまうことがあって。
それがすごい悔しくて、自分より上の人と対戦してるイメージで自主練をしていました。これなら抜ける抜けない。ここにボールを置いたら取られる取られないってのを考えながら。
何かと時間があればボールを蹴りに行って、という日常だったので。
そういうのを含めて積み重なって、高校時代では大津選手含め、同級生と全国を目指そうっていう話もしてましたし、全国制覇するためには何をしなきゃいけないってという会話をしていたので。
そこはかなりプロサッカー選手になるためには重要なのかなと思います。
高校の時、僕たちの学年って結構…有名ではないですけど、黄金世代と言われていて。
結構会場に足を運んでくれる人が多くて。
僕らのロッカールームの会話では、“勝とうぜ“は当たり前の話で、この見てくれる人達をどう魅了するか、どういう風にするかっていうのをみんなが会話しながら。
僕だったらヒールリフトする、エラシコする、ラボーナするっていうので、どうやって魅了する。
という所をところを考えながら。プロ目線ではないですけど、見てくれる人を楽しませようっていう意識でずっとやってたので、基準はすごく高かったと思いますね」
―ご自身を振り返ってもっとやっておけばよかったと思う事
「中学校時代はすごいやんちゃしましたし、 ほんと勉強も全くせずにサッカー尽くし。
そういうところはもっと勉強しとけばよかった。
ほんと結果的にですけど、オーストラリアに行って英語が喋れない、コミュニケーションが取れないって所はその時にやっとけば、それももっといい風に変わっただろうし、逆に言ったらもっと違う道もあっただろうしってところは、ちょっと過去の自分に、もっと勉強しとけよと、言えればよかったです(笑)。
それもそれで自分の事なので。勉強はもっとしとけばよかったなと思います」
―ご自身が学生の時と今の違い
「僕の時とは一番環境が違うと思っていて、その辺の公園でボールを蹴れた時代と、今では河川敷じゃないと蹴れないとか。
公園ではボール禁止だったり、野球禁止だったり、サッカー禁止だったり。
それこそ今、朝早く自主練しようとしたら近所の人に怒鳴られたとか。
僕の場合は逆に近所の人が応援してくれるというか。本当僕は環境に恵まれていたなと思います。
逆に今はそういうところがもっと増えていけば、もっとボールを触れる機会、時間も増えると思いますし。
そういうところはちょっと日本っていうくくりなのか、その地域のくくりなのかちょっとわからないですけど、僕は海外で感じたのもそうですし、過去自分と比較してもそうですけど、ボールを蹴る場所がなくなってきたというのが未来にとってよくないのかなとは思います」
―ご自身の経験をどう指導に生かしているか
「僕は現役時代のオフェンスの選手でやっぱりイマジネーションやバリエーションだったり発想力のところでは他の人にはちょっと負けないというか。
ただやはり自分が求めるものと現実と理想がちょっと違うので。
選手の技術だったりそこも含めて成長させるためにどういう風にしていくかっていうのは、ただ単に自分のイメージだけだと、なんでできねえんだよってなっちゃうので。
細かい止めて蹴るの技術だったりとか、そこからどういうコンビネーションが生まれるのか。そういうバリエーションを増やしていきたい。
まずは個をしっかりと作っていく考え方になります」
―最後にプロを目指す選手へメッセージをお願いします
「自分基準ではなく、自分よりうまいと思う人を基準に考えて、自己満足するのではなく常に高みを目指して頑張るところがプロになる近道かなと思いますのでそこを頑張って欲しいなと思います」
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