三遠ネオフェニックスは墜ちてしまうのか

2026年よりB.LEAGUEは新たなリーグ体制となり、チームの強さよりも企業としての強さを重視する構造となった。
今年秋に新構造における参入リーグの審査が行われ、新たな一部リーグとなる「B.LEAGUE PREMIER」は11月時点で22チームが加わることとなったが、そのうちの1チームにとんでもない問題が起きた。

愛知県豊橋市を本拠地にする三遠ネオフェニックスだ。

ここで「B.LEAGUE PREMIER」の参入条件を振り返る。

  1. 売上高12億円以上

  2. 入場者平均4,000名以上

  3. 新基準のアリーナの確保

以上、3つの基準があった。
1,2は現B1のほぼすべてのクラブ、現B2の数クラブが満たしていた。
ネックとなったのはアリーナの確保だ。とはいえ、多くのクラブが行政や親会社の力のもと、多くのクラブが基準を満たしたアリーナを確保した。
B1に所属している、三遠ネオフェニックスもまたそのすべてを満たし、「B.LEAGUE PREMIER」の参入条件を満たし、2026年シーズンの開幕を待っていた。

そんな中、豊橋市長選挙においてとんでもないことが起きた。
新アリーナ建設計画の契約を解除や中止を一番の公約に掲げた候補が当選した。
新アリーナ推進派の票が見事なまでに割れてしまった。

これに伴い、三遠ネオフェニックスの「B.LEAGUE PREMIER」の参入に暗雲が立ち込めてしまった。

新市長となる人は、内閣官房より地域活性化伝道師に任命され、各地で地域振興の推進に携わり「地域活性化」や「持続可能な地域づくり」をテーマに活動を展開した。

政治のこと、特に地方自治については地元でない者や暗い者が分からない者がやいのやいの言うべきではない。
しかし、ここで新アリーナ計画を中止するとなれば、市外・県外からのインバウンドはなくなり、かつて活動テーマであった「地域活性化」の重要なピースはなくなるだろう。

確かに、アリーナの建築費や運営費を市が出してそれ以上のメリットがあるのか?
スポーツ好きとしては「大いにある」と言いたいが、事例によって異なるだろう。特に愛知県内には名古屋にてアリーナの建設が進んでおり、三河安城にも新アリーナ計画が進んでいるため、いくら新幹線駅が3つあるとはいえ、イベントというパイの奪い合いになってしまうかもしれない。
市政にとってはこういった施設は慎重にならざるを得ない節はある。

アリーナを建てれば波及効果により経済効果は一定以上は帰ってくる。その一方でアリーナを建てることで費用が嵩むことは明らかだ。

果たして三遠ネオフェニックスは2026年にどうなるのか。今後の豊橋市の舵取りを待ちたい。

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