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「説明力が大切だよね」って話(地域おこし協力隊28か月目)
ども!地域おこし協力隊の黒木です!
今日は説明力の話をしたいと思います。
営業力とも違うこのスキルは地域おこし協力隊の誰にでも身につけておいた方が良いのではないかというものなのでまとめてみたいと思います!
説明力=伝える力+相手の要望理解
※それとちょっとの「こじつけ」
一般的に説明力とは、相手に伝えたい要点をわかりやすく的確に伝えるコミュニケーション能力です。ビジネスシーンでは、会議や商談、業務連絡など、他人に物事を説明する機会が多く、説明力を身につけると周囲とのコミュニケーションがスムーズになります。
地域おこし協力隊の場合は
「業務連絡」「予算の利用に関する説得」などが主に発揮される場面です。
これに加えて「自身の活動報告」も上げられると思います。
この「自身の活動報告」が説明力が足りない隊員はへたくそです。。。
自身の活動報告の説明
日報、週報、月報、年間。
どのスパンで行うかは各自治体によって異なると思いますが、スパンが長くなればなるほど高度な説明が必要とされてきます。
日報なら
今日行ったことを並べて
明日やることを最後にちょろっと加えても伝わるのですが、
月報にもなると30日分を一括して報告することが必要になるわけです。
そこで説明力が足りない人は日報と同じように報告するわけです。
ですが相手が何を求めているか考えればそんな報告にならないわけです。
何かのミッションを3年間で行っていくことを期待されて
自治体から採用されたわけです。
一時的にですが村会計から歳出しないといけないので
520万円/年の説明を担当職員は求められます。
誰もが44万円/月の仕事をしているかと言われると
自信が無くなってしまうでしょうが(私もですw)
その覚悟を持って説明する方がいいですね。
44万の価値が生み出せないのなら、せめて担当職員が自信をもって
「この隊員がこういうことをやっているからこの地域はこんな風になりました!」くらいは言える報告書を提出しましょう。
毎日言われたことをやってくれるパートが無料で雇えた!
と思って採用してその通り運用している自治体を除けば、
「地域を変えてくれる」「地域を興してくれる」
ということを期待されているわけです。
そういった相手の要望を考えて伝えることをしっかりするだけで
自治体と地域おこし協力隊が喧嘩するみたいなことは減ると思います。
予算の使い方
地域おこし協力隊には報酬とは別に年間200万円使えるお金があり、
それらは社会保険や住宅などに充てられていると思います。
しかしそれだけでは「活動」をすることが出来ないため
物品を購入したり、出張にいったりして
そのお金を使います。
このお金(予算)がどういった内訳で自分に使われているのかを
しっかりと認識して行動しないといけません。
出張費も旅費規程を元にしているのか?
活動費として一括で括られているのか?
社会保険と厚生年金でいくら使われていて住宅手当などはいくら出ているのかなどがブラックボックス状態では「説明」が出来ません。
ここで予算を使う際に出す希望の方法を
下手な仕方と上手い仕方で紹介したいと思います。
下手な説明での出張希望
「スポーツスクールの先行事例を勉強しに名古屋に一泊で出張に行きたいです。ついでに名古屋観光もしたいので次の日は有給休暇をとります。」
これでは担当職員も「なぜ名古屋なのか」「なにを勉強してくるのか」「日帰りでない理由は何か」がわからないので追加で質問をしなければなりません。(面倒)
また「出張から有給休暇をそのまま取れるのか?」などを総務などに確認しなければならず仕事が増えます。(面倒)
上手な説明での出張希望
「名古屋に一泊で出張に行きたいです。
自身のスポーツはマイナーですが大学の先輩が名古屋でスクールを行っているらしくアポが取れました。スクールの時間的に日帰りは不可能なので一泊することになります。
翌日も先輩にヒアリングを行うので帰り時間は夕方ごろになりそうです。」
ここまで説明する必要があるかは担当職員次第な部分もありますが、
ここまで言えると「信頼感」がありますよね。
担当職員も「わかった!出張命令書出してね」で済みます。
またヒアリングしながら名古屋を「視察」することで、
日帰りよりもスクールを取り巻く状況を深く知ることが出来ます。
(別に仕事と称して観光してるわけじゃないよ?)
もし視察が「それはただの観光じゃないか」と誰かに言われても
担当職員は「ヒアリングを行うとしか聞いておりませんでした。」
ということも出来ます。
実際の行動についての責任は地域おこし協力隊本人にあるわけです。
下手な説明での活動費利用
「今後活動で使えるかもしれないので大型免許取得しに行きたいです。」
「使えるかもしれない」に予算を使っていたらいくらあっても足りません。
しかも大型免許取得は30万円程掛かるためそれ相応の「説明」が必須です。
上手な説明での活動費利用
「高齢者の移動支援やスクール送迎のために自治体所有の稼働率の低い中型バスを活用したいと考えているので大型自動車の取得をしたいです。」
ここまで説明したら具体的な活用方法も検討したうえでの提案なことがわかります。
バスの運転手は少なく、観光バスに外注する自治体も増えてきているため職員として稼働させることが出来て超勤などの付かない地域おこし協力隊が大型免許を取得すれば結構喜ばれるし卒業後の生業創出にもつながってくると思います。
こんな感じで上手く伝えると自分も相手も嬉しい状況を作ることが出来るわけです。
ちょっとこじつけて新事業をプレスタート
新しい取り組みをしたいんだけど自身のミッションと大きく異なるものを買ったりするのは難しい時には「こじつけ」て説明していきます。
私の場合スポーツ支援の隊員ですがこの度3Dプリンターを購入しましたw
どういう風に説明したかと言うとこんな感じです。
「高齢者の運動は指を動かすことも大切ですが市販のテーブルゲームはコマが小さかったり字が細かかったりして楽しみづらいので3Dプリントしたもので遊んでもらう。子どもたちの運動あそびにも展開していき、モルックのようなローカルスポーツを生み出せれば地域振興につながる。」
という感じです。
もちろん元から使ってみたかったというのが根底にはありますがw
一度動かし始めると様々なものをオリジナル商品に出来ることに気が付くことが出来ました。
「ゴルフ用のオリジナルマーカー」
「ゲームで使うコインチップ」
「村のマスコットキャラクターのフィギュア」
「館内の飾り付け」
など、注文を受ければ結構いろんなものが作れちゃいます!
期せずしてこちらも生業創出になりそうです。
おわり
担当に関わらず自治体職員は首都圏から来た新しい人に対して
「期待」と「困惑」を抱えていると思います。
そんな期待に応え、困惑を安心に変えていくことが出来るのは
絶対に「説明力」だと思います。
皆さんも相手がどうして欲しいのか考えて伝えてみましょう!