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SPOON子どもボイスvlo.3/もも

これまでSPOONで出会った子どもたちに、リアルな思いをインタビューするプロジェクト「子どもボイス」!
「大人や社会にモノ申す!」「子どもの権利知ってる?」などなど、子どもが普段思っていても言えないこと、実はずっと言いたかったことを、思いっきり言葉に出していいよーって企画です。


もも (20代)

夜の消灯後の公民館に友人と集って談笑していた彼女に声をかけたのは11年前。最初は警戒していた彼女たちに、何度も声掛け続けて困りごとや悩みを聞いてきた。さまざまな困難を一つずつ乗り越えた、そんな彼女との関係は、吉村の良き相談相手です。



クラスに入ったり学校行事に出てみたかった
大人の事情で子どもを決めつけないで


▶大人との関わりで困ったことは?
大人って自分に都合よく話を聞くことがある。自分は説明が下手で、こうやって伝えたいんだけとなーと思っていても、違って捉えられて思ってもない言葉が返ってくる。大人は自分の環境とか理解できてないんだなって、意思疎通ができない。

▶どんな人とだったら話せた?
親友は何でも話せた。とにかく、話が伝わる人。私のことを知ってくれようとする人で、喧嘩の時でも汲み取ってくれた。親と喧嘩したときに、ももはこう言いたいんだと思うって親に言ってくれたり、私にこうやって言ったらいいんじゃないってアドバイスしてくれたり。中学の時はほんとにいつも会って喋ってたから、私の何でもわかってくれてた。
あとは、ばあちゃん。私がしたいこと、伝えたいこと、を上手く伝えられないことを理解して、言葉を修正して家族に伝えてくれてた。時に、私のことを正してくれた人。

▶中学生くらいの自分に言いたいこと
見極める力をつけた方がいい!あと、断る力もつけるといい!
あなたは至らん人に会って、流されることもあるし、それってどうなの?って思うことに巻き込まれることもある。流されやすい自分だからこそ、「イヤだ!」が言える力をつけて欲しい。
あとは、学校の行事に出たかったな。中学校に行っても別室にしか入れてもらえんで、上(皆がいる教室)には上がるなって先生たちから言われた。病気で体調が悪くて入院した時期もあったり、校則守れんかった自分も悪いから仕方ないと思うけど。体育祭とか修学旅行とか行ってみたかった。

▶もものアオハル(青春)は?
みほねぇと一緒にやったボランティア!ハッピーサンタプロジェクトは一生青春!
ボランティアはほんとに楽しかった。大人の人と対等に話せて、自分の意見を受け入れてもらったり自分が前に出て活動したり、受け入れてもらったのは嬉しかった。大人のスタッフもめっちゃ面白い人ばっかで、あっという間の時間やった。一番の思い出は、活動後のファミレスでの打ち上げ!人数おったってのもあるけど、テーブルいっぱいに並んだ料理を囲んで「メリクリ~」って言いながら乾杯して食事したのは、楽しかったな。
いっぱい悪いこととかしてきて親に迷惑もかけたけど、母が学校の先生に「ももはボランティアして地域貢献している」って話してて、親も嬉しがっとった。
みほねぇが11年前に私たちに声かけて仲良くなってくれてなかったら、ボランティアも出来んやったし、今の関係もない。否定したり無視する大人ばっかやったから、出会ったあの時のみほねぇにも感謝だけど、そんなみほねぇを怪しまず受け入れた自分を褒めてあげたい(笑)。

▶子どもの権利って知ってる?
聞いたことがある。子どもを産んでるから役所とかでもらった冊子か何かで見たことがある。自分の5歳の子どもには、人を泣かせることや傷つけること、相手が苦しくなることは絶対したらダメと言っている。注意するときの決め事があって、大事な話をしているときは目を見なさいと言って、あなたの事を思って言っているんだよって伝えている。子どもにはのびのび自由に育ってほしいし、それは自分の子どもだけでなくて地域の子どもにも思っている。お互いに大きなケガさえ無ければ思いっきり遊ぶ、を言っている。

▶大人や社会にモノ申す!
大人の事情で子どもを振り回さないで!大人のエゴで子どもを動かそうとしないで!
税金や制度、上司や先生の事情、親の考えや思い…子どもには関係ないんだよ。
自分が言っていること、自分の耳だけじゃなくて自分の心に今一度、聞いてみてほしい。


子どものことを語るももの顔は穏やか。最近、20代になったばかりと思えない優しい表情。

インタビュアー:吉村 美穂/よっしぃ

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