私は珈琲が嫌いだ。
私は珈琲が嫌いである。
あの褐色の飲み物に、私の精神は常に幻惑される。
やわらかい朝日、夏の日の一杯の清涼、秋風のすがすがしさ、雪の日のカップの温かさ。
家族や友との語らい、音楽や読書の最高のお供。
珈琲はそれらの良質で善良なものを思い起こさせる。
苦みや、コク、酸味もまた私に自然の恵みから成る深みを感じさせてくれる。
朝、異性と飲む珈琲の味を誰が否定しうるであろう?
(それはすなわち人生の否定である)
感情的否定の根本は何であろうか?
好きの反語は嫌いではない。反発や抵抗は時に見えない好意の現れである。
私に反発を起こさせるほどの魅力に珈琲は溢れている。
私は珈琲が嫌いである。
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