【MLBドラフト】2024ドラフトレビューNYM編

上位10人の簡易レポと総括になります。

凡例
ラウンド(全体指名順位) 名前(Name):ポジション:投打:身長/体重:出身校:契約金額(ボーナススロット)
簡易レポ




1(19) カーソン・ベンジ(Carson Benge):OF:右投左打:6-1/184:Oklahoma State:$4M($4.22M)

打撃では柔軟なスイングで高いコンタクト率をマーク。三振は非常に少ないが、内角への対応に難あり。パワーツールは平均レベル。スピードに欠けるが、OFとしては平均程度に守れる。投手としてもプレーするが、プロでは野手一本か。


2(46) ジョナサン・サントゥッチ(Jonathan Santucci):LHP:左投左打:6-2/205:Duke:$2.03M($2.03M)

90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で96マイルをマーク。特別速くはないがノビのある4シームをクロスファイアで投じ空振りを大量に奪う。スピードが極限まで殺された変化量の多いスライダーも強力な武器。チェンジアップは発展途上。コントロールも悪くない。故障が多い点は気がかり。


3(82) ネイト・ドム(Nate Dohm):RHP:右投右打:6-4/210:Mississippi State:$797.5($934.8K)

90マイル前半の速球とスライダー、カーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で99マイルをマーク。独特なムービングを見せる4シームはゾーン内に投じても空振りを奪える球種。縦横ともに変化量の多いスライダーもアウトピッチとして優秀。コントロールも悪くなく、四球は少ない。チェンジアップのクオリティと故障の多さが欠点。


4(111) イーライ・セラーノ(Eli Serrano Ⅲ):OF:左投左打:6-5/201:NC State:$697.5K($656.4K)

高校時代からパワーポテンシャルの高さを見出されていたが、現時点では試合で発揮することができていない。コンタクト重視のスイングでポイントを身体に近くしているため、打球角度が上がらず野手の間を抜けていくことが多い。スピードは平均的でLF/RFに収まる公算が高い。


5(144) トレイ・スナイダー(Trey Snyder):SS:右投右打:6-1/197:Liberty North HS:$1.32M($476.2K)

オフの間に体重をつけパワーが増したことで、大きく足を上げずとも強い打球を飛ばせるようになりコンタクトスキルも改善された。体を大きくしたことでスピードは落ちたが身体能力の高さを武器にSS守備では機敏な動きを見せる。


6(173) コリー・コリンズ(Corey Collins):1B:右投左打:6-3/236:Georgia:$275K($363.1K)

本来のドラフトイヤーだった昨年は故障で欠場がちとなり、指名を得られなかったが今年はフルシーズンを全うし大ブレークを果たした。パワーがベストツールで低めのボールもうまくすくいあげて長打にしてしまう。今年は三振を大幅に減らしつつ、四球を増やすことにも成功している。もともとCを務めていたが、動きの鈍さから1Bへと追いやられた。


7(203) ウィル・ワトソン(Will Watson):RHP:右投右打:6-1/180:USC:$281.3K($283.8K)

90マイル中盤の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で97マイルをマーク。ノビのある4シームを高めに投じて空振りを狙う。落差の大きいスピードを殺したチェンジアップもアウトピッチとして優秀。コントロールが悪い点と長いイニングを投げると球速が落ちる点を考慮するとリリーフ向きか。


8(233) ライアン・ランバート(Ryan Lambert):RHP:右投右打:6-3/222:Oklahoma:$172.5K($226K)

90マイル中盤の速球とスライダーのコンビネーション。速球は最速で100ミルをマーク。ほぼこの4シームの1ピッチで投球を組み立てており、スライダーは見せ球程度にしか使わない。


9(263) ジャクソン・ジェルキン(Jaxon Jelkin):RHP:右投右打:6-5/190:Houston:-($196.7K)



8(245) サム・ガルシア(Sam Garcia):LHP:左投左打:6-4/218:Oklahoma State:$55K($210.7K)



総括

 1巡目で指名したカーソン・ベンジは安定してスタッツを残し続けることができる計算が立ちやすいタレント。戦力としてキープしても、トレードチップとして使うにしても間違いなくチームにプラスに働くでしょう。
 1巡目以降の野手では大金を注ぎ込んだトレイ・スナイダーに要注目。体重を増やしすぎたともいわれていますが、パワーツールの成長は著しくバットに期待がかかります。
 また、チャーリー・コンドンと恐怖の1、2番コンビを張っていたコリー・コリンズの打力も気になるところです。
 投手はジョナサン・サントゥッチを始めとしてスタッツよりもスタッフを優先した指名が多くなりました。コントロールが改善されれば大きく跳ねそうなタレント揃いでこの中から1人でもブレークしてくれれば御の字でしょう。

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