【MLBドラフト】2024ドラフトレビューCHC編

上位10人の簡易レポと総括になります。

凡例
ラウンド(全体指名順位) 名前(Name):ポジション:投打:身長/体重:出身校:契約金額(ボーナススロット)
簡易レポ




1(14) キャメロン・スミス(Cameron Smith):3B:右投右打:6-3/224:Florida State:$5.07M($5.07M)

昨夏アプローチを大幅に見直し好成績を残したことで評価を上げた。ベストツールはパワー。打球に角度はつかないが、ハードヒットをコンスタントに飛ばす。スピードに欠けているが、3Bを守る分には足を引っ張ることはない。


2(54) コール・マシス(Cole Mathis):1B:右投右打:6-1/210:College of Charleston:$1.68M($1.68M)

柔軟なスイングでどのゾーンにも対応することができるヒッティングが持ち味。打球を広角に散らしてヒットを狙いつつ、甘く入ったボールを逃さず長打に仕留めることもできる。投手としてもマウンドにあがるためアームは強いがフィールドでの存在感は薄い。


3(90) ロニー・クルーズ(Ronny Cruz):SS:右投両打:6-2/170:Miami Christian School:$620K($826K)

ドラフトコンバインでスカウトの目を引いたハイシーリングなタレント。細身ながらもバットスピードの速いスイングを披露する。守備でもSSに留まれる身体能力を見せる。今春膝を痛めていた。


4(120) タイ・サウシーン(Ty Southisene):SS:右投右打:5-9/170:Basic HS:$1M($600.8K)

コンタクトスキルとバレルフィーリングに優れ野手のギャップに落ちる打球を飛ばす。パワーレスではないが、レベルが上がるにつれ長打は減るだろう。スペックには欠けるがスキルは十分でSSは難しくとも2Bでならプラスの働きを見せる。


5(153) アリエル・アーマス(Ariel Armas):C:右投右打:6/185:University of San Diego:$375K($435.6K)

アームの強さ、フットワーク、ブロッキング、フレーミングと多岐にわたり高評価を得るディフェンシブなタレント。打撃成績は大学3年間で目立った数字を残せなかったものの、打球速度の速さに注目を集めておりプロでも最低限の成績を残すことができそう。


6(182) ライアン・ギャラガー(Ryan Gallagher):RHP:右投左打:6-3/195:UC Santa Barbara:$300K($337K)

90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速でも93マイル程度だが、ノビのある4シームをコマンドよく投じ打者を手玉に取る。ベストピッチは落差の大きいチェンジアップ。打者のタイミングを完全に外し、容易に空振りを奪うことができる。


7(212) イバン・ブレソー(Ivan Brthowr):OF:右投右打:6-6/250:UC Santa Barbara:$245K($263.6K)

ローパワーだけならチャーリー・コンドンにも負けず劣らずのものを見せるスラッガー。打った瞬間にHRを確信するような目の覚めるような打球を放つ一方で、ピッチセレクションとコンタクトスキルの拙さが足を引っ張り空振りが非常に多くなっている。そのため、引っ張って長打を打つ以外のオプションがなく打撃が淡泊になりがち。サイズの割には動けるため、RF/LFならマイナスの数字を出すことはないだろう。


8(242) エドガー・アルバレス(Edgar Alvarez):1B:右投左打:6-4/225:Nicholls State:$125K($213.9K)

卓越したゾーン管理と柔軟なスイングで低めのボールを上手くすくうヒッティングスキルが魅力。今年に入って長打数も増やし評価を上げた。守備ではずんぐりむっくりな体型から想像できないスムーズな動きを見せる。すでに23歳と若くない点がマイナス材料。


9(272) ブルックス・ケイプル(Brooks Caple):RHP:右投右打:6-6/230:Lamar University:$125K($192.1K)

90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。コントロールがよく、四球で崩れることは少ない。


10(302) マット・ホルバック(Matt Halbach):3B:右投右打:6-3/215:UC San Diego:$180K($181.4K)

無駄の少ない洗練されたスイングで広角に打球を飛ばすスキルを有している。積極的にスイングを仕掛け早めに勝負を決める。守備では1B転向もささやかれる。今年は好調なスタートを切っていたが、故障で大半を欠場した。


総括

 1巡目でキャメロン・スミスを指名できたのはスチールとまでは言えないものの、運に恵まれたと言えるでしょう。打撃能力は非常に高く早期昇格も視野に入ります。
 今年はこれまでの傾向と異なり、上位10人以内で野手を多く指名。大学生投手の不作が響いたのかもしれません。
 スミス以降の大学生野手ではコール・マシス、イバン・ブレソー、エドガー・アルバレス、マット・ホルバックと限定されたポジションやマイナーカンファレンスでのプレーといった不安を抱えつつも打撃能力に長ける選手を多く指名。中でもホルバックは故障がなければもう少し早く指名されていてもおかしくはなかったため、10巡目指名ながらも注目に値するタレントです。
 打撃は目立たないもののアリエル・アーマスは守備力に優れ、マイナーで打撃が低調でも早い段階でメジャーで見れるかもしれません。
 高校生野手はハイシーリングなSSを2人指名。じっくりと時間をかけて成長を見守ることになりそうです。
 投手はストライクスロワーの2人を獲得。マイナーのローテーション要員となりそう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?