【MLBドラフト】2022ドラフトレビューDET編
上位10人の簡易レポと総括になります。
凡例
ラウンド(全体指名順位) 名前(Name):ポジション:投打:身長/体重:出身校:契約金額(ボーナススロット)
簡易レポ
1(12) ジェイス・ユン(Jace Jung):2B:右投左打:6/205:Texas Tech:$4.59M($4.59M)
兄は20年ドラフト1巡目指名のジョシュ・ユン。兄と同じく打撃で高い評価を得ており、ポテンシャルの高さは兄以上。巻き込むようなスイングでハードヒットを量産する。追い込まれてからはアプローチを変えて三振を避けるクレバーな一面も。守備の動きは悪くないがアームは平凡で2B以外のポジションは非現実的か。
Hit No. 1 in the pro career of Jace Jung!✅
— MLB Pipeline (@MLBPipeline) August 6, 2022
The @tigers' top pick (12th overall) in the 2022 Draft collects an opposite-field knock for the @wmwhitecaps: pic.twitter.com/F0L025BsYG
2(51) ペイトン・グラハム(Peyton Graham):3B:右投右打:6-3/185:Oklahoma:$1.8M($1.51M)
優秀なアプローチとパワーポテンシャルが魅力。長打を意識し始めたことで空振りが増えたが、狙い通り長打は増えておりパワフルさも増した。あとはどうやって評価の高いヒッティングツールと同居させるか。守備ではアームの強さが魅力。サイズの割にはスピードもあるが、SSよりも3B向きとも。
𝙎𝙚𝙘𝙤𝙣𝙙 𝙤𝙛 𝙩𝙝𝙚 𝙣𝙞𝙜𝙝𝙩 for 𝐏𝐆
— Oklahoma Baseball (@OU_Baseball) April 30, 2022
108 mph | 24° | 447'@PeytonGraham6 | #LaunchPad
☄ https://t.co/GliHPxJlrU pic.twitter.com/EaeePohgbX
3(117) トロイ・メルトン(Troy Melton):RHP:右投右打:6-4/210:San Diego State:$517.9K($517.9K)
90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で97マイルをマーク。シンカー系と4シーム系を投げ分けており、コマンドも優秀。投球のほとんどがこの速球系。スライダー、チェンジアップともにクオリティは平均レベル。サイズ的にはスターターとして十分だが、投げているボールだけを見るとリリーフタイプ。
Good look at the stuff from Troy Melton (@AztecBaseball) on the hill Iast night. FB lived 93-94 w/ ride; grabbed a few at 96. Low-80s SL had slurvy action. Feel for mid-80s CH. Starter’s build w/ deep arm action. SL, SL, CH, FB (95) mix below. #PGDraft pic.twitter.com/WGe4lAOXN9
— PG College Baseball (@PGCollegeBall) April 2, 2022
5(147) ルーク・ゴールド(Luke Gold):1B:右投右打:6/220:Boston College:$386.9K($386.9K)
対応力の高いヒッティングツールが魅力。積極的にスイングをしかけ、速球/変化球を問わずハードヒットを飛ばす。1Bにしてはパワーツールは物足りない。守備ではSSや3Bを守ることもあるが、アームが弱く1Bが最適。
6(177) ダニー・セレッティ(Danny Serretti):SS:右投両打:6-1/195:North Carolina:$293.9K($293.9K)
打撃では出塁能力の高さが魅力。優秀なピッチセレクションで四球を多く選ぶことができる。パワーツールは平均かそれ以下だが、ギャップを抜く程度には有している。IFに残れるスキルは有しているが、スペックが足らず大学時代と同じSSに残るのは厳しいか。
Right back in it thanks to this shot by Danny Serretti! Down 7-6 in the top of the 7th.
— Carolina Baseball (@DiamondHeels) April 9, 2022
📺 https://t.co/dm2PMA1jvv pic.twitter.com/TfN0a1gE3Y
7(207) セス・スティーブンソン(Seth Stephenson):OF:右投両打:5-9/165:Tennessee:$300K($229.8K)
積極的なアプローチでヒットを量産する。バットに当たりさえすればというスピードの持ち主。パワーツールは平均以下。スピード、アームはともに優秀なため、同じく身体能力に長けていたドリュー・ギルバート、ジョーダン・ベックを押しのけてCFを守ることもあった。
B4 | Seth Stephenson doubles off the wall to bring in a pair!
— Tennessee Baseball (@Vol_Baseball) March 9, 2022
📺 https://t.co/BlVz0e2qFM#GBO // #OTH // #BeatJMU pic.twitter.com/Ra5Nkj2kDp
8(237) ジェイク・ミラー(Jake Miller):LHP:左投左打:6-2/185:Valparaiso:$150K($184K)
9(267) アンドリュー・ジェンキンス(Andrew Jenkins):1B:右投右打:6/217:Georgia Tech:$162.9K($162.9K)
パワーポテンシャルの高さと柔軟な打撃が魅力。ストライクゾーンが若干広いが、内外を問わず拾ってヒットゾーンに飛ばす能力を有している。柵越えの打球を飛ばすパワーもあり、打撃では四球の少なさ以外は欠点がない。守備では元々Cだったが、ケビン・パラダにポジションを奪われたため現在は1Bが主戦場。
10(297) トレビン・マイケル(Trevin Michael):RHP:右投右打:6-2/200:Oklahoma:$50K($153K)
90マイル中盤の速球とスライダー、カーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で99マイルをマーク。ノビのある4シームを多投する。ベストピッチは80マイル後半のスライダー。カットボールとも評される小さく鋭く曲がる球種は容易に空振りを奪える。リリーフタイプにしては珍しく球種が多く、いずれも空振りを奪うことができる。
𝘍𝘪𝘳𝘦𝘥 𝘶𝘱!@TrevinMichael8 strikes out two to leave the bases loaded.
— Oklahoma Baseball (@OU_Baseball) May 15, 2022
💻 SSTV pic.twitter.com/SFGSi5rqrr
総括
1巡目のジェイス・ユンは今ドラフトでも屈指の好打者。ブッルクス・リーほどのヒッティングツールはないものの、リー以上のパワーを有しています。ポジションは流動的ですが、プラスに捉えることもできるでしょう。
ユン以降の指名も全て大学生。野手ではユン同様多少守備に不安は抱えていても、打撃でプラスの数字を出せる選手を指名。ペイトン・グラハム、アンドリュー・ジェンキンス、セス・スティーブンソンなどメジャーカンファレンスの大学でレギュラーとしてプレーしたタレントを確保しています。
投手は数も質も野手に劣りますが、トレビン・マイケルは上手く行けば早期昇格が望めるリリーフプロスペクトです。