【MLBドラフト】2022MLBドラフトレビューSTL編

上位10人の簡易レポと総括になります。

凡例
ラウンド(全体指名順位) 名前(Name):ポジション:投打:身長/体重:出身校:契約金額(ボーナススロット)
簡易レポ


1(21) クーパー・ジャーピー(Cooper Hjerpe):LHP:左投左打:6-3/200:Oregon State:$3.18M($3.18M)
90マイル前半の速球とスライダー、カーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で97マイルをマークすることもあるが、滅多に出ない。基本的にクロスファイアで投球を組み立てており、右打者の内角にもきっちり投げ込むことができるため、右打者を苦手にはしていない。アウトピッチは横滑りするスライダー。チェンジアップのクオリティもまずまず。サイドハンドのデリバリーはデセプションに優れる。


2(59) ブライセン・マウツ(Brycen Mautz):LHP:左投左打:6-3/190:University of San Diego:$1.1M($1.25M)
90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で97マイルをマークすることもあるが、スターター転向後はほとんど出ていない。シンカー系の速球をメインに投げており、ゴロアウトが多い。アウトピッチのスライダーとのコンビネーションで大量に三振を奪うこともできる。チェンジアップは滅多に投げないが、右打者には2シームで対応しているため投げる必要性が薄い。コントロールも安定しており、プロでもスターターとして投げられるだろう。すくわれやすいのか、被本塁打は多め。


3(97) ピート・ハンセン(Pete Hansen):LHP:左投右打:6-2/205:Texas:$628.9K($628.9K)
90マイル前半の速球とスライダー、カーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速でも94マイル程度だが、コマンドが非常に優秀でピンポイントで狙ったコースへと投げることができる。アウトピッチはスライダー。キレイに曲がり落ち、打者の空振りを奪う。カーブ、チェンジアップも平均レベルのクオリティにある。アップサイドに欠けるが、ハイフロアーなタレント。


4(127) ジミー・クルックスⅢ(Jimmy CrooksⅢ):C:右投左打:6-1/200:Oklahoma:$470.3K($470.3K)
ヒッティングツールに優れる攻撃型C。内角のボールを捌くのが上手く、多少ゾーンが外れていても思い切り引っ張って長打にすることができる。守備では、フレーミングやブロッキングが優秀。プロでもCには留まれるだろう。


5(157) ビクター・スコットⅡ(Victor ScottⅡ):OF:左投左打:5-11/190:West Virginia:$350.4K($350.4K)
ベストツールはスピード。アグレッシブなプレースタイルで守備でも走塁でも自慢のスピードをフルで使うことができている。打撃ではパワーポテンシャルを買う声もあるが、打球が上がらずHRは少ない。


6(187) マックス・ラジュシック(Max Rajcic):RHP:右投右打:6/210:UCLA:$600K($270.7K)
90マイル前半の速球とスライダー、カーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で95マイルをマーク。高校時代に期待されていたほど球速は伸びなかったが、コンスタントにゾーン内に投げ込むことができる。カーブ、スライダー共に空振りを奪える球種。


7(217) アレックス・アイアディセルニア(Alex Iadisernia):OF:左投左打:5-11/180:Elon University:$212K($212K)
大学最終年にスランプとなり、評価を落としてしまった。打撃では冷静にボールを見極め四球を多く選ぶことができる。打球を広角に飛ばすことができるが、ハードヒットは少なめ。守備は平均レベルでOF3ポジションは全てこなせるだろう。


8(247) ケイド・ウィンクエスト(Cade Winquest):RHP:右投右打:6-2/205:
University of Texas - Arlington:$174.6K($174.6K)

9(277) ジョセフ・キング(Joseph King):RHP:右投右打:6-1/194:California:$125K($159.1K)
90マイル前半の速球とチェンジアップ、カーブのコンビネーション。速球は最速でも93マイル。80マイル前半のチェンジアップで緩急さをつけて凡打に仕留めるピッチングスタイル。四球を滅多に出さず余計なランナーを貯めずに試合を作ることができる。


10(307) タナー・ジェイコブソン(tanner Jacobson):RHP:右投右打:6-1/190:Queens University of Charlotte:$25K($150.6K)


+1
12(367) マイケル・クリアリ(Michael Curialle):SS:右投右打:6-2/199:UCLA:$150K
ソリッドなヒッティングツールを見せるピュアヒッター。どの方向にも長打を打つことができるスキルを有しているが、外のスライダーに簡単に空振りを喫することが多くそれに伴って三振も多い。積極的にスイングを仕掛けるため四球は少なく、BB/Kの数字は悪い。守備ではグラブさばき等は問題はないが、レンジを考えると3B転向が濃厚。



総括
 1巡目のクーパー・ジャーピーはリリーフリスクを嫌うSTLらしい指名。このまま速球のスピードが上がらなくともソリッドなスターターとして投げることができますし、パワーアップに成功すればもちろん御の字。いずれにしろ数年後のローテーションには彼の名前が載っているでしょう。
 その後も大学生投手のビッグネームを次々に指名。ジャーピーと同じくハイフロアーなブライセン・マウツとピート・ハンセンはAAくらいまではすいすいと上がってこれるのではないでしょうか。高校時代のポテンシャルを考えると現状が少し物足りないマックス・ラジュシックも今後のブレークに期待できます。
 一方で野手は小粒。強いて注目選手を挙げるとするならばジミー・クルックスくらいでしょうか。









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