【MLBドラフト】2024ドラフトレビューCOL編

上位10人の簡易レポと総括になります。

凡例
ラウンド(全体指名順位) 名前(Name):ポジション:投打:身長/体重:出身校:契約金額(ボーナススロット)
簡易レポ




1(2) チャーリー・コンドン(Charlie Condon):3B/OF:右投右打:6-6/216:Georgia:$9.25M($9.07M)

規格外のパワーとそれを出し切ることができるヒッティングを併せ持つ今ドラフト屈指のスラッガー。甘く入ったボールをミスショットすることなくスタンドインさせる技術は今ドラフトでも随一。今年から転向した3Bは大方の予想を上回りいい動きを見せている。ただ、遅くともキャリアの中盤辺りからOF/1Bに転向するのが既定路線だろう。


CBPA(38) ブロディ・ブレヒト(Brody Brecht):RHP:右投右打:6-4/235:Iowa:-($2.45M)

90マイル後半の速球とスライダー、カーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で102マイルをマークするが、コントロールが定まらずまともにストライクが稼げない。大きく横に曲がるスライダーでカウントを稼ぎ、アウトピッチにも使っている。元々アメフトのWRとしてもプレーしていたほど身体能力が高いため、今後経験を積めば洗練されると見る向きもある。


2(42) ジャレド・トーマス(Jared Thomas):OF:左投左打:6-2/190:Texas:-($2.22M)

緩急にも崩れない安定したヒッティングスキルが最大の持ち味。ボールを上手くバットに乗せて、野手のギャップに打球を落とすことができる。ゾーンを広げない冷静なアプローチも光る。スピードが平均以上あり、ルートラン等も悪くないため1BからOFへと転向。


3(77) コール・メッシーナ(Cole Messina):C:右投右打:6/230:South Carolina:-($1.01M)

打撃では辛抱強く待ち、甘いボールを引っ張って長打に持っていくスタイル。緩急にもろく空振りが多い。守備では特筆すべき点はないが、ミスは少ない。リーダーシップに高い評価を受けている。


4(106) ブレイク・ライト(Blake Wright):3B:右投右打:6/205:Clemson:-($689.6K)

本来は昨年がドラフトイヤーだったが手首の故障もあり不調に終わったため大学に残留した。体制を崩されながらでも長打にしとめるパワーがベストツール。ゾーン近辺に来たボールはなんでもスイングを仕掛けるため、淡泊に終わる打席も多い。


5(139) レバロン・ジョンソンJr(Lebarron Johnson Jr):RHP:右投右打:6-1/210:Texas:-($500K)

90マイル中盤の速球とスライダー、スプリットのコンビネーション。速球は最速で98マイルをマーク。コマンドとムービングに欠けており、安定してストライクを稼げない。ベストピッチは90マイルを超えることもあるスライダー。鋭く曲がり容易に空振りを奪える。全体的なコントロールも悪くプロではリリーフに回る可能性が高い。


6(168) コナー・イートン(Konner Eaton):LHP:左投右打:6-3/210:George Mason:-($345.1K)

90マイル前半の速球とスライダー、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で97マイルをマーク。ノビのある4シームで空振りを奪う。縦横ともに変化量の多いスライダーがアウトピッチ。チェンジアップの使用頻度は高くないが、ソリッドな球種。コントロールに欠けており、四球数の多さがネック。


7(198) フィデル・ウロア(Fidel Ulloa):RHP:右投右打:6-2/205:LSU:-($295.3K)



8(228) ルーク・ジェウェット(Luke Jewett):RHP:右投右打:6-4/225:UCLA:-($234.2K)

90マイル前半の速球とスライダー、カーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で97マイルをマークするが、先発時は94マイル前後に落ち着いている。スライダー、カーブは安定してストライクを稼ぐことができるが、コマンドに欠けているためゾーンの出し入れができず空振りを奪うことができない。


9(258) トミー・ホーフィ(Tommy Hopfe):1B:右投両打:6-1/210:Fresno State:-($200K)



総括

 今年のトップ2であったチャーリー・コンドンが回ってきたとあれば指名しないわけにもいかず、投手の1巡目指名はあきらめざるを得ませんでした。ただ、コンドンの能力を考えると当初の方針を捻じ曲げるのもやむなしでしょう。クアーズフィールドを味方にしたコンドンがどんな打撃成績を残すのか今から楽しみです。
 その後の野手は、ジャレド・トーマス、コール・メッシーナといったソリッドなタレントを指名。両者ともメジャー昇格までたどり着ける可能性の高いタレントです。
 投手のトップピックとなったブロディ・ブレヒトは投げているボールだけを見ればチェイス・バーンズに負けず劣らずの素材。COLでは近年ドラフトで指名した大学生投手が順調に育ち始めているだけに、それに続きたいところ。
 下位指名はアンダースロット要員が多くなりましたが、ドラフトイヤーにHRを量産したブレイク・ライトは気になる存在です。

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