【MLBドラフトレビュー】3年後...2020ドラフトレビューHOU編

目ぼしい選手を5人ピックアップして、ドラフトから3年経った選手達の活躍を見ていきます。

凡例
ラウンド(全体指名順位) 名前(Name):ポジション:投打:身長/体重:出身校:契約金額(ボーナススロット)
簡易レポ
成績
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2C(72).アレックス・サントス(Alex Santos):RHP:右投右打:6-4/202:Mount St. Michael Academy:$1.25M:$870.7K

90マイル前半の速球とカーブ、チェンジアップのコンビネーション。速球は最速で95マイルをマーク。その身体能力の高さから、さらに速くなると見込まれている。2シームと4シームを投げるが、後者の方が評価は高い。アウトピッチはスピンのきいたパワーカーブ。チェンジアップは発展途上。デリバリーはモーションが大きいが再現性は高く、コントロールもまずまず。

成績

 既にプロデビューして3シーズンが経過していますが、まだA+ですら通用していません。
 コントロールの悪さが際立っており、BB%は毎年10%を超えており3シーズン2シーズンは15%以上とハイペースで四球を出し続けています。被本塁打も多く、ランナーを貯めては長打で返されるという悪循環に陥っています。
 メジャーにたどり着く前にフェードアウトしていくのではないでしょうか。


4(131).ザック・ダニエルズ(Zach Daniels):OF:右投右打:6-1/210:Tennessee:$400K:$430.8K

パワー&スピードに特化しすぎたタレント。鋭いスイングでハードヒットを飛ばすが、そもそもバットに当たる確率が低すぎる。大学最終年は少ない試合数ということもあってハイアベレージだったが、それより以前の2年間は.200をクリアできるかどうかといったところ。一方で、アメフトの選手としても活躍できるとの評判の身体能力の高さは随一。将来像はジェイク・マリスニック。

成績

 大学では低打率に悩んでいましたが、プロではデビューイヤー以外は極端な低打率にはなっていません。ただ、K%は毎年30%以上と依然として空振りは多いままです。
 持ち前のパワーツールはいまだに高い評価を得ており、22年はA+で100試合以下の出場ながら23HRをマークしています。
 レギュラーとして使うには打撃に穴が多すぎますが、スピードがあり守備での動きも悪くはないためベンチプレイヤーとしてメジャーに定着できる可能性はあります。


総括

 サイン盗みスキャンダルのため2巡目後の補完指名権がトップピックとなった余波が直撃するドラフトとなりました。
 トップピックのアレックス・サントスは3シーズンを経ても未だA+でろくな成績を残せておらず、既にキャリアの岐路に立たされています。高校生投手なのでハイリスクなのは承知のうえだったかと思いますが、健康体であるにもかかわらずここまで通用しないのは目算が外れたという他ないでしょう。
 ベンチプレイヤーレベルのザック・ダニエルズが一番の出世株となっており、厳しいドラフトであったことは間違いないでしょう。


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