パートナーの想い ~日本一を目指すバレーボールチーム SUISEN volleyball club~
スポナビアスリート(運営:株式会社スポーツフィールド)と業務提携したパートナーチームの想い、業務提携の背景をインタビュー形式でお届けいたします。今回はクラブ日本一を目指すバレーボールチーム『SUISEN volleyball club』監督の小嶋(おじま)さんにお話を伺いました。
パートナーチーム SUISEN volleyball club
東京都品川区を拠点として活動する男子6人制社会人バレーボールチーム。全日本6人制バレーボールクラブカップ男子選手権大会での優勝を目指しており、22年度は初出場にして、ベスト8の成績を残している。
監督 小嶋 大介(おじま だいすけ)さん
高校時代には山形県の代表として、インターハイと春高に出場。大学時代には主将を務める。社会人となってからは山形県の成年国体チーム「山形選抜」で国体出場を目指しキャリアを重ねた。
上京を機に2020年、バレーボールを本気でやりたい選手たちの受け皿として、SUISEN volleyball clubを創設。監督を務める傍ら、故郷のバレーボールの発展も目指し、出身母体の山形選抜にもスタッフとして携わる。
ースポナビアスリートと業務提携をした背景を教えてください。
SUISENは、社会人としてバレーボールをプレーしているクラブチームです。有り難いことに、チームとして良い成績を収め、知名度も向上しています。その結果、入団希望者も増加しています。ただ、クラブチームであるため、Vリーグのチームのように企業のバックアップは受けていません。各メンバーはそれぞれ別の仕事に就き、ご縁があればチームに加入するというスタイルを取っています。しかし、これでは高いレベルを目指す上で限界があると感じています。求める選手はいるものの、就職の問題から入団が難しいケースもあります。
そこで、スポナビアスリートとの提携を通じて、特に学生に焦点を当て、学生バレー終了後にSUISENを選択してもらいたいと考えました。選手たちがよりバレーボールに集中できる環境を整えることができると考えております。
ー他にスポナビアスリートに期待する部分はありますか?
Vリーグのチームは恵まれた環境で活動できる一方、クラブチームは創意工夫で運営を行う必要があります。スポナビアスリートは多くのチームとつながりを持っており、チーム運営におけるノウハウの蓄積があるはずです。私たちのようなマンパワーや財源に乏しいチームでも、工夫次第で良い方向に進むと感じているので、そのようなアイディアを提供いただきたいと考えています。
さまざまな競技において、クラブチームからスタートし成長を遂げるチームは数多く存在し、所属する選手たちは、私たち以上に競技や仕事に高い意識を持って取り組んでいると思います。そのような成功チームがどのようなアプローチを実践してきたかについて興味があります。様々な事例を共有し意見交換できるパートナーとしてサポートしていただけることを期待しています。
また、「横のつながり」こそが、スポナビアスリートの魅力であり財産だと思いますので、他競技のチームと交流し、さまざまな価値と刺激を受けていけるよう連携を進めたいです。
ースポナビアスリートではチームビルディングのお手伝いも行っており、ぜひSUISENにもその価値を提供させていただきたいと考えています。現在、チームビルディングに関しても取り組んでいることはありますか?
ほとんどできていないですね。なかなか自分たちのことを客観視する機会が少ないのが現状です。戦術的な側面ではチーム全体で意見交換をすることはありますが、チーム全体の組織づくりにおいて外からのアドバイスをいただくことがないので、チームビルディングに関する提案をいただけると、非常に有難いと思います。
ーチームの特徴を教えてください。
チームのメンバー構成は多様で、幅広いバックグラウンドの人々が在籍しています。選手たちは、自身がどのようなキャリアを築きたいかを考え、その目標に向けて就職活動を行ってきました。このような経緯から、私たちのチームは社会人として、自身の成し遂げたいことを追求しつつも、バレーボールも一生懸命やるという、競技と社会人としての成長を両立させている集団と言えます。
クラブチームには余計な制約がなく、自らの責任範囲内で自由に行動できる環境があります。これが1つの強みです。私たちはバレーボールの可能性を最大限に引き出すべく、独自の取り組みを行っています。トップチームでは難しいことに挑戦する姿勢が特徴です。
ークラブチームならではの、バレーボールに対する新たな価値提供があると考えますが、いかがでしょうか?
バレーボールは多くの人々に親しまれ、幅広い年齢層に支持されており、生涯を通じて楽しめるスポーツとして認知されています。この生涯スポーツとしての側面を活かし、バレーボールの魅力を広く発信することは重要です。私たちは、社会人として活動しながらも高いレベルのバレーボールを楽しむことで、広範な世代に伝わり、バレーボールの魅力が再評価されることで、バレーボールに対する新たな価値が浮かび上がると考えています。これこそクラブチームならではの貢献の仕方だと感じています。
2024-25シーズン以降、Vリーグが再編されますが、再編に伴いチーム数が減少するような場合、新しいリーグを自ら立ち上げることも面白いアイデアだと思います。例えば、「大人の春高バレー」というイベントを開催してみたいですね。夜にオレンジコートを設置して試合を行い、バレーボールを楽しみながらお酒を楽しむというコンセプトです。資金が必要な課題はありますが、理想として考えている部分です。
ーどのような選手にSUISENを選んでいただきたいと考えていますか?
「二兎を追う」タイプの選手(バレーボールと社会人の役割を両立させたいと考える選手)が、私たちのチームとマッチすると考えています。
プロ選手になることは素晴らしいことですが、バレーボール選手としてのキャリアを終えてから一般社会に出ると、同世代と比較してかなり差が開いており、次のフィールドで活躍するのは容易ではないと考えています。ですので、新卒から働きながらキャリアを築いていくことの重要性は増しています。
しかし就職したからといって、第一線で頑張り続けるバレーボールを諦める必要はありません。トップレベルでバレーボールを頑張りたい、そう考えている選手にSUISENを選んでほしいと思います。
ー今後チームとして目指しているところを教えてください。
・全日本6人制バレーボールクラブカップ男子選手権大会で優勝
・国民体育大会の東京都代表として本戦に出場し、上位入賞
・天皇杯・皇后杯 全日本選手権大会ファイナルラウンド出場
直近ではこの3つを目標としております。特に国体や天皇杯となると、Vリーグのチームと戦う機会が出てくるので、そこでまずVリーグのチームに勝ちたいと考えてます。トップ選手たちと同じ舞台で戦って、クラブチームでもVリーグのチームと互角に戦えるところを見せたいですね。
※SUISENは今年度、実業団・Vリーグチームを立て続けに破り、成年国体の東京都代表チームに指定されております。
ー仮にクラブとして結果が残せ、Vリーグのチームとも戦える位置付けになった時、Vリーグ参入の可能性はありますか?
現段階では考えていないですね。参入には資金や環境の課題がありますし、また選手たち自身も現時点では、その方向性について深く考えていません。それよりも、私たちのチームがクラブカテゴリーで日本一に輝いた時、どのような風景が広がるのかにチーム全員興味を抱いています。
日本のトップリーグがますます魅力的になれば素晴らしいことですし、そうなればチームへの参加意欲を掻き立てるかもしれません。ただし、今はまず目前の目標に全力で取り組むことが重要だと考えています。
ご協力いただきました小嶋さん、SUISEN volleyball clubのみなさん、ありがとうございました!今後の動向もぜひ注目してください!
2023年8月11日~8月13日に行われた全日本6人制バレーボールクラブカップ男子選手権大会(場所:大阪府大阪市港区田中3丁目1-40 Asueアリーナ)において、SUISEN volleyball clubが見事優勝いたしました。おめでとうございます!
※本記事は8月上旬に行ったインタビューを元に作成しております。早速、目標の一つを達成です!!