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第91話・2012年 『初の女性国際公認レフェリー』

伝来100年を1年1話で振り返る企画も残り10話となりました。記憶に新しい身近な話題が続きます。引き続きご愛読ください。取材と執筆は本誌編集部。(文中敬称略。国名、機関・組織名、チーム名、会場名などは当時)

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日本人女性初の国際公認レフェリーが誕生した。太田智子、島尻真理子ペアだ。

11月、福岡で開かれた国際ハンドボール連盟(IHF)による「国際若手レフェリー育成コース」(IHF-GRTP)のアジア地域講習会を受講していた同ペアに終了式(11月16日)で資格授与が発表された。

IHFは女性レフェリーの進出を重点施策としているがアジアでは中国の1ペアが活動するだけ、この講習会には8ヵ国16人(8ペア)が参加したが女子は日本とイラクの各1ペアだけだった。

日本における女性レフェリーの歴史は1940年代(11人制)に始まるとされるが国際舞台に立つ機会や講習会参加が難しく、IHFが2005年にキャリア重視を改め若い人材発掘の「GRTP」(グローバル・レフェリートレーニング・プログラム)方式を採用しなければ、さらにチャンスは遠くなっただろう。太田・島尻ペアは見事にその幸運を活かし、後進に希望を与える快挙となった。

ロンドン・オリンピック(7月)への望みをかけた「IHF世界最終予選」(OQT)で、日本女子は前年12月の第20回世界選手権でデンマークに22-23と善戦した自信を活かしたかったが実らず、男子もヨーロッパ勢にはね返された。OQTの前にサウジアラビアで行なわれた第15回アジア男子選手権でも精彩を欠き世界選手権(2013年、スペイン)行きを逃している。

秋になって熊本県と熊本県協会が、1997年の世界男子選手権から20年が経過する2017年以降に「女子の世界選手権を招致できないか」との動きをのぞかせる。「東京オリンピック2020」への“挑戦”も熱を帯び始めていた。

第92回は10月23日公開です。


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スポーツイベント・ハンドボール編集部
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