北京五輪を楽しく見る!一足早い注目ポイント紹介【⑫バイアスロン編】
気付けば2月4日に開幕が迫った北京五輪。
スキーやスケートなどウインタースポーツ全15種目が、20日までの15日間にわたって開催されます。
また、それに向けて日本代表選出のための選手権大会などもこれから続々と行われます。
例えばフィギュアスケートは、五輪以外でも毎年頻繁に大会が開催され、テレビ中継もあるのでどんな選手がいるのか、を知っている人も多いでしょう。ですがそれ以外の競技はあまりなじみのない方も多いのでは。
そこで五輪開催前にチェックしておきたい、各競技のルールや注目ポイントを紹介します。今回は「バイアスロン編」です。
五輪前にいち早く知っておけば五輪も、そして代表決定戦も楽しめること間違いなし!
バイアスロンの種目は?
ギリシャ語で「2つの試練」が語源の通り、クロスカントリースキーとライフル射撃がセットになった競技です。クロスカントリースキーで滑走しながら射撃を行う、ハードな競技です。
元々は冬の間、北欧の猟師達がスキーをはいて、狩猟をするために雪山を駆け巡っていたのが競技になったもの。
激しい運動の最中の射撃では、いかにすぐに冷静になれるか、が重要なポイントです。
射撃は伏射と立射があり、銃は背負ったままで走行します。
北京五輪では男女別で以下の11種目が行われます。
①スプリント
②インディビデュアル
③パシュート
④マススタート
⑤リレー
⑥4x6km男女ミックスリレー
※男女で距離が異なります
①スプリント(男子10km、女子7.5km)
コースは3周、射撃は伏射+立射の2回。一回の射撃ごとに5発(以下全て同じ)。
ミスショット1発ごとに150mのペナルティーが課せられます。
②インディビデュアル(男子20km 、女子15km)
コースは5周、射撃は伏射+立射を2セット。
ミスショット1発ごとに1分のペナルティータイムが加算されます。
③パシュート(男子12.5km、女子10km)
スプリントの結果をもとに、トップ選手からのタイム差でスタート。つまり最初にゴールした人が優勝、というわかりやすい競技です。
コースは5周、射撃は伏射+立射を2セット。ミスショット1発ごとに150mのペナルティーが課せられます。
④マススタート(男子15km、女子12.5km)
③のパシュートが、スプリントの結果が加味されるのに対してこちらは参加選手が同時にスタート。いわば一発勝負で、こちらも順位がわかりやすい競技です。ルールはパシュートと同じです。
⑤リレー(男子4x7.5km、女子4x6km)
5周、伏射+立射を2セットは②~④と同じですが、リレーだけは一回の射撃ごとに3発の予備弾が与えられます。
射撃後もターゲットが残っている場合、その数だけ150mのペナルティーが課せられます。各チームが同時にスタートし、次の走者の体にタッチしてリレーしていきます。
⑥4x6km男女ミックスリレー
⑤との違いは距離の他に、第1・第2走者は女子、第3・第4走者は男子という点。それ以外はリレーと同じルールです。
バイアスロンのルール・採点基準は?
射撃とセットですが、射撃の的への命中度はポイントにはならず、あくまで滑走の所要タイムで競われます。
的は直径10cm前後で、50m離れています。さっと見渡して、50m先の10cmの的をイメージすれば、いかに小さくて正確さが必要か、がお分かりいただけると思います。しかも滑走した後の、息が切れている状態でですからね。
ミスショットによるペナルティーでタイムや距離が増加する種目が多いので、過酷な状態でもいかに正確に的を射るのかというポイントが結果に大きな影響を与えます。
日本代表が決まるのは?
1月中旬まで開催されるワールドカップ6戦で、日本が獲得した枠数に応じて五輪代表選手が決まります。ちなみに平昌五輪では男子1、女子5の計6名が出場しています。
海外派遣選手は既に決まっており、その中の成績上位者から決まると思われます。
その選考過程で基準を満たしていた男子の #枋木司 選手、#立崎幹人 選手★、#尾崎光輔 選手、女子の #立崎芙由子 選手★、#前田沙理 選手★の各選手(★は平昌五輪出場者)は代表としての出場が濃厚です。
五輪出場が期待される注目選手は?
10月に行われたサマー日本選手権スプリントで共に優勝した立崎幹人、立崎芙由子両選手は、夫妻ということでも注目を集めそうです。
特に2010、2014年の五輪に出場していた立崎芙由子選手は11月のワールドカップ女子15キロで14位に入っており、二大会ぶりの五輪出場を目指します。
夫妻という点では前田沙理選手にも注目。ご主人もかつてバイアスロンの選手で、今はコーチとしてチームを支えています。
男子では、11月のワールドカップで20キロで9位に入った枋木司選手が、五輪初出場を目指します。
バイアスロンは選手も少ないため、全選手の詳細なプロフィールが日本バイアスロン連盟のサイトに載っていますので、ぜひチェックしてください。
まとめ
平昌五輪出場時のメンバーは男女共、実は自衛隊所属。
というのもバイアスロンは射撃を伴うため、銃刀法の所持許可が必要。
そのため自衛隊員は普段から訓練がしやすいんです(民間の方ももちろんいます)。
また、過酷なクロスカントリーもあるため、肉体が強靭な自衛隊員にはぴったりのスポーツとも言えます。冬は雪山訓練もされているかもしれないのでピッタリですね。
冬季五輪ではクロスカントリーとジャンルを組み合わせたノルディック複合など、複合競技は他にもありますが、身体能力と集中力という、体と脳を駆使する競技はバイアスロンくらい。ぜひその魅力にご注目ください!
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