北京五輪を楽しく見る!一足早い注目ポイント紹介【⑥スキージャンプ編】
東京五輪の感動と興奮もまだ冷めやらぬ中ですが、実は北京五輪の開幕が2月4日に迫っています。
北京五輪ではスキーやスケートなどウインタースポーツ全15種目が、20日までの15日間にわたって開催されます。また、それに向けて日本代表選出のための選手権大会などもこれから続々と行われます。
例えばフィギュアスケートは、五輪以外でも毎年頻繁に大会が開催され、テレビ中継もあるのでどんな選手がいるのか、を知っている人も多いでしょう。ですがそれ以外の競技はあまりなじみのない方も多いのでは。
そこで五輪開催前にチェックしておきたい、各競技のルールや注目ポイントを紹介します。今回は「スキージャンプ編」です。
五輪前にいち早く知っておけば五輪も、そして代表決定戦も楽しめること間違いなし!
スキージャンプのルール・採点基準は?
「K点越え」という言葉がある通り、スキージャンプと言えばいかに遠くに飛ぶか、に注目がいきがちですが、実際には飛んだ距離と、飛型点と呼ばれる空中でのフォームや着地の際にとるテレマークと呼ばれる姿勢、の合計点などで競われます。
つまり遠く飛んでも、着地に失敗したりきれいに立てなかったら減点されてしまいます。
なおK点は、元々はジャンプ台の建築基準点(ドイツ語でKonstruktionspunkt)のことでした。
昔はこれ以上飛ぶと危ないという基準だったのですが、用具の改良などで飛距離が伸びるようになると、ジャンプ競技場の着地距離が延長されるようになり、今はその基準はヒルサイズと呼ばれています。
飛行機における滑走路に例えるとわかりやすいと思いますが、ヒルサイズを超えるとオーバーランしたり着地がうまくできなかったり、選手たちに危険が及ぶわけです。
実際ヒルサイズを超えるジャンプが出ると危険のため、競技の続行が審議されます。
K点は今は採点基準になっており、K点まで飛ぶと60点で、そこから1mずつ加点されます。K点を超えないと減点されます。
実況などでK点を超えるかどうか、を重視しているのはそのためです。
この他採点には滑走を開始する位置のゲートファクターと、追い風・向かい風のウィンドファクターもあります。平昌五輪のときの採点基準はこちらに載っていますので参考にしてください。
ジャンプは向かい風になるとその分体が浮いて、距離が伸びやすくなります。なので飛ぶ前に風向きを確認して飛びます。
選手がゲートに入ると、風をチェックしているコーチが旗で滑走のタイミングを指示します。ただ、青信号になってから10秒以内で滑走を始めないといけないので、風の見極めも大事になってきます。
また、吹雪いたり悪天候になったり、選手の危険が及ぶと判断されると赤信号になって競技が中断されます。
また、実はスキー板やユニフォームにもルールがあります。事前にルールをチェックしておくとより競技が楽しめますよ!
スキージャンプの種目は?
さて、北京五輪での種目は下記の4つです。
〈個人戦〉
・ノーマルヒル(男子、女子)
・ラージヒル(男子)
ノーマルヒルとラージヒルの違いは距離です。K点ではそれぞれ100m以上と170m以上となっています。
そして二回のジャンプの合計点で競います。
北京五輪では女子はノーマルヒルのみですが、10月に行われた全日本選手権ではラージヒルが初めて行われ、髙梨沙羅選手が初代女王に輝きました。いつかは五輪にも加わるかもしれません。
〈団体戦〉
・団体ラージヒル(男子)
・混合団体ノーマルヒル
団体戦は4人一組で行われ、全員のジャンプの合計点を競います。
そして北京五輪からは、男女各2人の計4人がチームを組む混合団体が追加されます。
日本代表が決まるのは?
選考基準は20/21および21/22シーズンの世界選手権とワールドカップ、サマーグランプリの成績上位者(8位以内の成績を1回以上、等)です。
男子は2022年1月6日時点でのワールドカップ個人総合の上位5名、女子は1月17日時点の同上位4名が代表入りします。
代表決定前最後の試合↓
五輪出場が期待される注目選手は?
〈男子〉
男子では何といってもエース・#小林陵侑 選手。
10月のワールドカップで、日本男子の最多勝利数を通算20に更新したばかりです。前回の平昌五輪ではノーマル、ラージでそれぞれ7位、10位でしたが、北京五輪ではメダルも期待できます!
他にも #佐藤幸椰 選手、 #中村直幹 選手、#小林潤志郎 選手(小林陵侑選手の兄)、#伊東大貴 選手、#佐藤慧一 選手の各選手がワールドカップの遠征メンバーに入っており、この中から選ばれることが確実です。
各選手のプロフィールはこちらに詳しく載っていますので、ぜひチェックしてください。
なお、1992年のアルベールビル五輪から平昌五輪まで8大会連続出場のレジェンド・#葛西紀明 選手ですが、遠征メンバーから外れているために、残念ながら代表選出は絶望的となっています。
〈女子〉
女子はやっぱり平昌五輪銅メダリストの #高梨沙羅 選手。
(※高は正確にははしごだか)
今季は上位にはつけているもののまだ表彰台に上がれていませんが、試合後のコメントでは課題の修正は可能とのことで、これからの大会でどう北京五輪に合わせてくるのか、目が離せません!
この他ソチ、平昌に続く三大会連続出場を目指す #伊藤有希 選手、平昌五輪出場の #勢藤優花 選手・ #岩渕香里 選手、そして五輪初出場を目指す #岩佐明香 選手の各選手が代表入りを巡って争っています。
まとめ
冬季五輪のスキーといえばこのスキージャンプを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
選手が空中を舞う姿はもちろん、気候などの条件を味方につけてどこまで飛距離を伸ばすか、といったハラハラさもあって、冬季五輪の中でも注目度の高い競技です。
今年6月には、団体で金メダルを獲得した1998年の長野五輪の舞台裏を、田中圭主演で映画化した「ヒノマルソウル ~舞台裏の英雄たち~」も公開され、話題になりました。
北京五輪に向けて、まだまだ沢山の大会が行われるスキージャンプ。
五輪前にぜひチェックしてみてください!
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