コロナ禍の早慶戦、優勝は六大学関係者全員
おじさん、過去に何度も早慶戦の勝ち越しも観て来たし、早稲田が割と強い時代も知っているけど、今回の優勝は最も感動的で価値のある優勝であった。
忌々しきコロナ禍によって集客興行自体に多大な準備やストレスが掛かる中、アマチュアスポーツの中で先陣切って1万人規模の大会を開催した。
どっかの緑のタヌキみたいに頭の固いお上が「守ろう高齢者!」とか宣い、若者の熱を根こそぎ奪っていく愚行を犯す中、六大学野球連盟は六大学応援部とコミュニケーションを図り、新たなに外野席に単独の応援部エリアを作るという、コロナ禍仕様にカスタマイズして応援部の活躍場所を作った事は称賛に値する。
しかも、閉会式の主催者代表挨拶というのは大方「話のつまらない校長先生」の如くやたら長くて陳腐な話になりがちだが、今回の連盟会長の挨拶は素晴らしかった。
六大学野球はコロナ禍に屈しないという意思表明、大変な時勢の中準備に努めてくれた関係各所へのお礼、そして、一時は「不要不急」扱いで排除になりそうだった応援部の創意工夫への賛辞とお礼。
「無観客の春シーズンの時は寂しかった、応援部が居てこそ六大学野球である」と彼らの前で言い放った。
人が命掛けて情熱注いでるものを不要不急とか言われ、「コロナが終わるまでの辛抱」とかで切られて、当事者はたまったものではない。
文化とか云われる類のものは生活必需品ではないし、ましてや彼らは選手でもない、ただ昭和の古臭い伝統の応援演奏をするだけの人達だが、そんな人達を連盟のお上は「必要」だと言った。
世の中のオヤジ達がそんな人達ばかりだったら、世の校長先生の長話も皆聞いてくれる事だろう!
…その不死鳥の如く、命掛けて選手を応援し続ける早稲田応援部の飽くなき情熱は遂に、10季ぶりの優勝を手繰り寄せた。
10季ぶりというのは5年間優勝出来てなかったという事で、現役の選手も応援部も誰も経験していなかったという事。
逆に慶應は2019年秋に優勝していて近年の実績では確実に慶應に一日の長があった。昨日の試合も逆転の9回入るまでは、4回以降ノーヒットの3安打という貧打のチームで、エース早川の投手力で保っていたチームである🤣💦
しかし、勝利というのは信じた者にだけやって来る。慶應のエース木澤の登板で簡単に9回2アウトまで追い込まれ、「あー何かもうダメだな…orz」という球場の空気が蔓延してても、その諦めの悪魔に抗える奴が勝ちを呼び込む。
2アウトからしぶとくヒットで繋ぎ、相手にプレッシャーを掛けて、逆転の2ランを呼び込んだのは奇跡でも何でもない。その自信が「勝者のメンタル」というやつである。
最後の最後に優勝を勝ち取った原動力、今季の防御率0.39🤣のエース、主将の早川は後輩に最高の武器を置き土産に、そして一度も優勝を味わってなかった応援部にその価値を報い、プロの世界へ旅立つ。
関係者の皆さん、おめでとうございます。