既得権益の壁を超え遂に国政へ。おときた駿の参議院選挙逆転勝利は新たな潮流を生み出すかも知れない件
キターーーーーーーーー♪───O(≧∇≦)O────♪
(´;ω;`)ウッ…
何だか随分久しぶりな更新になってしまいました。こんにちは。
先日7月21日(日)、盤石な自公政権の安定勝利で終わった参議院議員選挙。
ところが私にとってはただ投票に行くだけの平凡なものではありませんでした。
随分前にも紹介した記憶がありますが、東京選挙区に日本維新の会から出馬したおときた駿を私は以前から応援しており、選挙活動ボランティアも行なっていたので、それはもう人並み以上に思い入れがあったものです。
選挙が終わり、暫く幽体離脱してるかの如く呆けてましたが、漸く落ち着いて現実世界の生活モードになっているので、今一度振り返ろうと思います。
参議院議員選挙、華の東京選挙区。選挙の常識を鑑みればこの過酷な東京選挙区で支援団体の無い政党と個人が当選するのはかなりの無理ゲーである事は、現場でもヒシヒシと感じるものでありました。
それだけにこの無理ゲー選挙区で当選する事もさる事ながら、同じく全国比例での出馬なのにおときたとタッグを組む体制を取ったが故に選挙活動が殆ど東京都内だったという、盟友やながせ裕文候補も一緒にダブル当選したという、これ以上無い結果を得たわけですからこれを奇跡と呼ばずして何ちゃらというやつです。
因みにおときた候補は個人選挙区で全国ラスト当選、やながせ候補は比例代表で全国ラスト当選という仲の良さです。当確が出たのは翌日の8時35分(笑)。心臓に悪杉!
選挙の後半戦こそ、「激しく追う」「デッドヒート」等いわゆる当選圏内へ接戦模様となっていましたが、選挙戦が始まるまでは7〜8番手の完全圏外。当の本人も当初は「当選確率30%」と見ていたとか…。
その30%の勝利を見事に呼び寄せ、結果として6枠の当選圏内に閉店ガラガラ寸前滑り込むどころか、仁義なき落とし合いの対象と目された立憲民主党の山岸氏と3万票もの差をつけ、更には医師会という強力な団体をバックに持つ自民党武見氏をぶち抜き、何と5位で当選するという離れ業をやってのけました。
流石に5位当選は私もイメージ出来なかった…( ̄▽ ̄;)
ていうか、5位で当選すると本気で思っていた人は身内でも殆ど居なかったのではと思います。↑の情勢調査でも5位予想をする所は一つとして存在せず、最後の情勢データである出口調査においても5位予想してたメディアなんて、
…Σ(・□・;)イターーーーーー!!
NHKさん、マジ精度高杉内!
…まあ身内でもただただ、この過酷な無理ゲー選挙区をビリでもいいから当選して欲しいとだけ思っていたものです。ところが、出口調査では6位と数万票くらい離されての7位予想だとか、組織団体の支援を受けない政治家の選挙には無党派層の投票が必要なのに投票率が50%を切るだとか、このネガティブ過ぎる情報のラッシュパンチに本人もうなだれて落選後の身の振り方をやながせ氏と話していたようです笑。そして実際投票率は48.8%という極めて低いものでした。
ここまで投票率の低い、極めてネガティブな要素があったにもかかわらず、滑り込み6位当選どころか最終的に武見氏をもぶち抜いたという結果は、ただの奇跡で済ますには特異過ぎる現象でしょう。
何か、情勢調査には見えない事象の積み重ねが存在した。そしてその事象が可視化されるようになった時には政治選挙の在り方もガラッと変わるのでは無いかと思います。
2週間現場を見続けた立場なりに考える、大逆転に繋がった要因をつぶさに見ていくとまずは、
①北区長選挙の時と違い、フロント・バックに頼もしいプロの同志達が応援についた事
今回の選挙で改めて痛感したのは、北区長選挙の時が如何に孤立無援だったかという事です。確かに北区長選挙時もボランティアの人数は沢山居ましたが我々はあくまで将棋の歩、良くて香車でしょう笑。将棋を制するには真っ直ぐ攻める駒だけでは駄目であり、選挙を戦う為の必要な駒が揃うとこうも違うものかと感じたものです。
国政選挙を熟知している政党組織、維新とあたらしい党の議員の方々。選挙を組織的に戦うノウハウを熟知している、流石政治のプロ達であると感嘆しました。
②おときたコミュニティ、やながせコミュニティ、あたらしい党コミュニティ、維新コミュニティという4つの異なる属性が調和し、団結力の高い選挙活動が出来た事
①にも関連してますが、新たな援軍が付いたとはいえ、いきなり異なる組織の人々が「一致団結して頑張りましょう!」と言って早々に纏まる事は難しいもの。
これはおときたが政治家キャリアを歩む事となった2013年、最初の都議会議員選挙の頃は大学時代の広いサークルコミュニティが中心の政治ど素人チームで頑張っていました。そのレガシーは2017年の2期目も、そして無所属で臨んだ3ヶ月前の北区長選挙も受け継がれていたものと思います。
しかし、猛烈に頑張りながらも及ばなかった北区長選挙の敗北に打ちひしがれたのはどうやら候補者本人だけではなく、ボランティアスタッフの人達も同様であったようです。その傷が癒える間も無く2ヶ月後には参議院選挙出馬表明、しかも日本維新の会に属してという、状況の目まぐるしい変化に付いていけない人もいたものと思います。
維新の会という政党自体に対して信条的に納得の出来ない人もいたでしょうし、彼の選挙活動を支えていた中心は先程言及したサークルコミュティ、いわゆる家族的な連帯感で以って強い団結力とモチベーションを高めていたと思うので、維新の会という外様と共に上手く連携して活動出来るのかという不安を感じる人もいました。
それに加え、3ヶ月前の統一地方選の際におときたが創設した地域政党「あたらしい党」の関係者も入るわけです。あたらしい党メンバーも当然、自分の党の代表が別の政党から出馬と来ては違和感を持つ方々もいたでしょう。
かつてのボランティア達も北区長選挙の時ほどは居なかったですし、これまでとは変わったメンバー構成や広い広い東京全域での活動に身構えた人もいたかも知れません。
そしてそれはコンビを組んだやながせチーム側も同じ事でしょう。「2人で当選しないと意味が無い!」と発破をかけられてもいきなり1つの集団になれるかというと難しいところです。
同じく、選挙活動を献身的に支えた東京維新の会の議員の方々も、当初はおときたに対してわだかまりを持っていた方もいたそうです。
ところが選挙活動が始まって序盤早々、ありがちな遠慮感はすぐに溶けていき、最終的には皆で「おときたとやながせを何としても当選させる!」という強い士気の下団結していたと思います。
私の知る限り、維新の会に対する違和感を持つおときた側の人、そしておときたに違和感を持つ維新の会側の人、両方存在したと思います。そしてそのわだかまりを解いたのは、維新側であるやながせ氏の信頼と、おときた本人が覚悟を背中で見せていた事だと思います。今回タッグを組んでの活動という事そのものにも大きな意味があったと思います。
③おときた、やながせ、日本維新の会、どれが欠けてもいけない相互依存の関係であった事
勝手な推測ですが、50万票が当確ラインという過酷な東京選挙区を勝つ為は生半可な戦力では覚束ない。先も述べたようにおときた陣営には選挙の戦い方を熟知している組織の力が必須だったと思いますし、維新票や維新関係者を繋げ、更に牽引役となるやながせ氏の存在も必要でした。
やながせ氏も自身の選挙を戦う上でおときたの知名度はプラスになるでしょうし、維新の会の東京におけるプレゼンスを高める存在として、第3極として都議会時代に同じ会派だったおときたとこのタイミングでタッグを組むという目論見もあったかも知れません。
そして維新の会本部も同じ目的があったと思います。2度敗れている東京選挙区を何としても取りたい。この難度高い区で戦える政治家実績と知名度を持っていて東京都内に地盤がある、第3極に近い人材は他に居なかったのではと思います。
異なる組織がお互いの利害を超えて相互依存関係のパズルがピタッとハマる時、非常に大きな力が生み出されるものです。
④既存の情勢調査には可視化されない、「隠れ組織票」が発生した
①、②はあくまで内側の要因で、厳しく言えば、これでも6位争いをする為の最低スタートラインにつくまでの過程に過ぎなかったものと思います。これだけでは「頑張ったけど僅差で負けた」恐れが高かった。だから各情勢調査は7位予想が殆どでした。
そのリサーチを、そして敵側の予測を覆すような事象が発生したとすればどうなのだろうと。それが、
…Σ(・□・;)
投票日直前になって、主に20~30代に人気のあるインフルエンサー達が一斉にツイッターでおときたの応援をし始める現象が発生したのです。
この方々は大体がNewsPicksなどで広ーく繋がっている、政治的に無理矢理カテゴライズするといわゆる革新派的な方々ですね。おときたとも繋がっていた人達でしょう。
彼らのフォロワーの合計は約50万人くらいか。…いやいや彼らが特定の候補者を応援し投票を呼び掛けるツイートをしたところでその効果は如何ばかりか。良くて数百票ではないか。そんな悲観的な見方…いや普通でしょう。強固な団体組織票と違い、ツイッターでの呼び掛けなどスーパー浮遊票なので、実質的な効果に期待する方がおかしいはず。
しかし、最終的な結果はこれです。
投票直前の情勢調査は殆どが数千票差の7位。勝つとしたらその僅差をハナ差で交わしての6位が精一杯というところだったでしょう。そして当日の出口調査は数万票の差をつけられていた模様で、投票率も低いというネガティブ要素満載のデータが直前で出たと聞きます。実際投票率は24年ぶり50%を切る低迷ぶり。無党派層の票が必要なおときたにとっては絶望的な状況です。
ここまで絶望的な要素がありながら結果は5位当選。山岸氏と3万票もの差をつけ、そのブーストは武見氏をも抜き去るなど、明らかに何かがおかしい笑。
結果から紐づけるとすれば情勢調査には現れない、見えない組織票が動いた、と仮定する方が自然ではないかと思います。
それはつまりツイッター民票、インフルエンサー票が発生し、3万票分の上積みをしたとしたら?
そんな力が今回の選挙で発生したとすれば、選挙の戦い方の常識を変えてしまう程の画期的な結果だったと言えると思います。
今回おときたの応援を表明したようなインフルエンサーと言われる方々は、その影響力や能力を充てに、周囲から色々な声が掛かってくる存在です。故に彼らは人を見る目が非常に厳しい。信用に値する人間でなければたとえ知り合いでも自分の地位を、力を無闇に貸すなど絶対にしないでしょう。
つまり、そのインフルエンサーと呼ばれる人達がおときたを応援したのは、彼が信用に値する人間であると認めているからです。積み上げた信用がSNSを通じて、そして我々の細く広い人間関係を伝播していった3万票。いわば信用組織票(笑)とも言えるものかも。
以上、主に4点を挙げましたが、もし今回の選挙で負ければ、今後暫くは既成政治勢力と戦う若い人材が出てくる事は当分無いのではと思っていたので、ここまで劇的な勝利をした事で、「自分も戦える!」と新たな若い人材が後に続くと思います。国政選挙であってもテクノロジーと個人の繋がりと信用力で組織に勝てる。
今回の勝利の一番の意義は若い人材が次に続く希望を残した事だと思うし、おときた&やながせコンビが政治のイノベーションを国政で、色々KYな事をしでかして我々を笑かせてくれる日を今から大いに楽しみにしております( ̄∇ ̄)