Quantum Observation Lab通信 vol.8『アフォーダンスと観測』
Quantum(量子)Observation(観測)Lab(研究所)量子という目に見えない世界を観測により具現化する研究所として、発信していこうと思います。
略するとQOLとなり「Quality of LIFF(生命の質)」にも繋がります。
今回のテーマは「アフォーダンスと観測」です。
皆様、「アフォーダンス」という言葉をご存知ですか?
アフォーダンスとは辞書によると、
わたしたちがモノを認識し行動する時には、「それが自分に何をアフォード(afford、提供する、与える)するか」という視線が働いているという理論です。
例えば、椅子は「座る」という行動を促すアフォーダンスを持ち、これは、椅子や形状が人間の体を支え、安定した座位を提供することから来るそうです。
もっとシンプルに言うと、硬い椅子に座るときは、さっと座りますし、柔らかいソファに座るときはゆっくり座ります。
つまり、モノを認識し、モノに対して、自分の行動が無意識に誘導されて変化しています。
自分がモノをどう認識するかによって、そのモノに合わせた動きが誘導されます。
逆に、柔らかいと思ってソファに座ったら、硬くて驚いたりすることもあります。
つまり、私たちがそのモノをどう認識して観測するかによって、そのモノに対する接し方が大きく変わってしまいます。
繊細なモノに触れるときは丁寧に優しく、逆に汚く硬いモノに触るときは、雑になります。
どのようにモノや人を認識して観測するかによって、無意識に行動が誘導されて接し方が変わってしまうのです。
だから、モノや人に対する接し方を変えようと、行動を意識的に変えることも大事ですが、観測の仕方を変えることによって、無意識に行動を変えることもできます。
例えば、「いろいろ問題を起こす困った人」という観測をすると、冷たく、厳しい接し方になります。
一方で、同じ人に対して「新しい発想で新しいことに挑戦する人」という観測をすると、温かく、優しい接し方になります。
その人を変えようとするのではなく、自分の観測の仕方を変えることで(どの要素を見るか、どの視点から見るか)、同じ人に対する接し方が変わります。
「困った人」と観測しながら、優しく接しようとすると、自分の中でズレがあり、常に意識する必要がありますし、その人を「助けが必要な人」にしてしまいます。
一方で、「挑戦する人」と観測すると、意識せずとも優しい接し方になりますし、その人を「何かしてくれる人」として期待をもってみることができます。
自分の接し方が変わることで、相手の反応も変わります。
自分が相手をどう観測するかを変えると、相手が変わったように感じることもあります。
それが更に、相手への自分の観測を変えていきます。
「こういう人」と決めてしまうと、本当は変わっていても、変わらないと感じてしまいます。
だからこそ、自分の観測する目を磨く必要がありますし、固定化された観測(カタチになってしまったもの)は自らで壊して、変えていくことが、結局は自分を取り巻く組織や人や環境を変えることに繋がります。
相手を変えようとエネルギーを使うより、「アフォーダンスと観測」の仕組みを知り、自分の観測を変えた方がよりエネルギーも少なく、すぐに自分で取り入れることができます。
自分が何かに否定的な見方をしたときは、チャンスを思って、肯定的なプラスの面を探してみてください。
プラス面が見え始めると、そのもの自体は変わっていないのに、まるで変わったかのように感じ、過剰に反応しなくなります。
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