Quantum Observation Lab通信 vol.9『情報の地と図を動かす』
Quantum(量子)Observation(観測)Lab(研究所)量子という目に見えない世界を観測により具現化する研究所として、発信していこうと思います。
略するとQOLとなり「Quality of LIFF(生命の質)」にも繋がります。
今回のテーマは「情報の地と図を動かす」です。
情報には「地の情報」と「図の情報」があります。
これだけ聞いても意味がわからないですよね。
地の情報は「分母」で、図の情報は「分子」になります。
情報工学研究所の松岡正剛さんの「知の編集術 発想・思考を生み出す技法」にあります。
簡単に例えると
図(分子):トラ
地(分母):動物園
となると、「動物園にいるトラ」となり、楽しんで見ると思います。
または、
地(分母):サーカス
この場合も、わぁーって感動して見ると思います。
では、ここで図はトラのまま、地を変えたらどうなるでしょうか?
図:トラ
地:街中
となると、見ると言うより、びっくりしてまずは、逃げると思います。
同じ「トラ」という情報でも、地が変化するだけで自分の反応や行動が大きく変わります。
人はつい入ってきた情報(図の情報)に対して、反応をしてしまいますが、そこにある地の情報を見ると、自分がどうして、そのように反応したか気付くことができます。
よく、物事の見方を変えなさいと言います。
コップに水が半分入っているのをみて
「もう水が半分しかない」と思うか「まだ水は半分もある」と思うかはその人次第といいます。
ただ、認識を変えるだけと言いますが、そう簡単に変えられたら苦労はしません。
その時に、水という情報は変えられなくても地を変えることで見え方が全く変わります。
大きなコップに入っているから、少ないと感じるのであれば、小さなコップに変えてあげると、水は溢れるくらいあります。
これは、行動療法と認知療法の違いでもあります。
水という図(分子)を動かすことができなくても、コップのサイズという地(分母)を動かすことで、自分の見え方が大きく変わります。
同じモノをみながら、認識を変えろと言われてもなかなか難しいので、そういう時こそ、地の情報(分母)を、図の情報(分子)が置かれている空間を大きくしたり、小さくしたり、別の場所に動かしてみて考えてみるとことで、見え方が変わってきます。
人は観測したら、それがカタチになり、それに応じた反応、活動をします。
参考「vol.8 アフォーダンスと観測」
つまり、情報は一つではなく、図の情報と、地の情報で構成されていることを知り、変わらないものを動かそうとするよりも、変えられるものを動かすことで、世の中の見え方が大きく変わってくると思います。
物事の認識が固定化して変えられないと思っている人は、ぜひ「地の情報」を動かすトレーニングを試してみてください。
自分でも想像もしていなかった発想や気付きが生まれると思います。