見出し画像

スプラ3の終わり方と、続編へのハードル

はじめに

スプラトゥーン3は、発売前から大きな期待を集めていましたが、結果的にその期待に応えることはできませんでした。ゲームバランスの問題や運営の対応不足、公式大会の脅迫による延期、ファミ通における2周年記念特集でインタビューをやらず逃げた姿勢や最後の公式大会での社員が顔を見せず挨拶もせず逃げた姿勢など、多くの場面で「プレイヤーとの信頼関係」が損なわれました。

このような状況から、続編が発表されたとして、果たして素直に受け入れられるのだろうかと疑問に思わざるを得ません。悪い形で終わりを迎えた感が強く、次回作を「出します」と言ったところで、果たしてプレイヤーの信頼を取り戻せるのか、かなり難しい局面にあると感じています。それほど任天堂の社員が表に出ず、逃げ隠れ続けて終わったという印象が強いものでした。

この記事では、スプラトゥーン3が抱えた問題点を振り返り、シリーズの未来に向けた課題と可能性を考えていきます。

スプラトゥーン3の衝撃的な失敗

スプラトゥーン3は、これまでの任天堂作品の中でも異例とも言える失敗作として多くの批判を浴びました。プレイヤーの期待を大きく裏切ったゲームバランス、運営の対応不足、さらにはファミ通の2周年記念インタビューや最後の公式大会の挨拶から逃げたという対応は、シリーズのブランドに致命的な傷を与えました。この結果、任天堂はプレイヤーとの信頼関係を大きく損ね、続編制作という道のりに極めて不利な状況を作り出しました。

ゲーム史上前例のない挑戦

ゲーム業界には、失敗作を改善して復活した成功例もあります。例えば、スクウェア・エニックスの『ファイナルファンタジーXIV』は、「新生エオルゼア」という形で完全なリブートを果たし、信頼を取り戻しました。しかし、スプラトゥーン3の場合、任天堂が弁明も反省のメッセージも出さないまま沈黙している点で、過去の成功例と一線を画しています。

「これほどの大失敗から運営が逃げ、それを経て新作を発表して信頼を回復した例が他にあるか?」と問われると、答えは「ほぼない」に等しいでしょう。これはまさにゲーム業界の歴史の中でも前例のないミッションと言えます。

信頼を取り戻すために必要なステップ

  1. 責任の明確化と反省の表明
    プレイヤーはまず、任天堂がスプラトゥーン3の失敗に真摯に向き合い、具体的な反省点を共有することを求めています。ただ単に「ごめんなさい」と言うだけでなく、何が問題だったのか、なぜそのような結果になったのかを詳細に説明する必要があります。

  2. 新しいリーダーシップの導入
    「野上Pの更迭」という形で責任を取らせるのは一つの選択肢ですが、それだけでは残念ながら不十分です。(そもそも野上Pの更迭が妥当かの問題もあります)信頼を得るには、何を目指し、どのようにシリーズを改善するかを明確に示さなければなりません。

  3. 透明性とプレイヤーとの対話
    失敗を乗り越えるには、プレイヤーとの積極的な対話が不可欠です。定期的な進捗報告、開発プロセスの共有、コミュニティからのフィードバックを取り入れることが、シリーズの復活への道筋となるでしょう。

  4. 過去作の総括と未来へのビジョンの提示
    スプラトゥーン3での問題点を徹底的に総括し、それを続編にどう反映するのかを具体的に示す必要があります。この透明性こそが、プレイヤーに安心感を与えます。

信頼回復は可能か?

任天堂がこれほどの危機を乗り越えるのは極めて難しいミッションです。しかし、それが不可能というわけではありません。吉田直樹氏が『FFXIV』で行ったように、真摯な態度と透明性、そして徹底した品質向上への取り組みがあれば、失った信頼を取り戻すことは可能です。

スプラトゥーンシリーズは、これまでにない困難な状況に直面しています。シリーズの未来を支えるのは、任天堂がどれだけ真剣に過去の失敗と向き合い、変革を遂げるかにかかっています。そのためには、これまでの任天堂とは違う「前代未聞の対応」が必要不可欠です。

このまま沈黙を続けるのか、それとも大胆な一歩を踏み出すのか。任天堂の決断が、スプラトゥーンシリーズの運命を左右するでしょう。

いいなと思ったら応援しよう!