待ち時間だけテーマパーク
夢も希望もない嫌なタイトルですね…
動物病院も混み合うと、当然待ち時間が長くなります。
私の病院も、たくさんの患者さんが集中することがあります。
頼りにして頂けるのはありがたいことなのですが、それと比例して増えるのが『待ち時間』です。
ひどい時だと2~3時間待ちなんて事もあります。
診察まで自宅で待機していただき、順番が近くなったら連絡する。ということもしていますが、待ち時間が減るわけでもなく、なかなかうまく行かないことも多いです。
そのような状態になると患者さんもそうですが、スタッフも神経質になってくるので、少しでも和ませようと私が、
『待ち時間だけテーマパークだね』
と、私が言うのですが誰も笑ってはくれません。
早く外来進めろよ。という雰囲気に包まれます。
はじめは少し冗談のつもりで言っていましたが、自分なりにこの意味を少し考察してみました。
ディズニーランドやUSJでは、なぜみんなあんなに待てるのだろうか?
それはその後にあるアトラクションなどの楽しみ、『夢と希望がある』からではないでしょうか?
待ったあとの楽しみが大きいからこそあんなに待てるのです。
これを獣医療に置き換えて考えてみました。
待ち時間が長い場合、ワクチンや爪切りなどの健康な動物の診察は除くと考えます。(実際、このようなケースがクレームになりやすいです。)
病気や状態の悪い動物を連れてきて、それがもし、診察をして原因が分かり改善していくなら飼い主さんにとっての『夢と希望』につながるのではないでしょうか?
このことを考えたとき、私の考え方は少し変わり、どんなに待ち時間が長くても、我々のすることはしっかりとした診察をすることだとわかりました。
どんなに待ち時間が長くても、飼い主さん達にとっては自分たちの大切な動物たちが元気になることは『夢と希望』につながる事だと。
違いはありますが、我々がすることはディズニーランドと一緒で、『待ち時間』だけではないと。
そう思うと、混み合って忙しい時でも頑張れるようになりました。
あくまで私個人の見解です。(笑)
私は昔、たまたまとても空いているディズニーランド&シーに行けたことがあります。
人が居な過ぎて、半日くらいでスプラッシュマウンテンに3回、タワーオブテラーに7回乗りました。
もう、近所の公園の遊具かと思いました。
インディージョーンズのアトラクションに乗ったときは、当時の彼女(現在の奥さん)と二人っきりでした。その写真も残っていました。
たまたまそういう日に行けたのですが、最高でした。
結局は、テーマパークも動物病院も待ち時間が無いのが一番いいですよね!