「ありがとう」と「ごめんなさい」の力

下の娘が中学に入学した時の最初の保護者会で、
「子ども達には『ありがとう』と『ごめんなさい』がきちんと言える人になって欲しいと思っています。」と、担任の先生が話してくれた。めちゃくちゃシンプルだけど確かに大事なことだ。

思春期の娘にはすぐに響かなかったが、そんな風に考える先生が毎日かかわってくれているって思うだけで、ちょっと安心した。それと、世の中の人がみんな「ありがとう」と「ごめんなさい」を、呼吸するくらい自然に言えたら、世界はもっと平和になるよね。とも思った。

でも実際は、知らない者同士の間では、声に出せないのが当たり前って感じで、残念ながらそのコミュニケーションってすごく少ないように思う。

実際この前、私もマンションのエレベーターで乗り合わせた小学生の男の子に、「ありがとうございます。」って会釈までされたのに、驚き過ぎちゃってすぐに言葉が出なかった。これが当たり前の文化だったら良きタイミングで「どういたしまして。」って笑顔で言えたんだろうな。。

ここからはちょっとした自慢話になるが、私の働いている保育園には、その文化がかなり浸透していて、じつに気持ちの良い空気が流れている。なんて言ったら伝わるかな。例えば担当が決まっていない仕事をさりげなく誰かがやってくれた時、それに気づいて「ありがとう。」と言う人がいたり、反対に「気づかなくて、ごめんね。」などと言える人がいたりする。1日中保育園にいると、そんなやり取りを何度も耳にして、嬉しい気持ちになれる。

とてもシンプルな言葉だけれど、「ありがとう」と「ごめんなさい」には、お互いをやさしい気持ちにさせる力があるな〜って心から思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?