信州ダービーFinalレグ 松本山雅FCvsAC長野パルセイロ レビュー【2022 J3 第31節】
はじめに
どーもこんばんは。山雅サポのすぴっちです。
第31節vsAC長野パルセイロのマッチレビューになります。
今回一番言いたいことは、「イケイケ状態のパルセイロを沈黙させた、"ノノミヤコンビ"(野々村・宮部)を褒め称えたい!!!」です。
試合結果:2-1, 山雅の勝ち
試合の流れ
ゴール期待値の推移が示すように、この試合は3つの流れがあった。
1. 〜前半終了:一進一退の攻防
2.〜66分まで:パルセイロ優勢。圧倒的。
3.〜試合終了:膠着状態
この3つの流れに沿って述べていく。
1.〜前半終了:まるでプレミア?スピード感溢れるゲーム展開!
松本山雅は、キックオフの笛が吹かれると同時に、パルセイロに猛然と襲いかかった。
5人のプレス部隊(小松,横山,菊井,CH1枚,WB1枚)でパルセイロに圧力をかけ続け、高い位置でのボール奪取を狙ったのだ。開始早々ビックチャンスになりかけたシーンを以下に図示する。
先制点を演出したCKも、右WB:下川のハイプレス起因でボールを奪ったことから生まれた。そのシーンを以下に図示する。
また、ショートカウンターだけではなく、ビルドアップからパルセイロを押し込むケースも何度も見られた。下図参照。
"ショートカウンター"という強烈なストレートと、ビルドアップ(遅攻)というジャブ。2つの拳でパルセイロとの真っ向勝負を仕掛けた松本山雅。
パルセイロは山雅のプレスの圧力を受け、ビルドアップは沈黙した。しかし、#33ヒロキ中心にカウンターパンチを繰り返し、何度も決定機を生み出した。(*山雅CHがプレスに出て薄くなったライン間を、上手く使われた)
山雅がハイテンションの勝負を仕掛け、それに乗らされたパルセイロ。非常にスピード感溢れるゲーム展開だった。16,000弱の大観客の応援も相まって、プレミアリーグのような雰囲気を感じた(*行ったことないが…。いつか行きたい)
お互いに激しく撃ち合い、一進一退の攻防を繰り広げた前半であった。
2.〜66分まで:パルセイロ「君がッ泣くまでサイドを殴るのをやめないッ!」
後半、前半とは打って変わって一方的に殴られ続けた松本山雅。右サイドを何度も何度も…何度も。
要因の1つは「山雅:疲労による、前線のプレスの圧力の低下」か。
しかし大きな要因は「パルセイロ:ボール保持時のCHのポジション調整」だと思われる。
前半は、以下の通り。
そして後半。下図のように、パルセイロの2CHが攻撃方向にかなり寄った形を取るようになった(*#7水谷がSBの外側に出るぐらい)。「カウンターケアでバランスを取る」よりも、「サイドで殴りきる!!!」という思考か。
*以下、試合後の#7水谷のコメント。上図のことを指しているかと。
サイドに人数をかけ、パスコースを増やし、ビルドアップが安定したパルセイロ。山雅はプレスが空転するケースが増え、危ない場面が続いた。
そして62分。#16森川に思いっきり横っ腹を殴られて、失点。そのシーンを以下に図示する。
敵ながらこのシーンは本当に良い攻撃だったなぁと思う。「どうやって #16森川が勝負を仕掛けられる状況を作り出すか」がよく出来ていた。
3. 〜試合終了:山雅の砦、”ノノミヤ”コンビ!
「このままパルセイロに殴られ続けて負けてしまうのか…」
そんな不安を断ち切ってくれたのが、New山雅の砦”ノノミヤ”コンビである。
66分に投入されて以降、ほぼパルセイロの攻撃を鎮静化させたノノミヤコンビ。ゴール期待が面白いほど分かりやすい。
ノノミヤコンビは、一体何をしたのか?
以下のようなやり方でパルセイロを抑えたと思われる。
■与えられた役割:
・パルセイロのサイド攻撃を抑えること(#16森川に決定的なシーンを作らせないこと)。
■実現手段:
・狙いは、#16がボールを持ったタイミング
・多少の前進を許してもいいから、#16にボールを出させる。
・全力で潰しに行ける状況(=前向きに行ける状況)を作り、#16で潰す
図にすると以下の通り。
篠原/下川コンビの際は、実現手段が「相手陣地内で潰す(#16に出させない)」だった。そのため、プレスが効いている時は 相手の前進を抑え、ショートカウンターに繋げられた。しかし、プレスが効かなくなった際は、前に重心を置いている分 #16にボールが渡ってしまうと決定機を作られた。
一方、ノノミヤコンビは上記の通り「#16で潰す」だった。後ろに重心を置いて、#16に決定機を作らせないことを最優先として。結果、70:15、75:25、78:19・・・と何度も "#16vsノノミヤ"の場面を作り、ほぼ全て潰し切った。ノノミヤコンビが#16を鰹節のように削りまくった。
下川/篠原コンビが散々相手して疲れさせた状態ではあるが、本当にノノミヤコンビがよくやってくれたと思う。
*(説明図とは違うが)すごく好きなのが「67:44」のシーン。野々村くんが、まだ相手陣地内にいる#16を全力で潰して即座に定位置に戻った場面。「オレ#16ツブス…!!」と言わんばかりの迫力。キラーマシン野々村。試合見ながら妻と笑った。
ノノミヤコンビがパルセイロの進撃を止めたおかげで、山雅に落ち着きが生まれた。そしてパルセイロに焦りが生まれ、決勝ゴールに繋がるカウンターの場面が作られたと思います。カットした大野、パスを繋いだパウロ、アシストした淳一、そしてゴールを決めたルカオが素晴らしい。その上で、粘り強い守備で決勝ゴールに繋がるカウンターの場面を作り上げたノノミヤコンビに最大の賞賛を送りたい!!!
おわりに
本当ッに!!!最高ッの!!!勝利でしたね!!!!!
試合終わって帰宅してからも、気づけばガッツポーズを何度もしていて嫁から笑われました(笑
これで昇格圏内2位と勝ち点差0。残り6試合で(2位まで)勝ち点差5の時は本当にヒヤヒヤでしたが、何とかここまで来ました。
しかし、まだ他力本願な状況に変わりはありません。気を緩めず、残り3試合最後まで山雅を応援していきます。(*…今治様…福島様…長野様…どうか…どうかよろしく)
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それではまた。
おまけ:今日の大野くん
大野サポ・すぴっちによる、大野くんの今節一番の見どころを伝えるコーナー、「今日の大野くん」!
今節一番の大野くんは、ワンツーありのドリブル突破した場面か?
それとも、2得点目に繋がるインターセプトを見せた場面か?
いいえ、今節一番の大野くんは「26:35」です。
そこには、先制点に喜ぶ大野くんが!
なんと、2020アウェイ山形戦での初ゴール後に見せたあのポーズを!!
両手を上げて人差し指だけ伸ばす、あの大野ポーズをしているのです!!!大野サポ、歓喜!!!!!
・・・以上、今日の大野くんでした(笑。